問題冒頭で与えられた原子量・定数
⚡ 解答一覧(スピードチェック)[解答番号 1 〜 46]
満点目標:90%以上小問集合 (1) 〜 (5)
問(6) 金属のイオン化傾向と酸化還元反応
問(7) ステアリン酸の単分子膜とアボガドロ定数の測定
問(8) 芳香族化合物(クメン法・サリチル酸の反応)
第1部:小問集合 問(1) 〜 問(5)
目標解答時間:15分金沢医科大学の化学は、(1)〜(8)の独立した設問で構成されているよ!前半の(1)〜(5)は「イオン半径」「無機物質の性質」「氷の分子数」「二段滴定」「ペプチドの質量パーセント濃度」という超王道の小問集合だ。特に(4)の二段滴定と(5)のトリペプチドの分子量計算(脱水縮合で水2分子を引くこと!)が合否を分けるポイント。ケアレスミスゼロで一気に駆け抜けよう!
(1)原子番号 $1\sim 20$ の原子とその単原子イオンの大きさに関する ①〜⑤ の記述のうち,誤っているものを選びなさい。1
- ① 原子が陽イオンになると,小さくなる。
- ② 原子が陰イオンになると,大きくなる。
- ③ 同じ族の元素では,原子番号が大きいほど原子は大きい。
- ④ 電子配置が同じイオンどうしでは,原子番号が大きいイオンのほうが大きい。
- ⑤ 同じ周期の元素では,貴ガスを除き,原子番号が大きいほど原子は小さくなる傾向がある。
- ① 正しい:原子(特に典型金属元素)が最外殻電子を放出して陽イオンになると、最も外側の電子殻が1つなくなるため、サイズは劇的に小さくなります。
- ② 正しい:原子が電子を受け取って陰イオンになると、最外殻の電子数が増えて電子どうしの静電的な反発力が強まるため、電子雲が広がりサイズは大きくなります。
- ③ 正しい:同じ族(縦の列)では、下へ行く(原子番号が大きくなる)ほど電子殻の数が増えるため、原子半径は大きくなります。
- ④ 誤り(これが正解!):同じ電子配置をもつイオン(例:Ne型の電子配置をもつ $\mathrm{O^{2-}, F^-, Na^+, Mg^{2+}, Al^{3+}}$)では、電子殻の数も電子の総数(10個)も同じです。このとき、原子番号(=原子核中の陽子の数)が大きいほど、原子核が電子を内側へ強く引きつけるため、イオン半径は小さくなります。
- ⑤ 正しい:同じ周期(横の行)では、使用する電子殻の数が同じです。右へ行く(原子番号が大きくなる)ほど陽子数が増えて電子を強く引きつけるため、原子半径は小さくなる傾向があります。
【図解】同じNe型電子配置(電子数10個)をもつ単原子イオンの大きさ比較
(2)a 〜 c の記述に当てはまる物質をそれぞれ選びなさい。
- a 水にも酸にも溶けにくく,胃のX線撮影の造影剤に用いられる。2
- b 重曹とも呼ばれ,加熱すると二酸化炭素を生じる。ベーキングパウダーや胃薬などに用いられる。3
- c 天然には石灰石として存在するほか,貝殻にも含まれる。また,石灰水に二酸化炭素を吹きこんだときに生じる白色沈殿でもある。4
硫酸バリウム $\mathrm{BaSO_4}$ は水にも強酸(胃酸である塩酸)にも溶けない白色結晶です。X線をよく吸収するため、胃のレントゲン(X線)撮影の造影剤として用いられます。
炭酸水素ナトリウム $\mathrm{NaHCO_3}$ は別名「重曹」と呼ばれ、熱分解すると $\mathrm{CO_2}$ を発生します($2\mathrm{NaHCO_3 \rightarrow Na_2CO_3 + H_2O + CO_2}$)。ふくらし粉(ベーキングパウダー)や胃酸中和用の胃薬に使われます。
炭酸カルシウム $\mathrm{CaCO_3}$ は石灰石・大理石・方解石・貝殻・サンゴの主成分です。石灰水 $\mathrm{Ca(OH)_2}$ に $\mathrm{CO_2}$ を通じたときの白濁($\mathrm{Ca(OH)_2 + CO_2 \rightarrow CaCO_3\downarrow + H_2O}$)の正体です。
(3)体積 $1.0\text{ cm}^3$ の氷に水分子は何個含まれるか。ただし,氷の密度を $0.91\text{ g/cm}^3$ とする。なお,$10^5$ のような場合は,$10^{\fbox{0}\fbox{5}}$ としてマークしなさい。
5 . 6 $\times 10^{\fbox{7}\fbox{8}}$ 個
密度が $0.91\text{ g/cm}^3$ なので、体積 $1.0\text{ cm}^3$ の氷の質量は、 $$m = 0.91\text{ g/cm}^3 \times 1.0\text{ cm}^3 = 0.91\text{ g}$$
水 $\mathrm{H_2O}$ のモル質量は $M = 1 \times 2 + 16 = 18\text{ g/mol}$ です。よって、水分子の物質量 $n\text{ [mol]}$ は、 $$n = \frac{0.91\text{ g}}{18\text{ g/mol}} = \frac{0.91}{18}\text{ mol}$$ (※ここで割り切れないので、分数のまま次のステップへ持ち越すのが鉄則!)
$1\text{ mol}$ あたり $N_{\mathrm{A}} = 6.0 \times 10^{23}\text{ 個/mol}$ の分子が含まれるので、 $$\begin{aligned} N &= \frac{0.91}{18}\text{ mol} \times 6.0 \times 10^{23}\text{ 個/mol} \\ &= \frac{0.91}{3} \times 10^{23}\text{ 個} \\ &= 0.3033\cdots \times 10^{23}\text{ 個} \\ &= 3.033\cdots \times 10^{22}\text{ 個} \end{aligned}$$ 有効数字2桁に四捨五入すると、$3.0 \times 10^{22}\text{ 個}$ となります。
(4)水酸化ナトリウム $\mathrm{NaOH}$ と炭酸ナトリウム $\mathrm{Na_2CO_3}$ を含む混合水溶液がある。この水溶液 $25\text{ mL}$ にフェノールフタレインを加え,$0.20\text{ mol/L}$ の塩酸 $\mathrm{HCl}$ で滴定すると,赤色が消失するまでに $50\text{ mL}$ を要した。次に,この滴定後の水溶液にメチルオレンジを加え,$0.20\text{ mol/L}$ の塩酸で滴定を続けたところ,黄色から赤色に変化するまでにさらに $15\text{ mL}$ を要した。最初の混合水溶液 $25\text{ mL}$ に含まれる水酸化ナトリウムと炭酸ナトリウムの質量を求めなさい。
水酸化ナトリウム:9 . 1011 $\text{g}$ 炭酸ナトリウム:12 . 1314 $\text{g}$
【超図解】$\mathrm{NaOH + Na_2CO_3}$ の二段滴定(どこで何が反応しているか?)
最初の混合水溶液 $25\text{ mL}$ 中に含まれる $\mathrm{NaOH}$ を $x\text{ [mol]}$、$\mathrm{Na_2CO_3}$ を $y\text{ [mol]}$ とおきます。
【第1段階:フェノールフタレインの赤色が消えるまで(塩酸 $50\text{ mL}$)】
強塩基である $\mathrm{NaOH}$ の中和と、$\mathrm{Na_2CO_3}$ が炭酸水素ナトリウム $\mathrm{NaHCO_3}$ になる第1段階の中和が同時に完了します。
$$\begin{aligned}
\text{①}\quad &\mathrm{NaOH + HCl \longrightarrow NaCl + H_2O} \quad (\mathrm{HCl}\text{ を }x\text{ mol 消費}) \\
\text{②}\quad &\mathrm{Na_2CO_3 + HCl \longrightarrow NaHCO_3 + NaCl} \quad (\mathrm{HCl}\text{ を }y\text{ mol 消費})
\end{aligned}$$
【第2段階:メチルオレンジが黄色から赤色に変わるまで(さらに塩酸 $15\text{ mL}$)】
②で生じた $\mathrm{NaHCO_3}$($y\text{ mol}$)がさらに塩酸と反応して完全に中和されます。
$$\text{③}\quad \mathrm{NaHCO_3 + HCl \longrightarrow NaCl + H_2O + CO_2} \quad (\mathrm{HCl}\text{ を }y\text{ mol 消費})$$
第2段階(さらに加えた $15\text{ mL}$ 分)の塩酸の物質量がそのまま $y\text{ [mol]}$ に等しいので、 $$y = 0.20\text{ mol/L} \times \frac{15}{1000}\text{ L} = 3.0 \times 10^{-3}\text{ mol}$$ 次に、第1段階($50\text{ mL}$ 分)の塩酸の物質量は $x + y\text{ [mol]}$ に等しいので、$\mathrm{NaOH}$ の中和(①)に使われた塩酸の体積は $50\text{ mL} - 15\text{ mL} = 35\text{ mL}$ です!よって、 $$x = 0.20\text{ mol/L} \times \frac{35}{1000}\text{ L} = 7.0 \times 10^{-3}\text{ mol}$$
- 水酸化ナトリウム $\mathrm{NaOH}$ の式量:$23 + 16 + 1 = 40\text{ g/mol}$ $$w_{\mathrm{NaOH}} = 40\text{ g/mol} \times 7.0 \times 10^{-3}\text{ mol} = 0.28\text{ g}$$
- 炭酸ナトリウム $\mathrm{Na_2CO_3}$ の式量:$23 \times 2 + 12 + 16 \times 3 = 106\text{ g/mol}$ $$w_{\mathrm{Na_2CO_3}} = 106\text{ g/mol} \times 3.0 \times 10^{-3}\text{ mol} = 0.318\text{ g} \fallingdotseq 0.32\text{ g}$$
(5)アラニン2分子とリシン1分子からなる鎖状のトリペプチド中に含まれる窒素の質量パーセントを求めなさい。なお,$5\%$ のような場合は,$\fbox{0}\fbox{5}.\fbox{0}$ としてマークしなさい。
アラニン:$\mathrm{CH_3-CH(NH_2)-COOH}$ リシン:$\mathrm{H_2N-(CH_2)_4-CH(NH_2)-COOH}$
1516 . 17 $\%$
-
アラニン:$\mathrm{CH_3-CH(NH_2)-COOH}$ $\longrightarrow$ 分子式 $\mathrm{C_3H_7NO_2}$
分子量 $M_{\text{Ala}} = 12 \times 3 + 1 \times 7 + 14 \times 1 + 16 \times 2 = 36 + 7 + 14 + 32 = 89$
(1分子中に $\mathrm{N}$ 原子を $1$ 個含む) -
リシン:$\mathrm{H_2N-(CH_2)_4-CH(NH_2)-COOH}$ $\longrightarrow$ 分子式 $\mathrm{C_6H_{14}N_2O_2}$
分子量 $M_{\text{Lys}} = 12 \times 6 + 1 \times 14 + 14 \times 2 + 16 \times 2 = 72 + 14 + 28 + 32 = 146$
(側鎖にもアミノ基があるため、1分子中に $\mathrm{N}$ 原子を $2$ 個含む!)
アミノ酸3分子(アラニン2分子+リシン1分子)が直鎖状に結合してトリペプチドになるとき、ペプチド結合が2か所形成されるため、水 $\mathrm{H_2O}$(分子量 $18$)が2分子とれます。 $$\begin{aligned} M_{\text{tri}} &= 89 \times 2 + 146 - 18 \times 2 \\ &= 178 + 146 - 36 \\ &= 288 \end{aligned}$$
脱水縮合で失われるのは $\mathrm{H_2O}$ だけなので、窒素原子 $\mathrm{N}$ の数は変化しません。
トリペプチド1分子に含まれる $\mathrm{N}$ 原子の総数は、
$$\text{アラニン2分子分 }(1 \times 2) + \text{リシン1分子分 }(2 \times 1) = 4\text{ 個}$$
よって、窒素の式量合計は $14 \times 4 = 56$ です。求める窒素の質量パーセントは、
$$\text{窒素の質量パーセント} = \frac{56}{288} \times 100 = \frac{7}{36} \times 100 = \frac{175}{9} = 19.44\cdots\% \fallingdotseq 19.4\%$$
第2部:問(6) 金属のイオン化傾向と酸化還元反応
目標解答時間:10分問(6)は金属のイオン化傾向と金属樹(銀樹)の生成反応だ!(i)の[ 20 ]は「希塩酸や希硫酸と反応して不溶性の塩の被膜をつくるため溶けにくい金属」という記述から一発で鉛($\mathrm{Pb}$)だと見抜こう(不動態の $\mathrm{Al, Fe, Ni}$ と混同しないように注意!)。そして(iv)の金属板の質量変化は、「$1\text{ mol}$ の $\mathrm{Zn}$ が溶けたときに差し引き何 $\text{g}$ 増えるか(差量法)」を使えば10秒で解けるよ!
(6)次の文を読み,(i)〜(iv)の問いに答えなさい。
金属と水や酸との酸化還元反応は,金属のイオン化傾向の大きさで反応性が異なる。アルカリ金属と呼ばれる 18 や 19 は,イオン化傾向が非常に大きいため,常温でも水と激しく反応する。イオン化傾向が水素よりも大きい金属は,一般に常温で希塩酸や希硫酸と反応し水素を発生して溶けるが,20 は,希塩酸や希硫酸と反応して塩化 20 や硫酸 20 の被膜をつくるため,これらの酸には溶けにくい。イオン化傾向が水素よりも小さい銅は,硝酸や熱濃硫酸とは反応するが,塩酸や希硫酸とは反応しない。銅が熱濃硫酸と反応するとき,酸化数が変化する硫黄原子の酸化数は 21 から 22 になる。また,金属イオンの溶液に,イオンとなっている金属よりもイオン化傾向の 23 金属の単体を入れたときにも酸化還元反応が起きる。
(i)18 〜 20 に当てはまる金属をそれぞれ選びなさい。ただし,18 と 19 は原子番号の小さい方から順に答えなさい。
(ii)21 と 22 に当てはまる数値を答えなさい。符号($+$ または $-$)と数字を同一の解答欄にマークすること。
(iii)23 に当てはまる語を選びなさい。 [ ① 大きい ② 小さい ]
(iv)$5.2\text{ g}$ の亜鉛板を $0.10\text{ mol/L}$ の硝酸銀 $\mathrm{AgNO_3}$ 水溶液 $0.36\text{ L}$ に浸すと,亜鉛板の質量が $6.1\text{ g}$ に増加した。このとき溶解した亜鉛の物質量と反応後の水溶液中の硝酸銀の濃度を求めなさい。
亜鉛の物質量:24 . 25 $\times 10^{-\fbox{26}}\text{ mol}$ 硝酸銀の濃度:27 . 28 $\times 10^{-\fbox{29}}\text{ mol/L}$
(i)金属の選択[ 18 ]〜[ 20 ]
- [ 18 ]・[ 19 ](アルカリ金属):選択肢の中で第1族(アルカリ金属)は ⑨ ナトリウム(原子番号11, $\mathrm{Na}$) と ⑥ カリウム(原子番号19, $\mathrm{K}$) です。「原子番号の小さい方から順に」という指定があるので、[ 18 ]= ⑨、[ 19 ]= ⑥ となります。
- [ 20 ](塩酸・希硫酸で不溶性塩の被膜をつくる金属):④ 鉛($\mathrm{Pb}$) はイオン化傾向が $\mathrm{H_2}$ より大きいにもかかわらず、希塩酸と反応すると水に難溶な塩化鉛(II) $\mathrm{PbCl_2}$、希硫酸と反応すると水に難溶な硫酸鉛(II) $\mathrm{PbSO_4}$ の緻密な被膜が表面を覆うため、それ以上溶けなくなります。よって[ 20 ]= ④ です。
(ii)硫黄の酸化数変化[ 21 ]・[ 22 ] / (iii)イオン化傾向の大小[ 23 ]
(ii)銅 $\mathrm{Cu}$ と熱濃硫酸 $\mathrm{H_2SO_4}$ の反応式は以下の通りです。
$$\mathrm{Cu + 2H_2SO_4 \longrightarrow CuSO_4 + 2H_2O + SO_2}$$
反応前の $\mathrm{H_2SO_4}$ 中の $\mathrm{S}$ の酸化数は $(+1)\times 2 + (\mathrm{S}) + (-2)\times 4 = 0$ より $+6$ です。
酸化剤として働いた $\mathrm{H_2SO_4}$ は二酸化硫黄 $\mathrm{SO_2}$ になり、$\mathrm{SO_2}$ 中の $\mathrm{S}$ の酸化数は $(\mathrm{S}) + (-2)\times 2 = 0$ より $+4$ です。
よって、[ 21 ]= $+6$、[ 22 ]= $+4$ です。
(iii)金属イオンの溶液に、それよりもイオン化傾向の大きい(陽イオンになりやすい)金属単体を入れると、単体が電子を放出して陽イオンとして溶け出し、溶液中の金属イオンが電子を受け取って単体として析出します。よって[ 23 ]= ① 大きい です。
(iv)亜鉛板と硝酸銀水溶液の反応計算[ 24 ]〜[ 29 ]
亜鉛 $\mathrm{Zn}$ は2価の陽イオン $\mathrm{Zn^{2+}}$ になり、銀イオン $\mathrm{Ag^+}$ は1価の陽イオンなので、電子 $\mathrm{e^-}$ の授受を合わせると次のイオン反応式になります。 $$\mathrm{Zn + 2Ag^+ \longrightarrow Zn^{2+} + 2Ag}$$ 溶解した亜鉛 $\mathrm{Zn}$(原子量 $65$)の物質量を $x\text{ [mol]}$ とすると、
- 溶け出して減った $\mathrm{Zn}$ の質量:$65x\text{ [g]}$
- 板の表面に析出して増えた $\mathrm{Ag}$(原子量 $108$)の物質量は $2x\text{ [mol]}$ なので、その質量:$108 \times 2x = 216x\text{ [g]}$
したがって、金属板の質量増加量 $\Delta w\text{ [g]}$ は、 $$\Delta w = 216x - 65x = 151x\text{ [g]}$$ 問題文より、質量が $5.2\text{ g}$ から $6.1\text{ g}$ に増加したので $\Delta w = 6.1 - 5.2 = 0.9\text{ g}$ です。よって、 $$151x = 0.9 \implies x = \frac{0.9}{151} \fallingdotseq 0.005960\cdots\text{ mol} \fallingdotseq 6.0 \times 10^{-3}\text{ mol}$$ (※ $6.0 \times 10^{-3}\text{ mol}$ のとき $151 \times 6.0 \times 10^{-3} = 0.906\text{ g} \fallingdotseq 0.9\text{ g}$ でピタリ一致します!)
最初に存在していた $\mathrm{AgNO_3}$(すなわち $\mathrm{Ag^+}$)の物質量 $n_0\text{ [mol]}$ は、 $$n_0 = 0.10\text{ mol/L} \times 0.36\text{ L} = 0.036\text{ mol} = 36 \times 10^{-3}\text{ mol}$$ このうち、反応によって析出・消費された $\mathrm{Ag^+}$ の物質量は $2x\text{ [mol]}$ です。 $$2x = 2 \times 6.0 \times 10^{-3}\text{ mol} = 12 \times 10^{-3}\text{ mol} = 0.012\text{ mol}$$ よって、反応後の水溶液中に残っている $\mathrm{AgNO_3}$ の物質量 $n_{\text{残}}\text{ [mol]}$ は、 $$n_{\text{残}} = 0.036\text{ mol} - 0.012\text{ mol} = 0.024\text{ mol}$$ 水溶液の体積は $0.36\text{ L}$ で変化しないので、求める反応後の硝酸銀のモル濃度 $C\text{ [mol/L]}$ は、 $$C = \frac{0.024\text{ mol}}{0.36\text{ L}} = \frac{2.4}{36}\text{ mol/L} = \frac{1}{15}\text{ mol/L} = 0.0666\cdots\text{ mol/L} \fallingdotseq 6.7 \times 10^{-2}\text{ mol/L}$$
第3部:問(7) ステアリン酸の単分子膜とアボガドロ定数
目標解答時間:12分問(7)はステアリン酸の単分子膜実験!仕組み自体はとってもシンプルなんだけど、受験生が一番引っかかる罠が(iv)の面積の単位換算($\text{m}^2 \leftrightarrow \text{cm}^2$)と「(iii)で求めたアボガドロ定数の値を使え」という条件、そして有効数字の丸め方だ!$1\text{ m} = 100\text{ cm}$ だから、$1\text{ m}^2 = 100\text{ cm} \times 100\text{ cm} = 10^4\text{ cm}^2$ になるよ。端数処理によるズレが起きないよう、両方の計算ルートを丁寧に確認していこう!
(7)次の文を読み,(i)〜(iv)の問いに答えなさい。
アボガドロ定数を求めるために,実験 $1\sim 3$ を行った。
実験1 $14\text{ mg}$ のステアリン酸($\mathrm{C_{17}H_{35}COOH}$)をシクロヘキサンに溶かして $100\text{ mL}$ の溶液とした。
実験2 水槽の水に,実験1の溶液 $0.65\text{ mL}$ を滴下したところ,やがてシクロヘキサンが蒸発して,ステアリン酸の単分子膜が生成した。この膜は,図のようにステアリン酸分子が親水性の $\mathrm{-COOH}$ 基を水中に,疎水性の炭化水素基を空気側に向けて,水面上に隙間なく並んだものである。
実験3 この単分子膜の面積を測ったところ,$440\text{ cm}^2$ であった。
(i)実験2において,滴下したシクロヘキサン溶液中に含まれるステアリン酸の物質量を求めなさい。
30 . 31 $\times 10^{-\fbox{32}}\text{ mol}$
(ii)実験3の結果から,生成したステアリン酸の単分子膜に含まれる分子の数を求めなさい。ただし,ステアリン酸1分子が水面上で占める面積は,$2.2 \times 10^{-15}\text{ cm}^2$ とする。なお,$10^5$ のような場合は,$10^{\fbox{0}\fbox{5}}$ としてマークしなさい。
33 . 34 $\times 10^{\fbox{35}\fbox{36}}$ 個
(iii)この実験から求められるアボガドロ定数はいくらか。
37 . 38 $\times 10^{23}$
(iv)水槽の水の表面積が $3.3\text{ m}^2$ である場合,水の表面を完全に単分子膜で覆うために必要なステアリン酸の質量は何 $\text{mg}$ か。なお,アボガドロ定数は問(iii)で求めた値を用いなさい。
39 . 40 $\text{mg}$
(i)滴下した溶液中のステアリン酸の物質量 $n\text{ [mol]}$[ 30 ]〜[ 32 ]
示性式 $\mathrm{C_{17}H_{35}COOH}$ を分子式にまとめると $\mathrm{C_{18}H_{36}O_2}$ です。 $$M = 12 \times 18 + 1 \times 36 + 16 \times 2 = 216 + 36 + 32 = 284\text{ g/mol}$$
$100\text{ mL}$ の溶液中に $14\text{ mg} = 14 \times 10^{-3}\text{ g}$ のステアリン酸が溶けています。
そのうち $0.65\text{ mL}$ を滴下したので、滴下したステアリン酸の質量 $w\text{ [g]}$ は、
$$w = 14 \times 10^{-3}\text{ g} \times \frac{0.65\text{ mL}}{100\text{ mL}} = 14 \times 0.65 \times 10^{-5}\text{ g} = 9.1 \times 10^{-5}\text{ g}$$
これをモル質量 $284\text{ g/mol}$ で割って物質量 $n\text{ [mol]}$ を求めます。
$$n = \frac{9.1 \times 10^{-5}\text{ g}}{284\text{ g/mol}} \fallingdotseq 0.03204\cdots \times 10^{-5}\text{ mol} = 3.204\cdots \times 10^{-7}\text{ mol}$$
有効数字2桁で四捨五入すると、$3.2 \times 10^{-7}\text{ mol}$ となります。
(ii)単分子膜に含まれるステアリン酸分子の個数 $N$[ 33 ]〜[ 36 ]
単分子膜全体の面積 $S = 440\text{ cm}^2$ を、ステアリン酸1分子あたりの占有面積 $s_0 = 2.2 \times 10^{-15}\text{ cm}^2\text{/個}$ で割れば、隙間なく並んだ分子の総数 $N\text{ [個]}$ が求まります! $$N = \frac{S}{s_0} = \frac{440\text{ cm}^2}{2.2 \times 10^{-15}\text{ cm}^2\text{/個}} = 200 \times 10^{15}\text{ 個} = 2.0 \times 10^{17}\text{ 個}$$
(iii)実験から求められるアボガドロ定数 $N_{\mathrm{A}}$[ 37 ]・[ 38 ]
アボガドロ定数 $N_{\mathrm{A}}\text{ [/mol]}$ とは「$1\text{ mol}$ あたりの粒子の個数」です。
(i)で求めた物質量 $n = 3.2 \times 10^{-7}\text{ mol}$ の中に、(ii)で求めた個数 $N = 2.0 \times 10^{17}\text{ 個}$ の分子が含まれているので、
$$N_{\mathrm{A}} = \frac{N}{n} = \frac{2.0 \times 10^{17}\text{ 個}}{3.2 \times 10^{-7}\text{ mol}} = 0.625 \times 10^{24}\text{ /mol} = 6.25 \times 10^{23}\text{ /mol}$$
(※ $n = 3.204 \times 10^{-7}\text{ mol}$ の丸める前の値を使っても $\dfrac{2.0 \times 10^{17}}{3.204 \times 10^{-7}} = 6.242 \times 10^{23}$ ですが、設問の流れから $3.2 \times 10^{-7}$ を用いると $6.25 \times 10^{23}$ となり、四捨五入すると $6.3 \times 10^{23}$ になります。なお、もし丸める前の値を使った場合は $6.2 \times 10^{23}$ となりますが、次の問(iv)で「なお,アボガドロ定数は問(iii)で求めた値を用いなさい」とわざわざ指定されていることから、問(i)〜(iii)も確定した解答値を使って順次計算する設計であることが分かります!)
(iv)表面積 $3.3\text{ m}^2$ を覆うのに必要なステアリン酸の質量[ 39 ]・[ 40 ]
$1\text{ m} = 100\text{ cm} = 10^2\text{ cm}$ なので、面積の単位換算は、 $$1\text{ m}^2 = (10^2\text{ cm})^2 = 10^4\text{ cm}^2$$ よって、水槽の水の表面積 $S'$ は、 $$S' = 3.3\text{ m}^2 = 3.3 \times 10^4\text{ cm}^2$$ この水面を隙間なく覆うのに必要なステアリン酸分子の個数 $N'\text{ [個]}$ は、1分子あたりの面積 $2.2 \times 10^{-15}\text{ cm}^2$ で割って、 $$N' = \frac{3.3 \times 10^4\text{ cm}^2}{2.2 \times 10^{-15}\text{ cm}^2\text{/個}} = 1.5 \times 10^{19}\text{ 個}$$
問(iii)で求めたアボガドロ定数 $N_{\mathrm{A}} = 6.3 \times 10^{23}\text{ /mol}$(または $6.25 \times 10^{23}\text{ /mol}$)を使って、必要なステアリン酸(モル質量 $M = 284\text{ g/mol} = 284 \times 10^3\text{ mg/mol}$)の質量 $w'\text{ [mg]}$ を計算します。 $$\begin{aligned} w' &= \frac{N'}{N_{\mathrm{A}}} \times M \\ &= \frac{1.5 \times 10^{19}\text{ 個}}{6.3 \times 10^{23}\text{ /mol}} \times 284 \times 10^3\text{ mg/mol} \\ &= \frac{1.5 \times 284}{63}\text{ mg} = \frac{426}{63}\text{ mg} = \frac{142}{21}\text{ mg} = 6.761\cdots\text{ mg} \fallingdotseq 6.8\text{ mg} \end{aligned}$$ (※なお、$N_{\mathrm{A}} = 6.25 \times 10^{23}$ を使った場合も $\dfrac{1.5 \times 284}{62.5} = 6.816\text{ mg} \fallingdotseq 6.8\text{ mg}$ となり、どちらで計算しても $6.8\text{ mg}$ で完全に一致します!)
第4部:問(8) 芳香族化合物(クメン法・サリチル酸)
目標解答時間:10分最後の問(8)は、フェノールの工業的製法であるクメン法と、ナトリウムフェノキシドからサリチル酸・アセチルサリチル酸への合成ルートだ!ここは医学部入試で毎年のように出る超頻出テーマだよ。一番差がつくのは(iii)の $\mathrm{C_9H_{12}}$ の芳香族構造異性体の数え上げ(全8種類)と、(iv)のフェノールのニトロ化条件のひっかけ問題。構造異性体は「1置換体・2置換体・3置換体」に分類して図解するから、この機会に完全マスターしよう!
(8)次の文を読み,(i)〜(v)の問いに答えなさい。
ベンゼンの水素原子1個を 41 で置換した化合物をフェノールという。フェノールの水溶液に臭素水を十分に加えると 42 色沈殿を生じる。この反応はフェノールの検出に用いられる。
フェノールは,ベンゼンを原料としてつくられる。まず,ベンゼンとプロペンから触媒を用いて化合物 $\mathbf{A}$ をつくる。化合物 $\mathbf{A}$ を酸素で酸化したのち,硫酸で分解すると,フェノールと化合物 $\mathbf{B}$ が生成する。
フェノールは水酸化ナトリウム水溶液と反応して,ナトリウムフェノキシドを生成する。ナトリウムフェノキシドに高温高圧のもとで二酸化炭素を反応させたのち,希硫酸を作用させると,化合物 $\mathbf{C}$ が生成する。化合物 $\mathbf{C}$ と無水酢酸に濃硫酸を加えて反応させると,化合物 $\mathbf{D}$ と酢酸が生成する。
(i)41 に当てはまる置換基を選びなさい。
(ii)42 に当てはまる色を選びなさい。
(iii)化合物 $\mathbf{A}$ の構造異性体のうち,ベンゼン環を含むものは化合物 $\mathbf{A}$ を含めて何種類考えられるか。 43 種類
(iv)①〜⑥の記述のうち,誤っているものを選びなさい。 44
- ① 酢酸カルシウムを乾留すると,化合物 $\mathbf{B}$ が生じる。
- ② 化合物 $\mathbf{B}$ は,2-プロパノールの酸化によっても得られる。
- ③ フェノール水溶液に,塩化鉄(III)水溶液を加えると,紫色に呈色する。
- ④ フェノールは,水にわずかに溶けて弱酸性を示し,その酸性は炭酸よりも弱い。
- ⑤ 常温でフェノールに希硝酸を反応させると,爆薬に利用されていた化合物が生じる。
- ⑥ 化合物 $\mathbf{B}$ に水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて温めると,黄色の沈殿が生じる。
(v)化合物 $\mathbf{C}$ と $\mathbf{D}$ の分子式をそれぞれ選びなさい。 $\mathbf{C}$:45 $\mathbf{D}$:46
【反応系統図】クメン法とサリチル酸誘導体の合成ルート
・ベンゼン $\mathrm{C_6H_6}$ + プロペン $\mathrm{CH_3-CH=CH_2}$
$\longrightarrow$ 化合物 $\mathbf{A}$:クメン(イソプロピルベンゼン) $\mathrm{C_6H_5-CH(CH_3)_2}$(分子式 $\mathrm{C_9H_{12}}$)
・クメン $\xrightarrow{\mathrm{O_2}}$ クメンヒドロペルオキシド $\xrightarrow{\text{希}\mathrm{H_2SO_4}}$
フェノール $\mathrm{C_6H_5OH}$ + 化合物 $\mathbf{B}$:アセトン $\mathrm{CH_3COCH_3}$
・ナトリウムフェノキシド $\mathrm{C_6H_5ONa}$ $\xrightarrow[\text{2) 希}\mathrm{H_2SO_4}]{\text{1) 高温高圧 }\mathrm{CO_2}}$
化合物 $\mathbf{C}$:サリチル酸 $\mathrm{C_6H_4(OH)(COOH)}$(分子式 $\mathbf{C_7H_6O_3}$)
・サリチル酸 + 無水酢酸 $\mathrm{(CH_3CO)_2O}$ $\xrightarrow{\text{濃}\mathrm{H_2SO_4}}$
化合物 $\mathbf{D}$:アセチルサリチル酸 $\mathrm{C_6H_4(OCOCH_3)(COOH)}$(分子式 $\mathbf{C_9H_8O_4}$)
(i)フェノールの官能基[ 41 ] / (ii)臭素水との反応[ 42 ]
(i)ベンゼン環の水素原子1個をヒドロキシ基($\mathrm{-OH}$)で置換した化合物がフェノール($\mathrm{C_6H_5OH}$)です。よって[ 41 ]= ⑥ ヒドロキシ基。
(ii)フェノール水溶液に臭素水 $\mathrm{Br_2}$ を十分に加えると、オルト位・パラ位の計3か所が臭素置換され、2,4,6-トリブロモフェノールの白色沈殿を生じます。よって[ 42 ]= ⑤ 白。(※塩化鉄(III)水溶液との呈色反応「紫〜青紫色」と混同しないように注意!)
(iii)化合物A($\mathrm{C_9H_{12}}$)のベンゼン環を含む構造異性体の数[ 43 ]
化合物 $\mathbf{A}$(クメン)の分子式は $\mathrm{C_9H_{12}}$ です。ベンゼン環($\mathrm{C_6}$)を除くと、側鎖の炭素数は $\mathrm{C_3}$ です。
ベンゼン環に何個の置換基がついているか(1置換体・2置換体・3置換体)に分けて漏れなく数え上げましょう!
- プロピルベンゼン
$\mathrm{C_6H_5-CH_2CH_2CH_3}$ - イソプロピルベンゼン(クメン)
$\mathrm{C_6H_5-CH(CH_3)_2}$
エチル基とメチル基の位置関係(オルト・メタ・パラ)で3種類あります。
- $o$-エチルメチルベンゼン(1,2-)
- $m$-エチルメチルベンゼン(1,3-)
- $p$-エチルメチルベンゼン(1,4-)
3個のメチル基の位置関係で3種類あります。
- 1,2,3-トリメチルベンゼン(連続)
- 1,2,4-トリメチルベンゼン(非対称)
- 1,3,5-トリメチルベンゼン(対称:メシチレン)
合計:$2 + 3 + 3 = \mathbf{8}\text{ 種類}$
(iv)フェノールと化合物B(アセトン)に関する正誤判定[ 44 ]
- ① 正しい:酢酸カルシウム $\mathrm{(CH_3COO)_2Ca}$ を乾留(空気を断って強熱)すると、炭酸カルシウムが抜けてアセトン $\mathrm{CH_3COCH_3}$(化合物 $\mathbf{B}$)が生じます。
- ② 正しい:第2級アルコールである 2-プロパノール $\mathrm{CH_3CH(OH)CH_3}$ を酸化すると、ケトンであるアセトン(化合物 $\mathbf{B}$)が得られます。
- ③ 正しい:フェノール類は塩化鉄(III) $\mathrm{FeCl_3}$ 水溶液によって青紫〜赤紫色に呈色します。
- ④ 正しい:フェノールは水に少し溶けて弱酸性を示しますが、その酸としての強さは炭酸(やカルボン酸)よりも弱いです。
- ⑤ 誤り(これが正解!):常温でフェノールに希硝酸を反応させると、ニトロ基が1個だけ入った $o$-ニトロフェノールと $p$-ニトロフェノールの混合物が生じます。かつて爆薬として利用されていた2,4,6-トリニトロフェノール(ピクリン酸)を得るためには、濃硫酸と濃硝酸の混酸を用いて加熱し、3か所すべてをニトロ化する必要があります!
- ⑥ 正しい:アセトン $\mathrm{CH_3COCH_3}$ は $\mathrm{CH_3-CO-}$ の構造をもつためヨードホルム反応に陽性であり、$\mathrm{I_2}$ と $\mathrm{NaOH}$ 水溶液を加えて温めるとヨードホルム $\mathrm{CHI_3}$ の黄色沈殿が生じます。
(v)化合物C(サリチル酸)と化合物D(アセチルサリチル酸)の分子式[ 45 ]・[ 46 ]
-
化合物 $\mathbf{C}$(サリチル酸):ベンゼン環の水素2個が $\mathrm{-OH}$ と $\mathrm{-COOH}$ に置き換わった構造 $\mathrm{C_6H_4(OH)(COOH)}$ です。
炭素・水素・酸素の数を合計すると、$\mathrm{C} = 6+1 = 7$、$\mathrm{H} = 4+1+1 = 6$、$\mathrm{O} = 1+2 = 3$ より、分子式は ⑤ $\mathrm{C_7H_6O_3}$ です。 -
化合物 $\mathbf{D}$(アセチルサリチル酸):サリチル酸の $\mathrm{-OH}$ の $\mathrm{H}$ 原子1個がアセチル基 $\mathrm{-COCH_3}$ に置き換わった構造 $\mathrm{C_6H_4(OCOCH_3)(COOH)}$ です。
サリチル酸 $\mathrm{C_7H_6O_3}$ から $\mathrm{H}$ を1個引いて $\mathrm{C_2H_3O}$(アセチル基)を足すと、分子式は ⑨ $\mathrm{C_9H_8O_4}$ です。
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