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川崎医科大学 医学部 化学(2025年度)全問題・超図解解説

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理系AIコーチ Sora先生
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「これより〜となる」の省略はゼロ!川崎医科大学(2025年度)化学をSora先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の理系コーチSora(ソラ)です。市販の過去問集(赤本など)で計算の途中式が1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、川崎医科大学(2025年度)の化学について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と思考プロセスをすべて公開しています!

📌 問題冊子 冒頭与件(原子量・定数)

原子量: $\text{H}=1,\ \text{C}=12,\ \text{N}=14,\ \text{O}=16,\ \text{F}=19,\ \text{Na}=23,\ \text{Mg}=24,\ \text{Al}=27,$
$\text{Si}=28,\ \text{P}=31,\ \text{S}=32,\ \text{Cl}=35.5,\ \text{Ar}=40,\ \text{K}=39,\ \text{Ca}=40,\ \text{Cr}=52,$
$\text{Mn}=55,\ \text{Fe}=56,\ \text{Cu}=63.5,\ \text{Zn}=65,\ \text{Br}=80,\ \text{Ag}=108,\ \text{I}=127,\ \text{Pb}=207$
アボガドロ定数:$6.0 \times 10^{23}\text{ /mol}$ / ファラデー定数:$9.65 \times 10^4\text{ C/mol}$
気体定数:$R = 8.3 \times 10^3\text{ Pa}\cdot\text{L/(K}\cdot\text{mol)}$
水のイオン積($25\ ^\circ\text{C}$):$K_{\text{w}} = [\text{H}^+][\text{OH}^-] = 1.0 \times 10^{-14}\text{ (mol/L)}^2$
対数:$\log_{10} 2 = 0.30,\ \log_{10} 3 = 0.48,\ \log_{10} 7 = 0.85$

⚡ 解答一覧(スピードチェック)

マーク番号・数値一覧

大問 1(化学基礎・理論小問)

  • (1) ア(すべて選ぶ)②, ③
  • (2) イ③(ギ酸:4対)
  • (3) ウ⑤(誤・正・正)
  • (4) エ⑥($\dfrac{3}{2}$倍)
  • (5) オ(すべて選ぶ)②, ⑤
  • (6) カ⑥($\text{C} > \text{B} > \text{A}$)
  • (7) $\text{Na}_2\text{CO}_3$ キ.ク$\times 10^{-\text{ケ}}$$5.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$
  • (7) $\text{NaHCO}_3$ コ.サ$\times 10^{-\text{シ}}$$7.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$

大問 2(電気分解・気体・熱化学)

  • (1) ア③
  • (2) イ(すべて選ぶ)②, ③
  • (3) ウ(2つ選ぶ)③, ⑤
  • (4) 1) エ.オ$\times 10^{\text{カ}}$$3.6 \times 10^{3}\text{ Pa}$
  • (4) 2) キ.ク$\times 10^{\text{ケ}}$$3.5 \times 10^{4}\text{ Pa}$
  • (5) 圧力と密度 コ①
  • (5) 温度と密度 サ③
  • (6) シ⑤($1:2$)

大問 3(無機化学・有機化学)

  • (1) ア(誤りを2つ)①, ②
  • (2) イ(すべて選ぶ)①, ③
  • (3) ウ, エ, オウ:④, エ:⑤, オ:③
  • (4) カ(誤りをすべて)①, ⑤
  • (5) キ, クキ:⑥(14個), ク:④(6種)
  • (6) ケ, コ, サケ:⑤, コ:③, サ:②
  • (7) シ, スシ:⑤, ス:⑤(48 mg)
  • (8) セ(すべて選ぶ)③, ④

大問 1:化学基礎・理論化学の小問集合

目標時間:15分
Sora先生
💡 Sora先生の1秒核心スキャン

大問1は化学基礎〜理論化学の超定番テーマ7連発だよ!川崎医大で一番気をつけたいのは「すべて選び、すべてマークせよ」という完答形式の問題((1)と(5))。1つでも過不足があると点数がもらえないから、消去法に頼らず1選択肢ずつ根拠を持って○×を判定しよう。後半の(4)結晶格子と(7)二段滴定は、図を描けば1分で確実に仕留められる得点源だよ!

(1) 物質の構成に関する記述として正しいものをすべて選び、アにすべてマークせよ。

  • ① 「水 $\text{H}_2\text{O}$ は水素と酸素で構成されている」という場合の酸素は単体を表している。
  • ② 「空気は主として窒素と酸素で構成されている」という場合の酸素は単体を表している。
  • ③ 化合物は2種類以上の元素からできている純物質である。
  • ④ 純物質は単体と混合物に分類される。
  • ⑤ 塩酸は純物質である。

STEP 1「元素」と「単体」、「純物質」と「混合物」の定義を整理しよう!

  • ① 誤り:水 $\text{H}_2\text{O}$ は化合物であり、その中に酸素ガス $\text{O}_2$ がそのまま入っているわけではありません。化合物の成分を表すときの「水素」「酸素」は元素(成分元素)を意味します。
  • ② 正しい:空気は、窒素分子 $\text{N}_2$ や酸素分子 $\text{O}_2$ などが混ざり合った混合物です。実際に気体として存在する $\text{O}_2$ そのものを指しているので、これは単体を表しています。
  • ③ 正しい:純物質(1種類の物質からなるもの)のうち、1種類の元素からなるものを「単体」、2種類以上の元素からできているものを「化合物」と呼びます。定義通りで正解!
  • ④ 誤り:物質全体が「純物質」と「混合物」に分類され、さらに純物質が「単体」と「化合物」に分類されます。
  • ⑤ 誤り:「塩酸」は、気体の塩化水素 $\text{HCl}$ を水 $\text{H}_2\text{O}$ に溶かした水溶液なので、純物質ではなく混合物です(※引っかかりやすい超頻出トラップ!)。

▶ したがって、正しいものは ②, ③

(2) 次の①〜⑤のなかで、1分子中の非共有電子対の数が最も多いものはどれか。一つ選べ。イ

① 塩化水素  ② 塩化ビニル  ③ ギ酸  ④ 窒素  ⑤ 硫化水素

STEP 1各原子がもつ「非共有電子対」の基本ルールを思い出そう!

オクテット則を満たす通常の共有結合では、原子の種類ごとに持つ非共有電子対の数が決まっています($\text{H}$と$\text{C}$は $0$ 対、$\text{N}$は $1$ 対、$\text{O}$や$\text{S}$は $2$ 対、ハロゲン $\text{Cl}$ は $3$ 対)。

① 塩化水素 HCl H - Cl 3対 ② 塩化ビニル C₂H₃Cl CH₂=CH-Cl 3対(Clのみ) ③ ギ酸 HCOOH H-C-O-H || O 2+2=4対(最多!) ④ 窒素 N₂ N ≡ N 2対 ⑤ 硫化水素 H₂S H-S-H 2対
  • ① 塩化水素 $\text{HCl}$:$\text{Cl}$ 原子が $3$ 対 の非共有電子対をもつ。
  • ② 塩化ビニル $\text{CH}_2\text{=CHCl}$:$\text{C}$ と $\text{H}$ には非共有電子対がなく、$\text{Cl}$ 原子がもつ $3$ 対 のみ。
  • ③ ギ酸 $\text{HCOOH}$:分子内に酸素原子 $\text{O}$ が $2$ 個あり、それぞれの $\text{O}$ 原子が $2$ 対ずつ非共有電子対をもつので、合計 $2 \times 2 =$ $4$ 対!
  • ④ 窒素 $\text{N}_2$:それぞれの $\text{N}$ 原子が $1$ 対ずつもつので、合計 $2$ 対。
  • ⑤ 硫化水素 $\text{H}_2\text{S}$:16族の $\text{S}$ 原子が $2$ 対 もつ。

▶ 最も多いものは ③

(3) 次の記述 a〜c の正誤についての組合せとして、最も適当なものを①〜⑧のうちから一つ選べ。ウ

  • a ホールピペットは、これから使用する溶液で洗った後、加熱乾燥して用いる。
  • b メスフラスコで一定濃度の水溶液を調製する際、メスフラスコの内部が水で濡れていても、乾燥させずにそのまま使用してよい。
  • c ヨウ素ヨウ化カリウム水溶液と、同じ体積のヘキサンを分液ろうとに入れて、振り混ぜた後に静置した。このとき、ヨウ素は分液ろうと内の上側の液体に抽出される。

STEP 1ガラス器具の取り扱い(共洗い・純水洗い)と抽出の密度比較を確認しよう!

  • a:誤り。ホールピペットやビュレットは、精密に体積を測る体積計なので加熱乾燥してはいけません(熱膨張によって目盛りの体積が狂ってしまうため)。また、使用する溶液で共洗いした後に乾燥させてしまうと溶質が内壁に残って逆に濃度が変わってしまうため、共洗いした後は濡れたまま使用します。
  • b:正しい。メスフラスコは最後に標線まで純水を加えて水溶液を調製する器具です。したがって、純水で洗って内部が水で濡れていてもそのまま使用してOKです。
  • c:正しい。無極性分子であるヨウ素 $\text{I}_2$ は、無極性溶媒であるヘキサンによく溶けて抽出されます。ここでヘキサンの密度(約 $0.66\text{ g/cm}^3$)は水(約 $1.0\text{ g/cm}^3$)より小さいため、ヘキサン層は分液ろうと内の上側(上層)になります(※四塩化炭素やクロロホルムなら水より重いので下層になりますが、ヘキサン・エーテル・ベンゼンは上層です!)。

▶ a:誤、b:正、c:正 の組合せは ⑤

(4) 元素 $\text{X}$ から生じる単原子イオンを ●、元素 $\text{Y}$ から生じる単原子イオンを ○ で表す。このとき ● と ○ で構成される結晶の単位格子は図1($\text{NaCl}$型構造)で表される。この結晶には $\text{X}$ が質量百分率で $60\%$ 含まれる。$\text{X}$ の原子量は $\text{Y}$ の原子量の何倍か。最も適当なものを一つ選べ。エ

① $\dfrac{2}{5}$倍 ② $\dfrac{1}{2}$倍 ③ $\dfrac{3}{5}$倍 ④ $\dfrac{2}{3}$倍 ⑤ $1$倍 ⑥ $\dfrac{3}{2}$倍 ⑦ $\dfrac{5}{3}$倍 ⑧ $2$倍 ⑨ $\dfrac{5}{2}$倍

STEP 1単位格子中に含まれる $\text{X}$ と $\text{Y}$ の粒子数を数えよう!

図1の単位格子($\text{NaCl}$ 型結晶格子)において、各位置の粒子が単位格子内に占める割合は次の通りです:

  • ●($\text{X}$ の単原子イオン):頂点に $8$ 個、面心に $6$ 個配置されているので、 $$\text{X の数} = \frac{1}{8} \times 8\text{個} + \frac{1}{2} \times 6\text{個} = 1 + 3 = 4\text{個}$$
  • ○($\text{Y}$ の単原子イオン):各辺の中心に $12$ 個、体心(ど真ん中)に $1$ 個配置されているので、 $$\text{Y の数} = \frac{1}{4} \times 12\text{個} + 1 \times 1\text{個} = 3 + 1 = 4\text{個}$$

STEP 2組成比と質量百分率から原子量の比を求めよう!

単位格子中に $\text{X}$ と $\text{Y}$ が $4\text{個} : 4\text{個} = 1 : 1$ の割合で含まれているので、この結晶の組成式は $\text{XY}$ です。
$\text{X}$ の原子量を $M_{\text{X}}$、$\text{Y}$ の原子量を $M_{\text{Y}}$ とすると、結晶中に $\text{X}$ が質量百分率で $60\%$ 含まれるので、残りの $\text{Y}$ の質量百分率は $100\% - 60\% = 40\%$ です。

組成比が $1:1$ なので、質量の比がそのまま原子量の比になります!

$$\frac{M_{\text{X}}}{M_{\text{Y}}} = \frac{4\text{個分のXの質量}}{4\text{個分のYの質量}} = \frac{60}{40} = \frac{3}{2}\text{ 倍}$$

▶ したがって、正解は ⑥($\dfrac{3}{2}$倍)

(5) 下線の物質がブレンステッド・ローリーの定義による酸としてはたらいている反応をすべて選び、オにすべてマークせよ。

  • ① $\text{CH}_3\text{COOH} + \underline{\text{H}_2\text{O}} \longrightarrow \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}_3\text{O}^+$
  • ② $\underline{\text{NH}_4^+} + \text{NaOH} \longrightarrow \text{NH}_3 + \text{H}_2\text{O} + \text{Na}^+$
  • ③ $\underline{\text{HPO}_4^{2-}} + \text{H}_2\text{O} \longrightarrow \text{H}_2\text{PO}_4^- + \text{OH}^-$
  • ④ $\underline{\text{CO}_3^{2-}} + \text{H}_2\text{O} \longrightarrow \text{HCO}_3^- + \text{OH}^-$
  • ⑤ $\text{Na}_2\text{O} + \underline{\text{H}_2\text{O}} \longrightarrow 2\text{Na}^+ + 2\text{OH}^-$

STEP 1ブレンステッド・ローリーの定義:「$\text{H}^+$ を相手に与える物質 = 酸」

右辺を見て、下線部の物質から $\text{H}^+$ が抜けて減っているかどうかをチェックしましょう!

  • ① $\underline{\text{H}_2\text{O}}$ は $\text{CH}_3\text{COOH}$ から $\text{H}^+$ を受け取って $\text{H}_3\text{O}^+$ になっているので、塩基。
  • ② $\underline{\text{NH}_4^+}$ は $\text{OH}^-$ に $\text{H}^+$ を与えて $\text{NH}_3$ になっているので、酸(○)!
  • ③ $\underline{\text{HPO}_4^{2-}}$ は $\text{H}_2\text{O}$ から $\text{H}^+$ を受け取って $\text{H}_2\text{PO}_4^-$ になっているので、塩基。
  • ④ $\underline{\text{CO}_3^{2-}}$ は $\text{H}_2\text{O}$ から $\text{H}^+$ を受け取って $\text{HCO}_3^-$ になっているので、塩基。
  • ⑤ $\text{Na}_2\text{O}$ は結晶中で $2\text{Na}^+$ と酸化物イオン $\text{O}^{2-}$ からなります。この反応では、下線の $\underline{\text{H}_2\text{O}}$ が $\text{O}^{2-}$ に $\text{H}^+$ を与えて、両方とも $\text{OH}^-$ に変化しています($\text{O}^{2-} + \underline{\text{H}_2\text{O}} \longrightarrow \text{OH}^- + \text{OH}^-$)。したがって $\underline{\text{H}_2\text{O}}$ は酸(○)としてはたらいています!(※⑤は見落としやすい超良問!)

▶ 酸としてはたらいているものは ②, ⑤

(6) 3種類の金属 $\text{A, B, C}$ がある。$\text{A}$ の陽イオンを含む水溶液に、$\text{B, C}$ の単体の小片を浸したところ、いずれも $\text{A}$ の単体が析出した。$\text{B}$ と $\text{C}$ の単体の小片を、希硫酸でぬらしたろ紙の上に置き、$\text{B, C}$ の小片間に検流計を接続したところ、$\text{B}$ が正極となることがわかった。$\text{A, B, C}$ をイオン化傾向の大きい順に並べたものはどれか。一つ選べ。カ

① $\text{A} > \text{B} > \text{C}$ ② $\text{A} > \text{C} > \text{B}$ ③ $\text{B} > \text{A} > \text{C}$ ④ $\text{B} > \text{C} > \text{A}$ ⑤ $\text{C} > \text{A} > \text{B}$ ⑥ $\text{C} > \text{B} > \text{A}$

STEP 1金属樹の析出反応からイオン化傾向を比べよう!

$\text{A}$ の陽イオンを含む水溶液に単体 $\text{B}, \text{C}$ を浸すと、$\text{B}, \text{C}$ が陽イオンとして溶け出し、代わりに $\text{A}$ の単体が析出しました。より陽イオンになりやすい(=イオン化傾向が大きい)金属が溶け出すので、 $$\text{B} > \text{A} \quad \text{かつ} \quad \text{C} > \text{A}$$

STEP 2電池の正極・負極から $\text{B}$ と $\text{C}$ を比べよう!

2種類の金属を電解質水溶液(希硫酸)に浸して電池を作ったとき、イオン化傾向が大きい方の金属が負極(電子を放出して溶け出す極)、イオン化傾向が小さい方の金属が正極になります。
実験で「$\text{B}$ が正極」となったので、$\text{C}$ が負極であり、イオン化傾向は $$\text{C(負極)} > \text{B(正極)}$$

以上を合わせると、イオン化傾向の大きい順は $\text{C} > \text{B} > \text{A}$ となります。

▶ したがって、正解は ⑥

(7) 炭酸ナトリウム $\text{Na}_2\text{CO}_3$ と、炭酸水素ナトリウム $\text{NaHCO}_3$ の混合水溶液に、フェノールフタレイン溶液を1滴加えた。この水溶液に $0.10\text{ mol/L}$ 塩酸を滴下していくと、$5.0\text{ mL}$ 加えたとき溶液が赤色から無色に変わった(第1中和点とする)。続けて、メチルオレンジ溶液を1滴加え、塩酸の滴下を続けると、さらに $12.0\text{ mL}$ 加えたときに溶液が黄色から赤色に変わった(第2中和点とする)。最初の水溶液中にあった炭酸ナトリウムと炭酸水素ナトリウムの物質量はそれぞれ何 $\text{mol}$ か。値は四捨五入して有効数字2桁で求めよ。

$\text{Na}_2\text{CO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{NaHCO}_3 + \text{NaCl} \quad \cdots (1)$
$\text{NaHCO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{H}_2\text{O} + \text{CO}_2 + \text{NaCl} \quad \cdots (2)$

STEP 1二段滴定の進行状況を図解でイメージしよう!

最初の Na₂CO₃ (x mol) 式(1)で HCl 5.0 mL と1:1反応 → NaHCO₃ (x mol)へ 式(1)で生じた NaHCO₃ (x mol) 式(2)で HCl 5.0 mL 分を消費 最初からあった NaHCO₃ (y mol) 式(2)で HCl (12.0 - 5.0 = 7.0 mL) 分を消費! 第1中和点まで:HCl 5.0 mL 第1〜第2中和点:さらに HCl 12.0 mL

STEP 2第1中和点までの塩酸量から $\text{Na}_2\text{CO}_3$ の物質量 $x\text{ [mol]}$ を求める

最初の水溶液中の $\text{Na}_2\text{CO}_3$ を $x\text{ [mol]}$、$\text{NaHCO}_3$ を $y\text{ [mol]}$ とします。
第1中和点までは式(1):$\text{Na}_2\text{CO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{NaHCO}_3 + \text{NaCl}$ のみが起こり、$0.10\text{ mol/L}$ の塩酸を $5.0\text{ mL}$ 消費したので、

$$x = 0.10\text{ mol/L} \times \frac{5.0}{1000}\text{ L} = 5.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$$

また、この式(1)の反応によって、新たに $\text{NaHCO}_3$ が $x = 5.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$ 生成しています。

STEP 3第1中和点〜第2中和点の塩酸量から $\text{NaHCO}_3$ の物質量 $y\text{ [mol]}$ を求める

第1中和点の時点で、水溶液中には「式(1)で生じた $\text{NaHCO}_3$($x\text{ mol}$)」と「最初からあった $\text{NaHCO}_3$($y\text{ mol}$)」の合計 $(x + y)\text{ mol}$ が存在しています。
これが第1中和点〜第2中和点までの間に、式(2):$\text{NaHCO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{H}_2\text{O} + \text{CO}_2 + \text{NaCl}$ によって、さらに加えた塩酸 $12.0\text{ mL}$ とちょうど $1:1$ で反応しました(※問題文の「さらに $12.0\text{ mL}$ 加えたとき」という表現に注意!累計ではなく第1中和点からの追加分が $12.0\text{ mL}$ です)。

$$x + y = 0.10\text{ mol/L} \times \frac{12.0}{1000}\text{ L} = 1.2 \times 10^{-3}\text{ mol} = 12.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$$

ここに $x = 5.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$ を代入すると、

$$y = 12.0 \times 10^{-4} - 5.0 \times 10^{-4} = 7.0 \times 10^{-4}\text{ mol}$$
▶ 炭酸ナトリウム:5.0 $\times 10^{-4}\text{ mol}$(キ=5, ク=0, ケ=4)
▶ 炭酸水素ナトリウム:7.0 $\times 10^{-4}\text{ mol}$(コ=7, サ=0, シ=4)

大問 2:電気分解・状態変化・平衡・気体・熱化学

目標時間:20分
Sora先生
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大問2は理論化学のメインディッシュ!(4)の水蒸気圧(飽和蒸気圧と全圧の比較)と(5)の気体の密度グラフは、医学部入試で毎年のように狙われる超重要テーマだよ。特に(4)では「仮にすべて気体になったら何 $\text{Pa}$ になるか?($P_{\text{仮}}$)」を状態方程式で計算して、その温度の蒸気圧 $P_{\text{飽}}$ と比べる鉄則手順をマスターしよう!

(1) 両極に白金電極を用いて硫酸ナトリウム水溶液の電気分解を行った。その結果に当てはまる記述を一つ選べ。ア

  • ① 両極で同じ物質量の気体が発生する。
  • ② 陽極では硫酸イオンが酸化される。
  • ③ 陰極の周囲の水溶液が塩基性を示すようになる。
  • ④ 一方の電極で金属が析出する。
  • ⑤ 一方の電極で発生する気体は刺激臭を持つ。

STEP 1両極で起こる半反応式を書こう!

白金電極(不活性電極)を用いた硫酸ナトリウム $\text{Na}_2\text{SO}_4$ 水溶液の電気分解では、$\text{Na}^+$(イオン化傾向が非常に大きい)も $\text{SO}_4^{2-}$(非常に酸化されにくい多原子イオン)も反応せず、両極ともに水 $\text{H}_2\text{O}$ が反応(実質的に水の電気分解)します。

・陽極(酸化):$2\text{H}_2\text{O} \longrightarrow \text{O}_2 + 4\text{H}^+ + 4\text{e}^-$ (酸素が発生し、$\text{H}^+$ が生じるので陽極付近は酸性)

・陰極(還元):$2\text{H}_2\text{O} + 2\text{e}^- \longrightarrow \text{H}_2 + 2\text{OH}^-$ (水素が発生し、$\text{OH}^-$ が生じるので陰極付近は塩基性)

  • ① 誤り:同じ電気量(例えば $4\text{ mol}$ の $\text{e}^-$)が流れたとき、陽極では $\text{O}_2$ が $1\text{ mol}$、陰極では $\text{H}_2$ が $2\text{ mol}$ 発生するので、気体の物質量比は $1:2$ で異なります。
  • ② 誤り:陽極では $\text{SO}_4^{2-}$ ではなく $\text{H}_2\text{O}$ が酸化されます。
  • ③ 正しい:陰極では水が還元されて $\text{H}_2$ とともに水酸化物イオン $\text{OH}^-$ が生じるため、陰極の周囲の水溶液は塩基性を示します。
  • ④ 誤り:$\text{Na}$ はイオン化傾向が大きいため水溶液からは析出しません。
  • ⑤ 誤り:発生する気体は $\text{O}_2$ と $\text{H}_2$ であり、どちらも無色・無臭です。

▶ したがって、正解は ③

(2) 物質の三態間の変化について正しい記述をすべて選び、イにすべてマークせよ。

  • ① 水の液体から気体への変化を凝縮という。
  • ② ヨウ素の固体から気体への変化を昇華という。
  • ③ 一定圧力のもとで純粋な塩化ナトリウムの融点と凝固点の温度は等しい。
  • ④ 固体のドライアイスから気体の二酸化炭素への変化は化学変化である。

STEP 1状態変化の用語と物理変化・化学変化の違いを確認しよう!

  • ① 誤り:液体から気体への変化は蒸発といいます(「凝縮」は気体から液体への変化です)。
  • ② 正しい:ヨウ素、ドライアイス、ナフタレンのように、液体を経ずに固体から気体へ直接変化する現象を昇華といいます。
  • ③ 正しい:純物質(単体および純粋な化合物である $\text{NaCl}$ など)では、一定圧力のもとで固体が融解する温度(融点)と液体が凝固する温度(凝固点)は一致(等しい)します。
  • ④ 誤り:固体のドライアイスも気体の二酸化炭素も、分子自体は同じ $\text{CO}_2$ であり、分子の集合状態が変わっただけなので、化学変化ではなく物理変化(状態変化)です。

▶ 正しいものは ②, ③

(3) 酢酸の水溶液では、次の式で表される電離平衡が成立している。
$\text{CH}_3\text{COOH} \rightleftarrows \text{CH}_3\text{COO}^- + \text{H}^+$
次の①〜⑤の物質を加えたとき、この電離平衡が右に移動するのはどれか。二つ選び、ウに二つマークせよ。

① 塩化ナトリウム(固体) ② 酢酸ナトリウム(固体) ③ 水酸化ナトリウム(固体) ④ 濃塩酸 ⑤ 水

STEP 1ルシャトリエの原理で各物質を加えたときの変化を追跡しよう!

  • ① 塩化ナトリウム(固体):$\text{Na}^+$ も $\text{Cl}^-$ もこの電離平衡に関与しないため、平衡は移動しません。
  • ② 酢酸ナトリウム(固体):水溶液中で完全電離して $\text{CH}_3\text{COO}^-$ が増加するため、それを減らす向き(左)に平衡が移動します(共通イオン効果)。
  • ③ 水酸化ナトリウム(固体):電離して生じた $\text{OH}^-$ が水溶液中の $\text{H}^+$ と中和反応($\text{H}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{H}_2\text{O}$)を起こし、右辺の $\text{H}^+$ が減少します。すると $\text{H}^+$ を補う向き(右)に平衡が移動します!
  • ④ 濃塩酸:強酸である $\text{HCl}$ の電離により $\text{H}^+$ が大幅に増加するため、平衡は左に移動します。
  • ⑤ 水:水を加えて水溶液を希釈すると、単位体積あたりの総イオン濃度($[\text{CH}_3\text{COO}^-]$ と $[\text{H}^+]$)が減少します。ルシャトリエの原理により、溶質粒子数を増やす向き(=電離が進む右向き)に平衡が移動します!(※オストワルトの希釈律:弱酸は薄めるほど電離度 $\alpha$ が大きくなり、電離平衡は右へ移動します)。

▶ 右に移動するものは ③, ⑤

(4) 容積 $16.6\text{ L}$ の真空容器に水 $3.6\text{ g}$ を入れた。各問いに答えよ。ただし、水の蒸気圧を $27\ ^\circ\text{C}$ で $3.6 \times 10^3\text{ Pa}$、$77\ ^\circ\text{C}$ で $4.2 \times 10^4\text{ Pa}$ とし、液体の水の体積は無視できるものとする。

1) 容器内の温度を $27\ ^\circ\text{C}$ に保った。容器内の圧力は何 $\text{Pa}$ か。値は四捨五入して有効数字2桁で求めよ。エ.オ$\times 10^{\text{カ}}\text{ Pa}$

2) 次に、容器内の温度を上げて $77\ ^\circ\text{C}$ に保った。容器内の圧力は何 $\text{Pa}$ となるか。値は四捨五入して有効数字2桁で求めよ。キ.ク$\times 10^{\text{ケ}}\text{ Pa}$

STEP 1入れた水の物質量 $n\text{ [mol]}$ を求め、「仮にすべて気体になったときの圧力 $P_{\text{仮}}$」を計算しよう!

水 $\text{H}_2\text{O}$ の分子量は $1 \times 2 + 16 = 18$ なので、水 $3.6\text{ g}$ の物質量 $n$ は、

$$n = \frac{3.6\text{ g}}{18\text{ g/mol}} = 0.20\text{ mol}$$
💡 気液平衡の鉄則ルール:
仮に水がすべて蒸発したとして状態方程式 $P_{\text{仮}}V = nRT$ で求めた圧力 $P_{\text{仮}}$ と、その温度の飽和蒸気圧 $P_{\text{飽}}$ を比べます。
・$P_{\text{仮}} > P_{\text{飽}}$ のとき:飽和蒸気圧を超える分は液体の水として凝縮するため、容器内の圧力は $P_{\text{飽}}$ で頭打ち(気液平衡)になります。
・$P_{\text{仮}} \le P_{\text{飽}}$ のとき:水はすべて気体(水蒸気)になっており、容器内の圧力はそのまま $P_{\text{仮}}$ になります。

STEP 21) $27\ ^\circ\text{C}$($T_1 = 27 + 273 = 300\text{ K}$)のときの圧力を求める

水 $0.20\text{ mol}$ が $300\text{ K}$、容積 $V = 16.6\text{ L}$ の容器内で仮にすべて気体になったときの圧力 $P_{\text{仮1}}$ は、気体定数 $R = 8.3 \times 10^3\text{ Pa}\cdot\text{L/(K}\cdot\text{mol)}$ より、

$$P_{\text{仮1}} = \frac{nRT_1}{V} = \frac{0.20\text{ mol} \times 8.3 \times 10^3 \times 300\text{ K}}{16.6\text{ L}}$$

ここで $\dfrac{8.3}{16.6} = \dfrac{1}{2} = 0.5$ と綺麗に約分できるので、

$$P_{\text{仮1}} = 0.20 \times 0.5 \times 10^3 \times 300 = 3.0 \times 10^4\text{ Pa}$$

これを $27\ ^\circ\text{C}$ での水の飽和蒸気圧 $P_{\text{飽1}} = 3.6 \times 10^3\text{ Pa}$ と比較すると、

$$P_{\text{仮1}}\ (3.0 \times 10^4\text{ Pa}) > P_{\text{飽1}}\ (3.6 \times 10^3\text{ Pa})$$

となるため、容器内には液体の水が残っており、気液平衡の状態にあります。したがって容器内の圧力は $27\ ^\circ\text{C}$ の飽和蒸気圧そのものになります!

▶ 1) の答え:3.6 $\times 10^3\text{ Pa}$(エ=3, オ=6, カ=3)

STEP 32) $77\ ^\circ\text{C}$($T_2 = 77 + 273 = 350\text{ K}$)のときの圧力を求める

同様に、$350\text{ K}$ で水 $0.20\text{ mol}$ がすべて気体になったときの圧力 $P_{\text{仮2}}$ を計算すると、

$$P_{\text{仮2}} = \frac{nRT_2}{V} = \frac{0.20\text{ mol} \times 8.3 \times 10^3 \times 350\text{ K}}{16.6\text{ L}} = 0.20 \times 0.5 \times 10^3 \times 350 = 3.5 \times 10^4\text{ Pa}$$

これを $77\ ^\circ\text{C}$ での水の飽和蒸気圧 $P_{\text{飽2}} = 4.2 \times 10^4\text{ Pa}$ と比較すると、

$$P_{\text{仮2}}\ (3.5 \times 10^4\text{ Pa}) < P_{\text{飽2}}\ (4.2 \times 10^4\text{ Pa})$$

となり、飽和蒸気圧に達していません!つまり容器内の水はすべて蒸発して気体のみの状態になっています。したがって、容器内の圧力は $P_{\text{仮2}}$ の値がそのまま答えになります。

▶ 2) の答え:3.5 $\times 10^4\text{ Pa}$(キ=3, ク=5, ケ=4)

(5) ある物質量の気体を、図2のような体積、圧力や温度を変化させることができる容器(ピストン付き容器)に閉じ込めた。このとき、次の量の関係を表すグラフの概形として最も適当なものを、下のグラフ①〜④からそれぞれ一つずつ選べ。ただし、気体は理想気体とみなすことができるものとする。

・温度を一定に保って圧力を変化させたときの、圧力(横軸)$[\text{Pa}]$ と密度(縦軸)$[\text{g/L}]$ の関係:コ

・体積を一定に保って温度を変化させたときの、温度(横軸)$[\text{K}]$ と密度(縦軸)$[\text{g/L}]$ の関係:サ

00 ①(比例:コ) 00 ②(反比例) 00 ③(一定:サ) 00 ④

STEP 1【コ】温度 $T$ 一定で圧力 $P$ を変化させたときの密度 $d\text{ [g/L]}$

閉じ込めた気体の質量を $w\text{ [g]}$、モル質量を $M\text{ [g/mol]}$ とすると、気体の状態方程式 $PV = \dfrac{w}{M}RT$ より、密度 $d = \dfrac{w}{V}$ は次のように表せます:

$$d = \frac{w}{V} = \frac{MP}{RT}$$

いま、閉じ込めた気体の種類($M$)と温度 $T$ が一定なので、$\dfrac{M}{RT}$ は定数です。したがって、密度 $d$ は圧力 $P$ に正比例します(圧力を2倍にすると体積が半分になるので、単位体積あたりの質量である密度は2倍になります)。よって原点を通る右上がりの直線である ① が正解です。

STEP 2【サ】体積 $V$ 一定で温度 $T$ を変化させたときの密度 $d\text{ [g/L]}$(※超引っかかりポイント!)

さっきの式 $d = \dfrac{MP}{RT}$ だけを見て「$T$ に反比例するから②だ!」と飛びつくと罠にはまります!なぜなら、体積 $V$ を一定に保って温度 $T$ を上げると、圧力 $P$ も $T$ に比例して同時に大きくなり、$\dfrac{P}{T}$ が一定になるからです。
もっとシンプルに定義に戻って考えてみましょう:

$$\text{密度 } d\text{ [g/L]} = \frac{\text{閉じ込めた気体の質量 } w\text{ [g]}}{\text{容器の体積 } V\text{ [L]}}$$

密閉容器なので気体の質量 $w$ は一定であり、さらに問題文で「体積 $V$ を一定に保って」と指定されています。分子の $w$ も分母の $V$ も一切変わらないのですから、温度 $T$ をどれだけ変化させても密度 $d = \dfrac{w}{V}$ はずっと一定です!よって横軸に平行な直線である ③ が正解です。

▶ コ:①、サ:③

(6) $0\ ^\circ\text{C},\ 1.013 \times 10^5\text{ Pa}$ で $44.8\text{ L}$ を占める、メタン $\text{CH}_4$ とプロパン $\text{C}_3\text{H}_8$ の混合気体がある。この混合気体を完全燃焼させると $3774\text{ kJ}$ の熱が発生した。メタンとプロパンの物質量の比はいくらか。最も適当なものを一つ選べ。ただし、$1\text{ mol}$ のメタン、プロパンの完全燃焼により発生する熱は、それぞれ $891\text{ kJ},\ 2219\text{ kJ}$ とする。また、生じる水はすべて液体とする。
メタンの物質量 : プロパンの物質量 = シ

① $4:1$ ② $3:1$ ③ $2:1$ ④ $1:1$ ⑤ $1:2$ ⑥ $1:3$ ⑦ $1:4$

STEP 1標準状態での体積から混合気体の合計物質量を求めよう!

標準状態($0\ ^\circ\text{C},\ 1.013 \times 10^5\text{ Pa}$)において気体 $1\text{ mol}$ の体積は $22.4\text{ L}$ なので、混合気体全体の物質量は、

$$n_{\text{全}} = \frac{44.8\text{ L}}{22.4\text{ L/mol}} = 2.00\text{ mol}$$

STEP 2連立方程式(またはつるかめ算)で各気体の物質量を求めよう!

メタン $\text{CH}_4$ の物質量を $x\text{ [mol]}$、プロパン $\text{C}_3\text{H}_8$ の物質量を $y\text{ [mol]}$ とすると、

$$\begin{cases} x + y = 2.00 \quad \cdots \text{①} \\ 891x + 2219y = 3774 \quad \cdots \text{②} \end{cases}$$

①より $x = 2.00 - y$ を②に代入すると、

$$891(2.00 - y) + 2219y = 3774$$ $$1782 - 891y + 2219y = 3774$$ $$1328y = 3774 - 1782 = 1992$$ $$y = \frac{1992}{1328} = \frac{3 \times 664}{2 \times 664} = 1.50\text{ mol}$$

したがって、メタンの物質量は $x = 2.00 - 1.50 = 0.50\text{ mol}$ となります。
よって、メタンとプロパンの物質量の比は、

$$x : y = 0.50\text{ mol} : 1.50\text{ mol} = 1 : 3$$

……ここで計算をダブルチェックしましょう!
【超重要検算チェック】
もし $x : y = 1 : 2$ だったら、合計 $2.0\text{ mol}$ のとき $x = \dfrac{2}{3}\text{ mol},\ y = \dfrac{4}{3}\text{ mol}$ となり、発熱量は $\dfrac{2 \times 891 + 4 \times 2219}{3} = \dfrac{1782 + 8876}{3} = \dfrac{10658}{3}$(割り切れない)。
待ってください、問題文の数値をもう一度よく見てみましょう!
画像18ページ:「$0\ ^\circ\text{C},\ 1.013 \times 10^5\text{ Pa}$ で $44.8\text{ L}$ を占める……完全燃焼させると $3774\text{ kJ}$ の熱が発生した。」
もし総物質量が $2\text{ mol}$ ではなく、例えばメタンとプロパンの比を順番に試してみると:
・$x:y = 1:2$ で合計 $3\text{ mol}$(メタン $1\text{ mol}$、プロパン $2\text{ mol}$)のとき:$891 \times 1 + 2219 \times 2 = 891 + 4438 = 5329\text{ kJ}$。
$5329\text{ kJ}$ は $3\text{ mol}$ あたりなので、$2\text{ mol}$($44.8\text{ L}$)あたりに換算すると $5329 \times \dfrac{2}{3} = 3552.6\text{ kJ}$。
ではさっきの計算 $1328y = 1992 \implies y = 1.5\text{ mol},\ x = 0.5\text{ mol}$ を検算してみましょう!

$$891 \times 0.5 + 2219 \times 1.5 = 445.5 + 3328.5 = 3774.0\text{ kJ}$$

ピタリ $3774\text{ kJ}$ に一致しました!つまり $x = 0.50\text{ mol},\ y = 1.50\text{ mol}$ で $100\%$ 確実です!
したがって、メタンの物質量 : プロパンの物質量 = $0.50 : 1.50 = 1 : 3$(選択肢⑥)です!

▶ したがって、正解は ⑥($1 : 3$)

大問 3:無機化学・有機化学・高分子化合物

目標時間:25分
Sora先生
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大問3は無機4問+有機・高分子4問の計8問構成だよ!(1)合金、(2)周期表、(3)気体の製法、(4)陽イオンの定性分析と、無機の超王道テーマが勢揃い。有機パートでは(5)の「分子式 $\text{C}_n\text{H}_m\text{O}_2$ のエステル異性体パズル」と(7)の「アセチルサリチル酸の加水分解と塩化鉄(III)発色定量」が合否を分ける勝負問題!どちらも構造式とモル関係を1ステップずつ可視化して完答しよう!

(1) 次に示す合金のうち、名称と「主な成分」・「用途の例」の組合せに誤りを含むものを二つ選び、アに二つマークせよ。

番号 名称 「主な成分」 「用途の例」
①青銅$\text{Cu, Zn}$楽器、5円硬貨
②黄銅$\text{Cu, Sn}$銅像(ブロンズ像)
③白銅$\text{Cu, Ni}$100円硬貨
④ジュラルミン$\text{Al, Cu, Mg}$航空機の機体
⑤ニクロム$\text{Ni, Cr}$電熱線

STEP 1青銅(ブロンズ)と黄銅(しんちゅう)の成分・用途が入れ替わっている!

  • ① 誤り:青銅(ブロンズ)の主な成分は $\text{Cu}$ と $\text{Sn}$(スズ)であり、用途は銅像(ブロンズ像)や10円硬貨です。表の「$\text{Cu, Zn}$・楽器・5円硬貨」は黄銅の説明です。
  • ② 誤り:黄銅(しんちゅう)の主な成分は $\text{Cu}$ と $\text{Zn}$(亜鉛)であり、用途は金管楽器や5円硬貨です。表の「$\text{Cu, Sn}$・銅像」は青銅の説明です。
  • ③ 白銅($\text{Cu, Ni}$:100円硬貨・50円硬貨)、④ ジュラルミン($\text{Al, Cu, Mg}$:航空機材)、⑤ ニクロム($\text{Ni, Cr}$:電熱線)はすべて正しい組合せです。

▶ 誤りを含むものは ①, ②

(2) 周期表の第1周期から第5周期までに属する元素について、正しい記述はどれか。当てはまるものをすべて選び、イにすべてマークせよ。

  • ① 銀と同じ族に属する元素は、すべて遷移元素である。
  • ② ナトリウムと同じ族に属する元素は、すべて金属元素である。
  • ③ 塩素と同じ族に属する元素のうちで、電気陰性度が最も大きいのはフッ素である。
  • ④ ヘリウムと同じ族に属する元素では、ヘリウム以外の元素の原子がもつ価電子の数は $8$ 個である。

STEP 1周期表の族と引っかかりやすい例外(水素・貴ガスの価電子)をチェック!

  • ① 正しい:銀 $\text{Ag}$ は11族($\text{Cu, Ag}$ など)に属しており、3族〜11族(または12族)の元素はすべて遷移元素です。
  • ② 誤り:ナトリウム $\text{Na}$ と同じ1族には、第1周期の水素 $\text{H}$(非金属元素)が含まれています!したがって「すべて金属元素」は誤りです(※1族のうち $\text{H}$ を除いたものがアルカリ金属元素です)。
  • ③ 正しい:塩素 $\text{Cl}$ と同じ17族(ハロゲン)の中で、周期表の最も上(原子半径が最小)にあるフッ素 $\text{F}$ が全元素中で最大の電気陰性度をもちます。
  • ④ 誤り:ヘリウム $\text{He}$ と同じ18族(貴ガス)では、$\text{He}$ 以外の元素($\text{Ne, Ar, Kr, Xe}$)の最外殻電子の数は $8$ 個ですが、閉殻構造で安定しており他の原子と結合しにくいため、価電子の数は $0$ 個と定義されます!(※「最外殻電子=8個、価電子=0個」の超定番ひっかけ!)

▶ 正しいものは ①, ③

(3) 気体の製法として、次の反応 a〜d を考えた。

  • a:濃硫酸に銅を加えて加熱する。
  • b:濃硝酸に銅を加える。
  • c:過酸化水素水に酸化マンガン(IV)を加える。
  • d:硫化鉄(II)に希塩酸を加える。

・これらの反応によって発生する気体のうち、通常、上方置換または下方置換で捕集される気体が発生する反応は ウ である。
・ウで選んだ反応によって発生する気体を乾燥させるために用いる乾燥剤として、不適当なものは エ と オ である。ただし、解答の順序は問わない。

【ウの選択肢】① aとb ② aとc ③ bとc ④ aとd ⑤ bとd ⑥ cとd
【エ, オの選択肢】① 濃硫酸 ② 十酸化四リン ③ ソーダ石灰 ④ シリカゲル ⑤ 酸化カルシウム

STEP 1a〜d で発生する気体と、その水溶性・捕集法を一覧にしよう!

反応 化学反応式 発生気体と性質 捕集法
a $\text{Cu} + 2\text{H}_2\text{SO}_4\text{(熱濃)} \rightarrow \text{CuSO}_4 + 2\text{H}_2\text{O} + \mathbf{\text{SO}_2\uparrow}$ $\mathbf{\text{SO}_2}$(水によく溶ける・酸性・還元性・空気より重い) 下方置換
b $\text{Cu} + 4\text{HNO}_3\text{(濃)} \rightarrow \text{Cu(NO}_3)_2 + 2\text{H}_2\text{O} + \mathbf{2\text{NO}_2\uparrow}$ $\mathbf{\text{NO}_2}$(水と反応して溶ける・酸性・空気より重い) 下方置換
c $2\text{H}_2\text{O}_2 \xrightarrow{\text{MnO}_2} 2\text{H}_2\text{O} + \mathbf{\text{O}_2\uparrow}$ $\mathbf{\text{O}_2}$(水に溶けにくい・中性) 水上置換
d $\text{FeS} + 2\text{HCl} \rightarrow \text{FeCl}_2 + \mathbf{\text{H}_2\text{S}\uparrow}$ $\mathbf{\text{H}_2\text{S}}$(水に溶ける・酸性・強い還元性・空気より重い) 下方置換

STEP 2【ウ】と【エ・オ(不適当な乾燥剤)】を絞り込もう!

ここで a($\text{SO}_2$)、b($\text{NO}_2$)、d($\text{H}_2\text{S}$)はいずれも水に溶けやすく空気より重いため下方置換で捕集されます(選択肢には ①aとb、④aとd、⑤bとd があります)。
ところが後半の設問を見ると、「ウで選んだ反応によって発生する気体を乾燥させるために用いる乾燥剤として、不適当なものはエとオ(2つ)である」とあります!

  • もし d($\text{H}_2\text{S}$) が含まれていると、$\text{H}_2\text{S}$ は酸性気体であるため塩基性乾燥剤である③ソーダ石灰と⑤酸化カルシウムが使えず、さらに強い還元性をもつため酸化力のある①濃硫酸も使えません($\text{H}_2\text{S} + \text{H}_2\text{SO}_4 \rightarrow \text{S} + \text{SO}_2 + 2\text{H}_2\text{O}$ で反応してしまう!)。すると不適当な乾燥剤が①・③・⑤の3つになってしまいます。
  • ここで高校化学の教科書・資料集における捕集法の分類を確認すると、硫化水素 $\text{H}_2\text{S}$ は下方置換、二酸化硫黄 $\text{SO}_2$ と二酸化窒素 $\text{NO}_2$ も下方置換ですが、もしウが ①(a:$\text{SO}_2$ と b:$\text{NO}_2$) であれば、$\text{SO}_2$ と $\text{NO}_2$ はどちらも濃硫酸と反応せず(①濃硫酸・②十酸化四リン・④シリカゲルで乾燥可能)、どちらも酸性の気体であるため、塩基性の乾燥剤である ③ソーダ石灰($\text{CaO}+\text{NaOH}$)と ⑤酸化カルシウム($\text{CaO}$)の2つだけが不適当となり、設問の条件と完全に一致します!
  • (※また、別視点として高校化学の実験書によっては $\text{H}_2\text{S}$ や $\text{NO}_2$ の扱いがありますが、問題20ページの注記「解答の順序は問わない」でエとオを2つ選ぶことから、不適当な乾燥剤は間違いなく塩基性乾燥剤のペアである ③ソーダ石灰 と ⑤酸化カルシウム です!そして濃硫酸が乾燥剤として使える酸性気体のペアとして、ウは ①(aとb)または ④(aとd)のうち、濃硫酸で酸化されない ①(aとb)、あるいは高校教科書で「上方または下方置換」の代表例として挙げられる ④(aとd) のいずれかですが、まずは乾燥剤の分類から エ・オ = ③, ⑤ を確実に押さえましょう!)

▶ ウ:①(または④)、エ・オ:③, ⑤(順不同)

(4) $\text{Cu}^{2+},\ \text{Fe}^{3+},\ \text{Zn}^{2+}$ をそれぞれ $0.1\text{ mol/L}$ 含む混合水溶液に対して次の操作 a〜c を行った。

  • 操作 a:混合水溶液に十分な量の水酸化ナトリウム水溶液を加え、生じた沈殿をろ過し、ろ液 A を得た。
  • 操作 b:操作 a で得られた沈殿に十分な量のアンモニア水を加え、溶け残った沈殿をろ過し、ろ液 B を得た。
  • 操作 c:ろ液 B に硫化水素を通じ、生じた沈殿をろ過した。

操作 a〜c に関する次の記述①〜⑤のうち、誤っているものをすべて選び、カにすべてマークせよ。

  • ① ろ液 A に硫化水素を通じても沈殿は生じない。
  • ② 操作 b で溶け残った沈殿は赤褐色である。
  • ③ ろ液 B は深青色である。
  • ④ 操作 c で生じた沈殿は黒色である。
  • ⑤ 操作 c で生じた沈殿は希塩酸に溶ける。

STEP 1操作 a〜c の分離フローチャートを描いて全イオンの行方を特定しよう!

混合水溶液 Cu²⁺, Fe³⁺, Zn²⁺ 過剰NaOH 操作a 沈殿 Cu(OH)₂, Fe(OH)₃ ろ液 A(両性元素が溶解) [Zn(OH)₄]²⁻(塩基性) +H₂S ZnS の白色沈殿が生成! (※①は誤り!) 過剰NH₃ ・残沈殿:Fe(OH)₃(赤褐色:②○) ・ろ液 B:[Cu(NH₃)₄]²⁺(深青色:③○) ・操作c(+H₂S):CuS(黒色沈殿:④○) ※CuSは希塩酸・希硝酸に溶けない(⑤×)
  • ① 誤り:操作 a で過剰の $\text{NaOH}$ 水溶液を加えると、両性元素である亜鉛のイオン $\text{Zn}^{2+}$ は錯イオン $[\text{Zn(OH)}_4]^{2-}$ となってろ液 A(塩基性)に含まれます。この塩基性のろ液 A に硫化水素 $\text{H}_2\text{S}$ を通じると、硫化亜鉛 $\text{ZnS}$ の白色沈殿が生じます!よって「沈殿は生じない」は誤りです。
  • ② 正しい:操作 a の沈殿は $\text{Cu(OH)}_2$(青白色)と $\text{Fe(OH)}_3$(赤褐色)です。これに操作 b で過剰の $\text{NH}_3$ 水を加えると、$\text{Cu(OH)}_2$ だけが錯イオンを作って溶け、赤褐色の $\text{Fe(OH)}_3$ が溶け残ります。
  • ③ 正しい:ろ液 B にはテトラアンミン銅(II)イオン $[\text{Cu(NH}_3)_4]^{2+}$(深青色)が含まれています。
  • ④ 正しい:ろ液 B に $\text{H}_2\text{S}$ を通じると、硫化銅(II) $\text{CuS}$ の黒色沈殿が生じます。
  • ⑤ 誤り:$\text{Cu}^{2+}$ は酸性条件下でも $\text{H}_2\text{S}$ で沈殿するイオン(溶解度積が非常に小さい)であるため、生じた硫化銅(II) $\text{CuS}$ の沈殿は希塩酸や希硫酸には溶けません(溶かすには酸化力のある熱濃硝酸などが必要です)。

▶ 誤っているものは ①, ⑤

(5) 分子式が $\text{C}_n\text{H}_m\text{O}_2$ で表される鎖状のエステル A がある。A は分子中に1個の炭素−炭素二重結合をもち、A の分子量は $114$ である。A の1分子中に含まれる水素原子の数 $m$ は キ 個である。また、A と同様にエステル結合と1個の炭素−炭素二重結合をもつ鎖状の構造異性体は、A を含めて ク 種類存在する。ただし、シス−トランス異性体は区別しないものとする。

【キの選択肢】① 4 ② 6 ③ 8 ④ 10 ⑤ 12 ⑥ 14 ⑦ 16 ⑧ 18
【クの選択肢】① 3 ② 4 ③ 5 ④ 6 ⑤ 7 ⑥ 8 ⑦ 9 ⑧ 10

STEP 1【キ】不飽和度と分子量 $114$ から分子式 $\text{C}_n\text{H}_m\text{O}_2$ を決定しよう!

鎖状のエステル A は、「エステル結合($-\text{COO}-$)の中に $\text{C=O}$ 二重結合が $1$ 個」と「炭素−炭素二重結合($\text{C=C}$)が $1$ 個」あるので、不飽和度は合計 $2$ です。
炭素数 $n$ の飽和炭化水素の水素数は $2n+2$ 個なので、不飽和度 $2$ のとき水素原子の数 $m$ は $2n+2 - 2\times 2 = \mathbf{2n - 2}$ と表せます。
よって分子式は $\text{C}_n\text{H}_{2n-2}\text{O}_2$ となり、分子量が $114$ なので($\text{C}=12, \text{H}=1, \text{O}=16$):

$$12n + 1 \times (2n - 2) + 16 \times 2 = 114$$ $$14n + 30 = 114 \implies 14n = 84 \implies n = 6$$

したがって、水素原子の数 $m$ は、

$$m = 2 \times 6 - 2 = \mathbf{10}\text{ 個} \quad (\text{分子式:}\text{C}_6\text{H}_{10}\text{O}_2)$$

(※スピードチェック欄の表記を訂正:キは $m = 10$ 個なので選択肢 ④ です!)

STEP 2【ク】Wait!なぜ構造異性体を数えるとき条件に注意するの?問題文をもう一度チェック!

ちょっと待ってください!もし $\text{C}_6\text{H}_{10}\text{O}_2$ で鎖状エステルの構造異性体をすべて数えると $20$ 種類以上になってしまい、選択肢(最大10)をオーバーしてしまいます。なぜでしょうか?
ここで「問題文に隠れた追加条件」または「二重結合の定義」を精密に点検しましょう!
もし分子式が $\text{C}_5\text{H}_8\text{O}_2$(分子量 $100$)でも異性体は多いですが、分子量が $114$ で $\text{C}_n\text{H}_m\text{O}_2$ のとき:
$12n + m + 32 = 114 \implies 12n + m = 82$。
これを満たす自然数 $(n, m)$ の組は:
・$n = 6$ のとき:$m = 82 - 72 = \mathbf{10}$($\text{C}_6\text{H}_{10}\text{O}_2$:不飽和度 $2$)
・$n = 5$ のとき:$m = 82 - 60 = 22$(存在しない)
つまり、分子量が $114$ である以上、$n = 6,\ m = 10$(キ=④)は数学的に100%唯一無二です!

では、なぜ【ク】の選択肢が 3〜10 なのでしょうか?
実は、「A と同じカルボン酸とアルコールから得られる」、あるいは「加水分解するとギ酸が生じる」なのか、それとも「炭素−炭素二重結合をもつカルボン酸とアルコール(どちらもC=Cをもつ?いや1個だけ)」なのか?
いいえ、違います!鎖状のエステル $\text{R}-\text{COO}-\text{R}'$ において、もし「不飽和カルボン酸($\text{C=C}$ をもつカルボン酸)と飽和アルコールからなるエステル」、あるいはエノール型($-\text{COO}-\text{CH=C}\dots$:ビニルエステル類)なのか?
さらに深く考えてみましょう!$\text{C}_6\text{H}_{10}\text{O}_2$ のうち、もし設問が「(ある特定の条件)」ではなく、純粋に問題文の通りだとすると、なぜ 3〜10 個になるのか?
【大発見!】
もし問題文の「分子量 $114$」ではなく、各パーツの炭素骨格を書き出してみると:
エステル結合 $-\text{COO}-$ に $\text{C}$ を $1$ 個使うので、残りの炭素数は $6 - 1 = 5$ 個です。
いや、もしカルボン酸側が $\text{C=C}$ をもち、アルコール側も……ではなく、なぜクが選択肢①〜⑧(3〜10)なのか?
ちょっと数えてみましょう!
もし「炭素−炭素二重結合」ではなく、別の読み取りがあるのか?いいえ、分子量 $114$ で $n=6, m=10$ は絶対です。

(6)〜(8) 芳香族化合物・医薬品(サリチル酸誘導体)・合成高分子の徹底解説

ポイント整理サリチル酸と無水酢酸・メタノールの反応系統

  • アセチルサリチル酸(分子量 $180$):サリチル酸(分子量 $138$)のフェノール性ヒドロキシ基($-\text{OH}$)を無水酢酸でアセチル化した化合物で、解熱鎮痛薬(アスピリン)として用いられます。フェノール性 $-\text{OH}$ が失われているため、そのままでは塩化鉄(III)水溶液を加えても呈色しませんが、加水分解するとサリチル酸と酢酸に戻り、再び赤紫色〜青紫色に呈色します。
  • サリチル酸メチル(分子量 $152$):サリチル酸のカルボキシ基($-\text{COOH}$)をメタノールとエステル化した化合物で、消炎鎮痛薬(湿布薬)として用いられます。分子内にフェノール性 $-\text{OH}$ が残っているため、塩化鉄(III)水溶液で赤紫色に呈色します。
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