2024年度 医学部医学科 一般選抜 完全収録版

北里大学医学部 化学 全問題・超分かりやすい解答・解説

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「これより〜となる」の省略はゼロ!北里大学(2024年度)化学をSora先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の理系コーチSora(ソラ)です。市販の過去問集(赤本など)で計算の途中式が1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、北里大学(2024年度)の化学について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と思考プロセスをすべて公開しています!

2024年度

医学部医学科一般選抜試験問題(理科 / 化学)

物 理 1 〜 10 ページ
化 学 11 〜 21 ページ
生 物 22 〜 38 ページ

注意事項

  1. 出願の際に選択した2科目について解答すること。
  2. 解答用紙(マークカード)は各科目につき1枚である。
  3. 選択しない科目の解答用紙(マークカード)は、全面に大きく×印をつけて、机の右端に置くこと。試験中に回収します。
  4. 解答用紙(マークカード)に、氏名・受験番号の記入および受験番号のマークを忘れないこと。
  5. マークはHBの鉛筆、シャープペンシルで、はっきりとマークすること。
  6. マークを消す場合、消しゴムで完全に消し、消しくずを残さないこと。
  7. 解答用紙(マークカード)は折り曲げたり、メモやチェックなどで汚したりしないように注意すること。
  8. 各問題の選択肢のうち質問に適した答えを1つだけ選びマークすること。1問に2つ以上解答した場合は誤りとする。
  9. 問題用紙は解答用紙(マークカード)とともに机上に置いて退出すること。持ち帰ってはいけない。

解答番号 1 〜 24 スピードチェック一覧

■ 大問 I(小問集合:解答番号 1〜8)
[1] ③
[2] ⑨
[3] ③
[4] ②
[5] ①
[6] ⑦
[7] ②
[8] ④
■ 大問 II(水酸化カリウム・二段階滴定:解答番号 9〜12)
[9] ③
[10] ④
[11] ⑨
[12] ⑧
■ 大問 III(圧平衡定数と解離度:解答番号 13〜16)
[13] ③
[14] ②
[15] ④
[16] ⑥
■ 大問 IV(気体の発生)・大問 V(フェノール):解答番号 17〜24
[17] ⑦
[18] ②
[19] ②
[20] ⑥
[21] ①
[22] ①
[23] ④
[24] ③

大問 I(小問集合)

Sora先生
💡 Sora先生の1秒核心スキャン(大問I:小問集合)

北里大の大問Iは理論・無機・有機を横断する小問8題!北里特有のマークシート方式(桁数指定の数値マーク)でミスをしないよう、有効数字と桁の位置まで1ステップずつ確認しよう!

次の問1〜問8に答えよ。答えは各問の①から始まる選択肢の中から選べ。

問1 水分子の2つの水素原子が $^1\text{H}$ のみからなる水($^1\text{H}_2\text{O}$)と $^3\text{H}$ のみからなる水($^3\text{H}_2\text{O}$)を $1:1$(液体の体積比)で混ぜた。この水の密度は、水($^1\text{H}_2\text{O}$)の密度のおよそ何倍か。水 $1\text{ mol}$ あたりの液体の体積は構成する水素原子の種類によらず同じとし、$^3\text{H}$ の壊変は無視できるものとする。なお、$^1\text{H}$ の相対質量は $1.0$、$^3\text{H}$ の相対質量は $3.0$、$\text{O}$ の原子量は $16.0$ とする。 1

① $1.02$
② $1.06$
③ $1.11$
④ $1.17$
⑤ $1.22$

【大問I 問1 解答・解説】

解答 [1]:③(1.11)

「水 $1\text{ mol}$ あたりの液体の体積は構成する水素原子の種類によらず同じ」という条件が最大のヒントです!

1. それぞれの水 $1\text{ mol}$ あたりの質量(モル質量)を計算します:

  • $^1\text{H}_2\text{O}$ のモル質量:$1.0 \times 2 + 16.0 = \mathbf{18.0\text{ g/mol}}$
  • $^3\text{H}_2\text{O}$ のモル質量:$3.0 \times 2 + 16.0 = \mathbf{22.0\text{ g/mol}}$

2. $1\text{ mol}$ あたりの体積を $V$ とすると、体積比 $1:1$ で混ぜることは、物質量($\text{mol}$)の比 $1:1$ で混ぜることと同じです。それぞれ $1\text{ mol}$(体積 $V$)ずつ混ぜたとすると:

  • 元の $^1\text{H}_2\text{O}$ の密度 $d_0 = \dfrac{18.0}{V}$
  • 混合後の水の密度 $d = \dfrac{18.0 + 22.0}{V + V} = \dfrac{40.0}{2V} = \dfrac{20.0}{V}$

3. したがって、密度の倍率 $\dfrac{d}{d_0}$ は:

$$\frac{d}{d_0} = \frac{20.0}{18.0} = \frac{10}{9} \fallingdotseq \mathbf{1.11\text{ 倍}}$$

問2 イオン結合や、イオンからなる物質に関する次の記述のうち、誤っているものを2つ選べ。 2

  • a. 塩化ナトリウムは固体の状態では電気を通さないが、高温で融解して液体になると電気を通す。
  • b. 酸化カルシウムと塩化ナトリウムでは、酸化カルシウムの方が融点が高い。
  • c. 塩化セシウムの結晶構造は、体心立方格子であり、配位数は8である。
  • d. イオン結晶のなかには、水に溶けにくい電解質もある。
  • e. 水分子間に働く水素結合は、イオン結合の一種である。
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問I 問2 解答・解説】

解答 [2]:⑨(c, e)
  • ○ a(正しい): イオン結晶は固体ではイオンが固定されているため電気を通しませんが、融解(液体)するとイオンが自由に移動できるため電気を通します。
  • ○ b(正しい): $\text{CaO}$($\text{Ca}^{2+}$ と $\text{O}^{2-}$:2価同士)は、$\text{NaCl}$($\text{Na}^+$ と $\text{Cl}^-$:1価同士)よりもイオン間の静電気的引力(クーロン力)が強いため、融点がはるかに高くなります($\text{CaO}$:約 $2572^\circ\text{C}$、$\text{NaCl}$:約 $801^\circ\text{C}$)。
  • × c(誤り): 超頻出のひっかけです!「体心立方格子」とは同じ種類の原子が立方体の頂点と中心に配置された金属結晶などの構造を指します。塩化セシウム($\text{CsCl}$)は中心に $\text{Cs}^+$、頂点に $\text{Cl}^-$ という異なるイオンが配置されているため、体心立方格子とは呼ばず「塩化セシウム型構造」と呼びます(配位数8は正しい)。
  • ○ d(正しい): 炭酸カルシウム($\text{CaCO}_3$)、硫酸バリウム($\text{BaSO}_4$)、塩化銀($\text{AgCl}$)などは水に溶けにくいイオン結晶ですが、ごくわずかに溶けた分は完全に電離するため(または融解すると電離するため)電解質に分類されます。
  • × e(誤り): 水分子間に働く水素結合は、極性分子間に働く静電気的な分子間力の一種であり、陽イオンと陰イオンの間のイオン結合ではありません。

問3 反応熱に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。 3

  • ① 反応熱の大きさは、触媒を用いても変わらない。
  • ② 燃焼反応は、常に発熱反応である。
  • ③ 生成反応は、常に発熱反応である。
  • ④ 溶解は、発熱反応の場合も吸熱反応の場合もある。
  • ⑤ 中和反応は、酸や塩基の種類に関係なく、常に発熱反応である。

【大問I 問3 解答・解説】

解答 [3]:③
  • ○ ①(正しい): 触媒は活性化エネルギーを下げて反応速度を大きくしますが、反応物と生成物のエネルギー差(反応熱・エンタルピー変化)は変化させません。
  • ○ ②(正しい): 燃焼とは「物質が酸素と激しく反応して熱と光を出す現象」なので、常に発熱反応です。
  • × ③(誤り): 単体から化合物が生成する反応(生成反応)には、一酸化窒素($\text{NO}$)、アセチレン($\text{C}_2\text{H}_2$)、二硫化炭素($\text{CS}_2$)、ヨウ化水素($\text{HI}$)のように吸熱反応(生成熱が負、生成エンタルピーが正)となるものも存在します。
  • ○ ④(正しい): 水酸化ナトリウムや濃硫酸の溶解は発熱、硝酸カリウムや塩化アンモニウムの溶解は吸熱です。
  • ○ ⑤(正しい): 中和反応($\text{H}^+ + \text{OH}^- \rightarrow \text{H}_2\text{O}$)は常に発熱反応です(希薄な強酸と強塩基では水 $1\text{ mol}$ あたり約 $56.5\text{ kJ}$ の発熱)。

問4 下記の熱化学方程式で表される可逆反応が平衡状態にあるとき、温度・圧力の変化によるアンモニアの生成量の傾向を表したグラフとして、もっとも適当なものはどれか。 4

$$\text{N}_2\text{(気)} + 3\text{H}_2\text{(気)} = 2\text{NH}_3\text{(気)} + 92\text{ kJ}$$

① NH₃生成量 温度 高圧低圧
② NH₃生成量 温度 高圧低圧
③ NH₃生成量 温度 高圧=低圧
④ NH₃生成量 温度 低圧高圧
⑤ NH₃生成量 温度 低圧高圧
⑥ NH₃生成量 温度 高圧=低圧

【大問I 問4 解答・解説】

解答 [4]:②

ルシャトリエの原理(平衡移動の原理)を用いて、温度と圧力の影響を確認します。

  • 温度の影響: 正反応(右向き)は $+92\text{ kJ}$ の発熱反応です。したがって、温度を高くすると吸熱反応である逆反応(左向き)へ平衡が移動し、$\text{NH}_3$ の生成量は減少します(右下がりの曲線)。
  • 圧力の影響: 気体の分子数は左辺が $1+3=4$ 分子、右辺が $2$ 分子です。圧力を高くすると分子数が減る右向きへ平衡が移動し、$\text{NH}_3$ の生成量は増加します(高圧のグラフが上側になる)。

よって、右下がりで「高圧」が上にある ② が正解です。

問5 元素の周期表における第5周期までのハロゲンのうち、水素化合物の水溶液が強い酸性を示さないもの、銀との化合物が水に溶けやすいものが、順に並んでいるものはどれか。 5

① $\text{F}, \text{F}$
② $\text{F}, \text{Br}$
③ $\text{F}, \text{I}$
④ $\text{Br}, \text{F}$
⑤ $\text{Br}, \text{Br}$
⑥ $\text{Br}, \text{I}$
⑦ $\text{I}, \text{F}$
⑧ $\text{I}, \text{Br}$
⑨ $\text{I}, \text{I}$

【大問I 問5 解答・解説】

解答 [5]:①($\text{F}, \text{F}$)
  • 水素化合物の水溶液が強い酸性を示さないもの: ハロゲン化水素のうち、$\text{HCl}, \text{HBr}, \text{HI}$ は強酸ですが、フッ化水素酸($\text{HF}$)のみ分子間で強い水素結合をつくり電離しにくいため弱酸です($\text{F}$)。
  • 銀との化合物が水に溶けやすいもの: ハロゲン化銀のうち、$\text{AgCl}$(白色沈殿)、$\text{AgBr}$(淡黄色沈殿)、$\text{AgI}$(黄色沈殿)はいずれも水に難溶ですが、フッ化銀($\text{AgF}$)のみ水に非常に溶けやすい性質をもちます($\text{F}$)。

問6 $\text{Fe}^{2+}$ または $\text{Fe}^{3+}$ を含む水溶液それぞれに対し、下表の a〜e の操作を行った。操作による、$\text{Fe}^{2+}$ を含む水溶液の結果および $\text{Fe}^{3+}$ を含む水溶液の結果の組み合わせが、共に正しいものを2つ選べ。 6

操作$\text{Fe}^{2+}$ の結果$\text{Fe}^{3+}$ の結果
a$\text{NaOH}$ 水溶液を加える赤褐色の沈殿が生成緑白色の沈殿が生成
b$\text{K}_3[\text{Fe(CN)}_6]$ 水溶液を加える濃青色の沈殿が生成暗褐色の沈殿が生成
c$\text{K}_4[\text{Fe(CN)}_6]$ 水溶液を加える青白色の沈殿が生成濃青色の沈殿が生成
d酸性にして $\text{H}_2\text{S}$ を通じる黒色の沈殿が生成変化なし
e$\text{KSCN}$ 水溶液を加える変化なし血赤色の溶液に変化
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問I 問6 解答・解説】

解答 [6]:⑨(c, e)
  • × a(逆): $\text{NaOH}$ 水溶液を加えると、$\text{Fe}^{2+}$ は緑白色沈殿 $\text{Fe(OH)}_2$、$\text{Fe}^{3+}$ は赤褐色沈殿 $\text{Fe(OH)}_3$ を生じます(表は左右が逆)。
  • × b($\text{Fe}^{3+}$ が誤り): ヘキサシアニド鉄(III)酸カリウム $\text{K}_3[\text{Fe(CN)}_6]$ 水溶液を加えると、$\text{Fe}^{2+}$ は濃青色沈殿(ターンブル青)を生じますが、$\text{Fe}^{3+}$ は暗褐色(褐色)の溶液になるだけで、沈殿は生成しません!
  • ○ c(正しい): ヘキサシアニド鉄(II)酸カリウム $\text{K}_4[\text{Fe(CN)}_6]$ 水溶液を加えると、$\text{Fe}^{2+}$ は青白色沈殿、$\text{Fe}^{3+}$ は濃青色沈殿(ベルリン青)を生じます。
  • × d(両方誤り): $\text{FeS}$ の黒色沈殿は中性〜塩基性でしか生じず、酸性では沈殿しません。また $\text{Fe}^{3+}$ に $\text{H}_2\text{S}$ を通じると還元されて $\text{Fe}^{2+}$ になり、単体の硫黄 $\text{S}$ の白濁が生じます。
  • ○ e(正しい): チオシアン酸カリウム $\text{KSCN}$ 水溶液を加えると、$\text{Fe}^{2+}$ は変化なし、$\text{Fe}^{3+}$ は血赤色の溶液($[\text{Fe(SCN)(H}_2\text{O)}_5]^{2+}$ など)に変化します。

問7 $\alpha$-アミノ酸の一種であるロイシンは水溶液中で下図のように3種類のイオンの平衡状態にある。

$$ \underset{\text{陽イオン }(\text{A}^+)}{\begin{array}{c} \text{COOH}\quad\text{CH}_3 \\ |\quad\quad\quad|\;\; \\ \text{H}_3\text{N}^+-\text{CH}-\text{CH}_2-\text{CH} \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad|\;\; \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad\text{CH}_3 \end{array}} \quad \underset{\text{H}^+}{\overset{\text{OH}^-}{\rightleftarrows}} \quad \underset{\text{双性イオン }(\text{A}^{\pm})}{\begin{array}{c} \text{COO}^-\quad\text{CH}_3 \\ |\quad\quad\quad|\;\; \\ \text{H}_3\text{N}^+-\text{CH}-\text{CH}_2-\text{CH} \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad|\;\; \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad\text{CH}_3 \end{array}} \quad \underset{\text{H}^+}{\overset{\text{OH}^-}{\rightleftarrows}} \quad \underset{\text{陰イオン }(\text{A}^-)}{\begin{array}{c} \text{COO}^-\quad\text{CH}_3 \\ |\quad\quad\quad|\;\; \\ \text{H}_2\text{N}-\text{CH}-\text{CH}_2-\text{CH} \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad|\;\; \\ \quad\quad\quad\quad\quad\quad\text{CH}_3 \end{array}} $$
$K_1$ $K_2$

陽イオン、双性イオン、陰イオン、水素イオンのモル濃度をそれぞれ $[\text{A}^+], [\text{A}^{\pm}], [\text{A}^-], [\text{H}^+]$ とすると、陽イオン($\text{A}^+$)と双性イオン($\text{A}^{\pm}$)の間の電離平衡の電離定数 $K_1$、双性イオン($\text{A}^{\pm}$)と陰イオン($\text{A}^-$)の間の電離平衡の電離定数 $K_2$ は、それぞれ次のようになる。 $$K_1 = \frac{[\text{A}^{\pm}][\text{H}^+]}{[\text{A}^+]} \qquad K_2 = \frac{[\text{A}^-][\text{H}^+]}{[\text{A}^{\pm}]}$$ ロイシンの $K_1$ は $4.4 \times 10^{-3}\text{ mol/L}$ であり、等電点は $6.00$ であるとする。ロイシンの $K_2$ は何 $\text{mol/L}$ か。次のうちから、もっとも近い値を選べ。 7

① $4.4 \times 10^{-15}$
② $2.3 \times 10^{-10}$
③ $4.4 \times 10^{-9}$
④ $4.4 \times 10^{-6}$
⑤ $2.3 \times 10^{-4}$
⑥ $2.3 \times 10^{-1}$

【大問I 問7 解答・解説】

解答 [7]:②($2.3 \times 10^{-10}$)

アミノ酸の等電点においては、陽イオンの濃度と陰イオンの濃度が等しくなります($[\text{A}^+] = [\text{A}^-]$)。

1. $K_1$ と $K_2$ の積をとると、$[\text{A}^{\pm}]$ が約分されて消えます: $$K_1 \times K_2 = \frac{[\text{A}^{\pm}][\text{H}^+]}{[\text{A}^+]} \times \frac{[\text{A}^-][\text{H}^+]}{[\text{A}^{\pm}]} = \frac{[\text{A}^-][\text{H}^+]^2}{[\text{A}^+]}$$

2. 等電点($\text{pH} = 6.00$、すなわち $[\text{H}^+] = 1.0 \times 10^{-6}\text{ mol/L}$)のとき $[\text{A}^+] = [\text{A}^-]$ なので: $$K_1 K_2 = [\text{H}^+]^2 = (1.0 \times 10^{-6})^2 = 1.0 \times 10^{-12}$$

3. $K_1 = 4.4 \times 10^{-3}\text{ mol/L}$ を代入して $K_2$ を求めます: $$K_2 = \frac{1.0 \times 10^{-12}}{4.4 \times 10^{-3}} = \frac{10}{44} \times 10^{-10} \fallingdotseq \mathbf{2.27 \times 10^{-10}\text{ mol/L}}$$

問8 下図は、アニリン、安息香酸、フェノール、ニトロベンゼンをジエチルエーテルに溶かした混合溶液から、各成分を分離する手順を模式的に示したものである。

ジエチルエーテル混合溶液
(アニリン、安息香酸、フェノール、ニトロベンゼン)
↓ ← 塩酸を加えてよく振る
水層 1
エーテル層 1
↓ ← $\text{NaHCO}_3$ 水溶液
水層 2
エーテル層 2
↓ ← $\text{NaOH}$ 水溶液
水層 3
エーテル層 3

水層中では各物質は塩となって溶けている。これらをもとの化合物として各水層から遊離させるには、それぞれ何を加えればよいか。もっとも適当なものが、水層1、水層2、水層3の順に並んでいるものを選べ。 8

① 塩酸,水酸化ナトリウム水溶液,水酸化ナトリウム水溶液
② 水酸化ナトリウム水溶液,塩酸,水酸化ナトリウム水溶液
③ 水酸化ナトリウム水溶液,水酸化ナトリウム水溶液,塩酸
④ 水酸化ナトリウム水溶液,塩酸,塩酸
⑤ 塩酸,水酸化ナトリウム水溶液,塩酸
⑥ 塩酸,塩酸,水酸化ナトリウム水溶液

【大問I 問8 解答・解説】

解答 [8]:④

各水層に溶けている塩の種類を確認し、「弱酸の遊離」または「弱塩基の遊離」を起こす試薬を選びます。

  • 水層 1: 塩基性のアニリンが塩酸と反応し、アニリン塩酸塩($\text{C}_6\text{H}_5\text{NH}_3\text{Cl}$)として溶けています。もとのアニリン(弱塩基)を遊離させるには、強塩基である水酸化ナトリウム水溶液を加えます。
  • 水層 2: 酸性の強い安息香酸が $\text{NaHCO}_3$ と反応し、安息香酸ナトリウム($\text{C}_6\text{H}_5\text{COONa}$)として溶けています。もとの安息香酸(弱酸)を遊離させるには、強酸である塩酸を加えます。
  • 水層 3: 極めて弱い酸であるフェノールが $\text{NaOH}$ と反応し、ナトリウムフェノキシド($\text{C}_6\text{H}_5\text{ONa}$)として溶けています。もとのフェノール(弱酸)を遊離させるには、強酸である塩酸(または二酸化炭素)を加えます。

大問 II

Sora先生
🧪 Sora先生の攻略ナビ(大問II)

反応式と量的関係の基本をおさえる得点源の大問!途中のモル計算の式変形を省略せずに追っていくよ!

水酸化カリウムは水酸化ナトリウムと似た性質をもっている。水酸化カリウムに関する次の問1〜問3に答えよ。答えは各問の①から始まる選択肢の中から選べ。

問1 水酸化カリウムは、製法も水酸化ナトリウムと同様である。塩化カリウムを原料にした水酸化カリウムの工業的な製法について、関係の深い用語を2つ選べ。 9

a. イオン交換膜
b. クロマトグラフィー
c. 電解精錬
d. 電気分解
e. 溶融塩(融解塩)電解
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問II 問1 解答・解説】

解答 [9]:③(a, d)

水酸化カリウム($\text{KOH}$)は、水酸化ナトリウム($\text{NaOH}$)と同様に、陽イオン交換膜法(a)を用いて塩化カリウム($\text{KCl}$)水溶液を電気分解(d)することで工業的に製造されます。(※溶融塩電解を行うと、水酸化物ではなく単体の金属カリウム $\text{K}$ が生じるので注意!)

問2 水酸化カリウム水溶液の二段階滴定の実験に関する次の文章を読み、(1)・(2)の問いに答えよ。

 水酸化カリウム(固体)は、不純物として水や炭酸カリウム $\text{K}_2\text{CO}_3$ を含んでいる。水酸化カリウム(固体)の物質量を調べるために、塩酸を用いて、水酸化カリウム水溶液の二段階滴定を操作1、操作2の順に行った。

操作1. 不純物として炭酸カリウムを含む水酸化カリウムを純水に溶かし、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を加え、水溶液が無色になるまで塩酸を滴下した。

操作2. さらに指示薬としてメチルオレンジ溶液を加え、色が変化するまで塩酸を滴下した。

(1) 操作1で加えた塩酸中の $\text{H}^+$ の物質量と同じ値をとるのはどれか。 10

① 操作1を行う前の水酸化カリウムの物質量
② 操作1を行う前の炭酸カリウムの物質量
③ 操作1終了時点の炭酸水素カリウムの物質量
④ 操作1を行う前の水酸化カリウムの物質量と炭酸カリウムの物質量の和
⑤ 操作1を行う前の水酸化カリウムの物質量と操作1終了時点の炭酸水素カリウムの物質量の差
⑥ 操作1を行う前の炭酸カリウムの物質量と操作1終了時点の炭酸水素カリウムの物質量の和

(2) 操作1で加えた塩酸中の $\text{H}^+$ の物質量を $x\text{ [mol]}$、操作2で加えた塩酸中の $\text{H}^+$ の物質量を $y\text{ [mol]}$ とする。操作1を行う前の、水酸化カリウムの物質量、炭酸カリウムの物質量が順に並んでいるものはどれか。 11

① $x-2y,\; x$
② $x-2y,\; x-y$
③ $x-2y,\; y$
④ $x,\; x-2y$
⑤ $x,\; x-y$
⑥ $x,\; y$
⑦ $x-y,\; x-2y$
⑧ $x-y,\; x$
⑨ $x-y,\; y$
⑩ $y,\; x-y$

【大問II 問2 解答・解説】

解答 [10]:④ 解答 [11]:⑨($x-y,\; y$)

操作1を行う前の $\text{KOH}$ の物質量を $a\text{ [mol]}$、$\text{K}_2\text{CO}_3$ の物質量を $b\text{ [mol]}$ と置いて、操作1と操作2で起きる反応を整理します。

■ 操作1(フェノールフタレインの変色まで):

$\text{KOH}$ の完全中和と、$\text{K}_2\text{CO}_3$ の第1段階の中和($\text{KHCO}_3$ になるまで)が同時に起こります。

  • $\text{KOH} + \text{HCl} \longrightarrow \text{KCl} + \text{H}_2\text{O}$ ($\text{H}^+$ を $a\text{ mol}$ 消費)
  • $\text{K}_2\text{CO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{KHCO}_3 + \text{KCl}$ ($\text{H}^+$ を $b\text{ mol}$ 消費し、$\text{KHCO}_3$ が $b\text{ mol}$ 生成)

よって、操作1で加えた $\text{H}^+$ の物質量 $x$ は、$x = a + b$(操作1を行う前の水酸化カリウムの物質量 $a$ と炭酸カリウムの物質量 $b$ の和)となります。 $\rightarrow$ (1) は ④

■ 操作2(メチルオレンジの変色まで):

操作1で生じた $\text{KHCO}_3$($b\text{ mol}$)の第2段階の中和が起こります。

  • $\text{KHCO}_3 + \text{HCl} \longrightarrow \text{KCl} + \text{H}_2\text{O} + \text{CO}_2$ ($\text{H}^+$ を $b\text{ mol}$ 消費)

よって、操作2で加えた $\text{H}^+$ の物質量 $y$ は、$y = b$(炭酸カリウムの物質量)となります。
これを $x = a + b$ に代入すると、水酸化カリウムの物質量は $a = x - y$ と求まります。 $\rightarrow$ (2) は ⑨($x-y,\; y$)

問3 次の実用電池のうちから、電解質として水酸化カリウムを使用していないものを2つ選べ。 12

a. ニッケル水素電池
b. 酸化銀電池
c. 鉛蓄電池
d. リチウムイオン電池
e. アルカリマンガン乾電池
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問II 問3 解答・解説】

解答 [12]:⑧(c, d)
  • ・a(ニッケル水素電池)、b(酸化銀電池)、e(アルカリマンガン乾電池)はすべて電解液として濃厚な水酸化カリウム($\text{KOH}$)水溶液を使用しています。
  • ・c(鉛蓄電池)は希硫酸($\text{H}_2\text{SO}_4$)を使用します。
  • ・d(リチウムイオン電池)はリチウムが水と激しく反応するため水溶液を使えず、リチウム塩を含む有機溶媒を電解液として使用します。

大問 III

Sora先生
⚡ Sora先生のつまずきレスキュー(大問III)

計算が複雑に見える設問も、状態変化や平衡のステップを順番に分解すれば迷わず解けるよ!

化学平衡の法則に関する次の文章を読み、問1〜問3に答えよ。答えは各問の①から始まる選択肢の中から選べ。ただし、全ての気体は理想気体としてふるまうものとする。

 一般に、物質 $\text{A}, \text{B}, \cdots$ が反応して物質 $\text{P}, \text{Q}, \cdots$ が生成する可逆反応は、次式のように表される。

$a\text{A} + b\text{B} + \cdots \rightleftarrows p\text{P} + q\text{Q} + \cdots \quad (a, b, \cdots, p, q, \cdots \text{は係数})$

 この可逆反応が、ある一定の温度で平衡状態にあるとき、各物質のモル濃度 $[\text{A}], [\text{B}], \cdots, [\text{P}], [\text{Q}], \cdots$ の間には次の関係が成り立つ。この定数を平衡定数(濃度平衡定数)といい、$K_c$ で表す。

$$K_c = \frac{[\text{P}]^p[\text{Q}]^q\cdots}{[\text{A}]^a[\text{B}]^b\cdots}$$

 気体の反応では、濃度変化よりも圧力変化の測定が容易なので、各物質のモル濃度のかわりに分圧 $p_{\text{A}}, p_{\text{B}}, \cdots, p_{\text{P}}, p_{\text{Q}}, \cdots$ で平衡定数を表すことがある。この定数を圧平衡定数といい、$K_p$ で表す。

$$K_p = \frac{{p_{\text{P}}}^p{p_{\text{Q}}}^q\cdots}{{p_{\text{A}}}^a{p_{\text{B}}}^b\cdots}$$

問1 一般に、体積 $V$ の混合気体中の成分気体 $\text{A}$ の物質量を $n_{\text{A}}$、分圧を $p_{\text{A}}$ とすると、気体の状態方程式から (i) 式が成り立つ。ここで $R$ は気体定数、$T$ は絶対温度を表す。

$$p_{\text{A}} = \frac{n_{\text{A}}}{V}RT = [\text{A}]RT \quad \cdots\text{(i)}$$

この関係を用いて、物質 $\text{A}$ と物質 $\text{B}$ から物質 $\text{C}$ が生じる (ii) 式の可逆反応が平衡状態にあるときの圧平衡定数 $K_p$ を、平衡定数 $K_c$ で表したものはどれか。 13

$$\text{A(気)} + 2\text{B(気)} \rightleftarrows 2\text{C(気)} \quad \cdots\text{(ii)}$$

① $K_p = \dfrac{K_c}{(RT)^3}$
② $K_p = \dfrac{K_c}{(RT)^2}$
③ $K_p = \dfrac{K_c}{RT}$
④ $K_p = K_c$
⑤ $K_p = K_c RT$
⑥ $K_p = K_c(RT)^2$
⑦ $K_p = K_c(RT)^3$

【大問III 問1 解答・解説】

解答 [13]:③($K_p = \dfrac{K_c}{RT}$)

(ii) 式の圧平衡定数 $K_p$ に $p_{\text{A}} = [\text{A}]RT, \; p_{\text{B}} = [\text{B}]RT, \; p_{\text{C}} = [\text{C}]RT$ をそのまま代入します:

$$K_p = \frac{{p_{\text{C}}}^2}{p_{\text{A}}{p_{\text{B}}}^2} = \frac{([\text{C}]RT)^2}{([\text{A}]RT)([\text{B}]RT)^2} = \frac{[\text{C}]^2}{[\text{A}][\text{B}]^2} \times \frac{(RT)^2}{(RT)^3} = \mathbf{\frac{K_c}{RT}}$$

問2 容積一定の密閉容器に窒素と水素をそれぞれの分圧が $2.0 \times 10^6\text{ Pa}$、$5.0 \times 10^6\text{ Pa}$ になるように入れ、触媒を加えて同じ温度に保つと、全圧が $5.0 \times 10^6\text{ Pa}$ に減少し、(iii) 式で示す平衡状態になった。この反応のこの温度での圧平衡定数 $K_p$ の値 $[\text{Pa}^{-2}]$ はどれだけか。もっとも近い値を選べ。ただし、容器内の物質はすべて気体として存在しているものとする。 14

$$\text{N}_2\text{(気)} + 3\text{H}_2\text{(気)} \rightleftarrows 2\text{NH}_3\text{(気)} \quad \cdots\text{(iii)}$$

① $6.2 \times 10^{-15}$
② $6.2 \times 10^{-14}$
③ $5.0 \times 10^{-13}$
④ $5.0 \times 10^{-12}$
⑤ $6.7 \times 10^{-8}$
⑥ $6.7 \times 10^{-7}$

【大問III 問2 解答・解説】

解答 [14]:②($6.2 \times 10^{-14}$)

容積・温度が一定のとき、各気体の分圧の変化量は化学反応式の係数比に比例します。反応した $\text{N}_2$ の分圧を $x\text{ [Pa]}$ と置いて変化表を作ります。

$\text{N}_2$$+$$3\text{H}_2$$\rightleftarrows$$2\text{NH}_3$
反応前 $[\text{Pa}]$$2.0 \times 10^6$$5.0 \times 10^6$$0$
変化量 $[\text{Pa}]$$-x$$-3x$$+2x$
平衡時 $[\text{Pa}]$$2.0 \times 10^6 - x$$5.0 \times 10^6 - 3x$$2x$

1. 平衡時の全圧が $5.0 \times 10^6\text{ Pa}$ なので、分圧の和から $x$ を求めます: $$(2.0 \times 10^6 - x) + (5.0 \times 10^6 - 3x) + 2x = 7.0 \times 10^6 - 2x = 5.0 \times 10^6$$ $$2x = 2.0 \times 10^6 \quad \Longrightarrow \quad x = 1.0 \times 10^6\text{ Pa}$$

2. したがって、平衡時の各気体の分圧は: $$p_{\text{N}_2} = 1.0 \times 10^6\text{ Pa}, \quad p_{\text{H}_2} = 2.0 \times 10^6\text{ Pa}, \quad p_{\text{NH}_3} = 2.0 \times 10^6\text{ Pa}$$

3. 圧平衡定数 $K_p$ を計算します: $$K_p = \frac{{p_{\text{NH}_3}}^2}{p_{\text{N}_2}{p_{\text{H}_2}}^3} = \frac{(2.0 \times 10^6)^2}{(1.0 \times 10^6)(2.0 \times 10^6)^3} = \frac{1}{(1.0 \times 10^6)(2.0 \times 10^6)} = \frac{1}{16 \times 10^{12}} = 0.0625 \times 10^{-12} \fallingdotseq \mathbf{6.2 \times 10^{-14}\text{ Pa}^{-2}}$$

問3 容積一定の密閉容器に固体の五塩化リンを入れて加熱し、ある一定の温度に保ったところ、全ての五塩化リンが気体となり、一部が分解し、三塩化リンと塩素が生じて (iv) 式で示す平衡状態になった。

$$\text{PCl}_5\text{(気)} \rightleftarrows \text{PCl}_3\text{(気)} + \text{Cl}_2\text{(気)} \quad \cdots\text{(iv)}$$

これについて、(1)・(2)の問いに答えよ。

(1) 反応前の五塩化リンの物質量を $n\text{ [mol]}$、平衡状態における五塩化リンの解離度(分解した五塩化リンの割合)を $\alpha\;(0 < \alpha < 1)$ とする。平衡状態での五塩化リンと三塩化リン、塩素の物質量の和を $n$ と $\alpha$ で表したものはどれか。 15

① $3n\alpha$
② $n(1-3\alpha)$
③ $n(1-\alpha)$
④ $n(1+\alpha)$
⑤ $n(1+3\alpha)$
⑥ $n\alpha(4n\alpha+1)$

(2) 平衡状態における混合気体の全圧を $P\text{ [Pa]}$ とするとき、圧平衡定数 $K_p\text{ [Pa]}$ を $P$ と五塩化リンの解離度 $\alpha$ で表したものはどれか。 16

① $K_p = \dfrac{2\alpha}{1-\alpha}P$
② $K_p = \dfrac{2\alpha^2}{1-\alpha}P$
③ $K_p = \dfrac{4\alpha^2}{1-\alpha^2}P$
④ $K_p = \dfrac{\alpha^2}{(1-\alpha)^2}P$
⑤ $K_p = \dfrac{\alpha^2}{1-\alpha}P$
⑥ $K_p = \dfrac{\alpha^2}{1-\alpha^2}P$
⑦ $K_p = \dfrac{4\alpha^2}{1+\alpha^2}P$
⑧ $K_p = \dfrac{\alpha^2}{(1+\alpha)^2}P$

【大問III 問3 解答・解説】

解答 [15]:④($n(1+\alpha)$) 解答 [16]:⑥($K_p = \dfrac{\alpha^2}{1-\alpha^2}P$)

■ (1) 平衡時の総物質量:
反応前の $\text{PCl}_5$ が $n\text{ [mol]}$、解離度が $\alpha$ なので、平衡時の各物質の物質量は以下のようになります:

  • $\text{PCl}_5$:$n(1-\alpha)\text{ [mol]}$
  • $\text{PCl}_3$:$n\alpha\text{ [mol]}$
  • $\text{Cl}_2$:$n\alpha\text{ [mol]}$

したがって、物質量の和 $n_{\text{全}}$ は: $$n_{\text{全}} = n(1-\alpha) + n\alpha + n\alpha = \mathbf{n(1+\alpha)\text{ [mol]}} \quad \longrightarrow \text{④}$$

■ (2) 圧平衡定数 $K_p$ の導出:
各気体の分圧は「(全圧 $P$)$\times$(モル分率)」で表されるので、 $$p_{\text{PCl}_5} = \frac{1-\alpha}{1+\alpha}P, \qquad p_{\text{PCl}_3} = p_{\text{Cl}_2} = \frac{\alpha}{1+\alpha}P$$ これを $K_p$ の定義式に代入します: $$K_p = \frac{p_{\text{PCl}_3}\cdot p_{\text{Cl}_2}}{p_{\text{PCl}_5}} = \frac{\left(\dfrac{\alpha}{1+\alpha}P\right)\left(\dfrac{\alpha}{1+\alpha}P\right)}{\dfrac{1-\alpha}{1+\alpha}P} = \frac{\alpha^2}{(1+\alpha)(1-\alpha)}P = \mathbf{\frac{\alpha^2}{1-\alpha^2}P} \quad \longrightarrow \text{⑥}$$

大問 IV

Sora先生
🔬 Sora先生の思考整理(大問IV)

条件を整理して確実に得点したい大問IV!各ステップの根拠を確認しよう!

次の操作1〜5は、いずれも気体を発生させる。これらに関する、問1〜問4に答えよ。答えは各問の①から始まる選択肢の中から選べ。なお、水蒸気については考えないものとする。

  • 操作1. 銅に濃硫酸を加えて加熱する。
  • 操作2. 銅に濃硝酸を加える。
  • 操作3. 硫化鉄(II)に希塩酸を加える。
  • 操作4. ギ酸に濃硫酸を加えて加熱する。
  • 操作5. 塩化ナトリウムに濃硫酸を加えて加熱する。

問1 操作1〜5によって、液体に溶解した量も含めてそれぞれ $1.00\text{ mol}$ の気体が発生したとき、この気体発生反応の反応物として消費された酸は合計で何 $\text{mol}$ か。 17

① $6.00$
② $6.50$
③ $7.00$
④ $7.50$
⑤ $8.00$
⑥ $8.50$
⑦ $9.00$
⑧ $10.0$
⑨ $10.5$
⑩ $11.0$

問2 操作1〜5のうち、発生した気体が水に溶け、その気体が十分に溶解した水溶液が弱酸性を示す操作の番号を、2つ選べ。 18

① 1, 2
② 1, 3
③ 1, 4
④ 1, 5
⑤ 2, 3
⑥ 2, 4
⑦ 2, 5
⑧ 3, 4
⑨ 3, 5
⑩ 4, 5

問3 次の記述のうちから、誤っているものを2つ選べ。 19

  • a. 操作1で生じた気体が還元剤としてはたらくことで、操作3の気体と反応する。
  • b. 操作2で生じた気体が溶けた水溶液は、単体の銀を溶かす。
  • c. 操作3で生じた気体を $\text{Mn}^{2+}$ を含む塩基性の水溶液に通じると、黒色の沈殿が生じる。
  • d. 操作4で生じた気体は、高温で強い還元性をもつ。
  • e. 操作5で生じた気体を $\text{Pb}^{2+}$ を含む水溶液に通じると、白色の沈殿が生じ、この沈殿は熱水に溶ける。
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

問4 操作1と操作5の反応における、濃硫酸の作用や性質を表す語が、操作1、操作5の順に並んでいるものはどれか。 20

① 脱水作用,脱水作用
② 脱水作用,酸化作用
③ 脱水作用,不揮発性
④ 酸化作用,脱水作用
⑤ 酸化作用,酸化作用
⑥ 酸化作用,不揮発性
⑦ 不揮発性,脱水作用
⑧ 不揮発性,酸化作用
⑨ 不揮発性,不揮発性

【大問IV 問1〜問4 解答・解説】

[17]:⑦ (9.00) [18]:② (1, 3) [19]:② (a, c) [20]:⑥
■ まず操作1〜5の化学反応式と、気体 $1.00\text{ mol}$ あたりに消費される「酸」の物質量を整理!
  • 操作1($\text{SO}_2$ 発生): $\text{Cu} + \mathbf{2}\text{H}_2\text{SO}_4 \rightarrow \text{CuSO}_4 + 2\text{H}_2\text{O} + \mathbf{1}\text{SO}_2\uparrow$
    $\rightarrow$ $\text{SO}_2$ $1.00\text{ mol}$ に対し、濃硫酸(酸)が $2.00\text{ mol}$ 消費されます。
  • 操作2($\text{NO}_2$ 発生): $\text{Cu} + \mathbf{4}\text{HNO}_3 \rightarrow \text{Cu(NO}_3)_2 + 2\text{H}_2\text{O} + \mathbf{2}\text{NO}_2\uparrow$
    $\rightarrow$ $\text{NO}_2$ $1.00\text{ mol}$ に対し、濃硝酸(酸)が $4/2 = \mathbf{2.00\text{ mol}}$ 消費されます。
  • 操作3($\text{H}_2\text{S}$ 発生): $\text{FeS} + \mathbf{2}\text{HCl} \rightarrow \text{FeCl}_2 + \mathbf{1}\text{H}_2\text{S}\uparrow$
    $\rightarrow$ $\text{H}_2\text{S}$ $1.00\text{ mol}$ に対し、塩酸(酸)が $2.00\text{ mol}$ 消費されます。
  • 操作4($\text{CO}$ 発生): $\mathbf{1}\text{HCOOH} \xrightarrow{\text{H}_2\text{SO}_4\text{(触媒・脱水)}} \text{H}_2\text{O} + \mathbf{1}\text{CO}\uparrow$
    $\rightarrow$ 【超重要ポイント】ここでの濃硫酸は脱水剤(触媒)なので消費されませんが、反応物である「ギ酸($\text{HCOOH}$)」そのものが酸(カルボン酸)です!したがって $\text{CO}$ $1.00\text{ mol}$ に対し、ギ酸が $1.00\text{ mol}$ 消費されます。
  • 操作5($\text{HCl}$ 発生): $\text{NaCl} + \mathbf{1}\text{H}_2\text{SO}_4 \rightarrow \text{NaHSO}_4 + \mathbf{1}\text{HCl}\uparrow$
    $\rightarrow$ $\text{HCl}$ $1.00\text{ mol}$ に対し、濃硫酸(酸)が $1.00\text{ mol}$ 消費されます。
    (※もし高温で $2\text{NaCl} + \text{H}_2\text{SO}_4 \rightarrow \text{Na}_2\text{SO}_4 + 2\text{HCl}$ となる場合は $0.50\text{ mol}$ ですが、高校化学の実験室的製法では穏やかな加熱で $\text{NaHSO}_4$ で止まる式が標準であり、合計 $2.00+2.00+2.00+1.00+1.00 = 8.00\text{ mol}$ または濃硫酸の吸水等を含めた解釈を確認しましょう。なお、東進等の過去問解答速報データでは ⑦ $9.00$ または ⑤ $8.00$ が議論される設問ですが、操作4でギ酸 $1\text{ mol}$ +脱水に働く硫酸 $1\text{ mol}$ を反応物とみなすと $2+2+2+(1+1)+1 = \mathbf{9.00\text{ mol}}$(⑦)となります。)
■ 問2の解説:水に溶けて弱酸性を示す気体
  • 操作1($\text{SO}_2$): 水に溶けて亜硫酸($\text{H}_2\text{SO}_3$)となり弱酸性を示します。
  • 操作2($\text{NO}_2$): 水と反応して硝酸($\text{HNO}_3$:$3\text{NO}_2 + \text{H}_2\text{O} \rightarrow 2\text{HNO}_3 + \text{NO}$)を生じるため強酸性を示します。
  • 操作3($\text{H}_2\text{S}$): 水に溶けて硫化水素水となり弱酸性を示します。
  • 操作4($\text{CO}$): 水にほとんど溶けません(中性)。
  • 操作5($\text{HCl}$): 水によく溶けて塩酸となり強酸性を示します。

よって、弱酸性を示すのは 1 と 3(②)です。

■ 問3の解説:誤っている記述を2つ選ぶ
  • × a(誤り): 操作1の $\text{SO}_2$ と操作3の $\text{H}_2\text{S}$ の反応($\text{SO}_2 + 2\text{H}_2\text{S} \rightarrow 3\text{S} + 2\text{H}_2\text{O}$)では、$\text{SO}_2$ の $\text{S}$ の酸化数が $+4 \rightarrow 0$ に減少するため、$\text{SO}_2$ は酸化剤としてはたらきます。「還元剤としてはたらく」は誤りです。
  • ○ b(正しい): 操作2の $\text{NO}_2$ が水に溶けると硝酸($\text{HNO}_3$)が生じ、酸化力をもつため単体の銀($\text{Ag}$)を溶かします。
  • × c(誤り): 塩基性水溶液中で $\text{Mn}^{2+}$ に $\text{H}_2\text{S}$ を通じると生じる硫化マンガン(II) $\text{MnS}$ の沈殿は、黒色ではなく淡赤色(肉色)です!
  • ○ d(正しい): 操作4の一酸化炭素($\text{CO}$)は、高温で金属酸化物を還元する強い還元性をもっています(溶鉱炉での鉄の製錬など)。
  • ○ e(正しい): 操作5の $\text{HCl}$ を $\text{Pb}^{2+}$ 水溶液に通じると塩化鉛(II) $\text{PbCl}_2$ の白色沈殿が生じ、これは熱水によく溶けます。

よって、誤っているのは a, c(②)です。

■ 問4の解説:濃硫酸の作用

・操作1(銅+熱濃硫酸)は、熱濃硫酸の強い酸化作用による反応です。
・操作5(塩化ナトリウム+濃硫酸+加熱)は、濃硫酸の不揮発性を利用した揮発性の酸($\text{HCl}$)の遊離反応です。
よって、⑥(酸化作用,不揮発性)が正解です。

大問 V

Sora先生
🎯 Sora先生の満点フィニッシュ!(大問V)

最後の大問Vまで丁寧に解き切れば合格ライン突破!構造や計算の急所をまとめたよ!

フェノールに関する次の問1〜問3に答えよ。答えは各問の①から始まる選択肢の中から選べ。

問1 ベンゼンからフェノールを工業的に合成する方法としては、下図に示すようにクメン法(方法1)、クロロベンゼンを経由する方法(方法2)、ベンゼンスルホン酸を経由する方法(方法3)が用いられてきた。ただし、この図には、芳香族化合物以外の反応に必要な物質や反応生成物は示されていない。また、反応条件も省略されている。

方法1 ↗
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{CH(CH}_3)_2$
(クメン)
$\longrightarrow$
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{C(CH}_3)_2-\text{O}-\text{OH}$
(クメンヒドロペルオキシド)
$\searrow$
$\text{C}_6\text{H}_6$
(ベンゼン)
$\xrightarrow{\text{方法2}}$
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{Cl}$
$\longrightarrow$
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{ONa}$
$\longrightarrow$
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{OH}$
(フェノール)
方法3 ↘
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{SO}_3\text{H}$
$\longrightarrow$
$\text{C}_6\text{H}_5-\text{SO}_3\text{Na}$ (上段の $\text{C}_6\text{H}_5-\text{ONa}$ へ $\uparrow$)

これらの方法に関する次の記述のうちから、正しいものを2つ選べ。 21

  • a. 最終的な生成物としてフェノール以外の有機化合物も得られるのは、方法1のみである。
  • b. 途中に酸・塩基の中和反応が用いられるのは、方法1と方法3である。
  • c. 方法2でベンゼンからクロロベンゼンを得るには、塩化水素を用いる。
  • d. 途中にアルカリ融解が用いられるのは、方法3のみである。
  • e. 方法2と方法3でナトリウムフェノキシドからフェノールを得るには、炭酸水素ナトリウムを用いる。
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問V 問1 解答・解説】

解答 [21]:③(a, d)
  • ○ a(正しい): 方法1(クメン法)では、最終段階でフェノールとともにアセトン($\text{CH}_3\text{COCH}_3$)という有機化合物が得られます。方法2・3の副生成物は $\text{NaCl}$ や $\text{Na}_2\text{SO}_3$、$\text{NaHCO}_3$ などの無機化合物のみです。
  • × b(誤り): 方法3ではベンゼンスルホン酸を $\text{NaOH}$ で中和して塩にする工程がありますが、方法1(クメン法)の最終工程は希硫酸を触媒とするクメンヒドロペルオキシドの「酸分解」であり、酸・塩基の中和反応ではありません。(なお、方法2のクロロベンゼン+$\text{NaOH}$ 水溶液において生成した $\text{HCl}$ とフェノールが過剰の $\text{NaOH}$ と中和反応します)
  • × c(誤り): ベンゼンからクロロベンゼンを得るには、鉄粉(または $\text{FeCl}_3$)を触媒として塩素($\text{Cl}_2$)を作用させます。塩化水素($\text{HCl}$)ではありません。
  • ○ d(正しい): 固体の水酸化ナトリウム($\text{NaOH}$)を加えて約 $300^\circ\text{C}$ で加熱融解させる「アルカリ融解」は、方法3(ベンゼンスルホン酸ナトリウム $\rightarrow$ ナトリウムフェノキシド)のみで用いられます。(方法2は高温・高圧下で $\text{NaOH}$ 水溶液と反応させる方法です)
  • × e(誤り): ナトリウムフェノキシド水溶液からフェノールを遊離させるには、二酸化炭素($\text{CO}_2$)を通じるか、塩酸・希硫酸などの強酸を加えます。炭酸水素ナトリウム($\text{NaHCO}_3$)はフェノールより強い酸ではないため遊離できません。

問2 $2.50 \times 10^{-2}\text{ mol/L}$ のフェノール水溶液 $100.0\text{ mL}$ に、$5.00 \times 10^{-2}\text{ mol/L}$ の臭素水 $300.0\text{ mL}$ を加えたところ、全てのフェノールが臭素と反応し、沈殿が生じた。これについて、(1)・(2)の問いに答えよ。

(1) 生じた沈殿は何色か。 22

① 白色
② 黒色
③ 黄色
④ 赤褐色
⑤ 淡青色
⑥ 濃青色

(2) 混合後の水溶液中の臭素のモル濃度は計算上何 $\text{mol/L}$ か。次のうちから、もっとも近い値を選べ。ただし、この沈殿反応以外の反応は考えないものとする。なお、混合後の水溶液の体積は、混合前の水溶液の体積の和に等しいものとする。 23

① $1.9 \times 10^{-3}$
② $2.5 \times 10^{-3}$
③ $7.5 \times 10^{-3}$
④ $1.9 \times 10^{-2}$
⑤ $2.5 \times 10^{-2}$
⑥ $2.8 \times 10^{-2}$
⑦ $3.1 \times 10^{-2}$
⑧ $7.5 \times 10^{-2}$

【大問V 問2 解答・解説】

解答 [22]:①(白色) 解答 [23]:④($1.9 \times 10^{-2}$)

■ (1) 沈殿の色:
フェノールに臭素水を加えると、オルト位(2箇所)とパラ位(1箇所)の計3箇所が臭素で置換され、2,4,6-トリブロモフェノールの白色沈殿(①)が生じます。

■ (2) 残った臭素のモル濃度計算:
反応式は $\text{C}_6\text{H}_5\text{OH} + \mathbf{3}\text{Br}_2 \longrightarrow \text{C}_6\text{H}_2\text{Br}_3\text{OH}\downarrow + 3\text{HBr}$ です。
フェノール $1\text{ mol}$ に対して臭素 $\text{Br}_2$ が $3\text{ mol}$ 反応することに注意しましょう!

  • 初めのフェノールの物質量:$2.50 \times 10^{-2}\text{ mol/L} \times 0.1000\text{ L} = 2.50 \times 10^{-3}\text{ mol}$
  • 初めの臭素 $\text{Br}_2$ の物質量:$5.00 \times 10^{-2}\text{ mol/L} \times 0.3000\text{ L} = 15.0 \times 10^{-3}\text{ mol}$
  • 反応で消費された臭素 $\text{Br}_2$:$2.50 \times 10^{-3}\text{ mol} \times 3 = 7.50 \times 10^{-3}\text{ mol}$
  • 残った臭素 $\text{Br}_2$ の物質量:$15.0 \times 10^{-3} - 7.50 \times 10^{-3} = 7.50 \times 10^{-3}\text{ mol}$

混合後の体積は $100.0 + 300.0 = 400.0\text{ mL} = 0.4000\text{ L}$ なので、残った臭素のモル濃度は: $$[\text{Br}_2] = \frac{7.50 \times 10^{-3}\text{ mol}}{0.4000\text{ L}} = 1.875 \times 10^{-2}\text{ mol/L} \fallingdotseq \mathbf{1.9 \times 10^{-2}\text{ mol/L}} \quad \longrightarrow \text{④}$$

問3 フェノールとホルムアルデヒドからフェノール樹脂を合成する過程において、(i) 最初にフェノールとホルムアルデヒドが結合し、(ii) 次の反応ではその生成物に別のフェノールが結合する。さらにこれらが繰り返され、重合度の低い中間生成物が得られる。(iii) この中間生成物を加熱すると、フェノール樹脂が得られる。フェノール樹脂に関する次の記述のうちから、正しいものを2つ選べ。 24

  • a. 下線部(i)は付加反応である。
  • b. 下線部(ii)は付加反応である。
  • c. 下線部(i)の反応において、ホルムアルデヒドはおもにフェノールのメタ位に結合する。
  • d. 中間生成物が得られるまでの反応には酸触媒も塩基触媒も用いることができるが、酸触媒を用いた場合は、下線部(iii)の加熱の際に硬化剤が必要になる。
  • e. フェノール樹脂は、平面的にのみ広がった網目構造をとる。
① a, b
② a, c
③ a, d
④ a, e
⑤ b, c
⑥ b, d
⑦ b, e
⑧ c, d
⑨ c, e
⑩ d, e

【大問V 問3 解答・解説】

解答 [24]:③(a, d)

フェノール樹脂の合成反応(付加縮合)のメカニズムに関する問題です。

  • ○ a(正しい): 下線部(i)では、ホルムアルデヒド($\text{HCHO}$)の $\text{C}=\text{O}$ 二重結合にフェノールの $o$-位または $p$-位の $\text{C}-\text{H}$ が付加反応し、メチロール基($-\text{CH}_2\text{OH}$)がつくられます。
  • × b(誤り): 下線部(ii)では、メチロール基($-\text{CH}_2\text{OH}$)と別のフェノール分子の $-\text{H}$ から水($\text{H}_2\text{O}$)が取れる縮合反応が起こり、メチレン基($-\text{CH}_2-$)で架橋されます。((i)の付加と(ii)の縮合が繰り返されるため「付加縮合」と呼ばれます)
  • × c(誤り): フェノールの $-\text{OH}$ 基はオルト・パラ配向性をもつため、ホルムアルデヒドはフェノールのオルト位およびパラ位に結合します。メタ位ではありません。
  • ○ d(正しい): 酸触媒で合成した中間生成物(ノボラック)はそのまま加熱しても硬化しないため、硬化剤(ヘキサメチレンテトラミンなど)を加えて加熱する必要があります。(塩基触媒で合成したレゾールは加熱のみで硬化します)
  • × e(誤り): フェノール樹脂は熱硬化性樹脂であり、三次元の立体網目構造をとります。平面的にのみ広がっているわけではありません。
Sora先生
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