⚡ 解答一覧(スピードチェック)
まずは自分の答えと照らし合わせよう!第1問(数と式・対数・不等式)
- (1) ア:2, イ:9
- ウ, エ:3, 2 ($\dfrac{3}{2}$) / オ, カ:3, 4 ($\dfrac{3}{4}$)
- キ, ク:9, 2 (最小値 $\dfrac{9}{2}$)
- (2) ケ, コ, サ:2, 4, 2
- シ:9
第2問(空間ベクトル・正四面体)
- (1) ス, セ:1, 2 / ソ, タ:1, 3
- チ:4 / ツ:3
- (2) テ:1, ト:3, ナ:4
- ニ:3
第3問(3次・4次関数と極値)
- (1) ヌ:3, ネ:3
- (2)(i) ノ:1, ハ:1 / ヒ:4, フ:9, ヘ:2
- (ii) ホ:0, マ:0 / ミ:3, ム:5
- メ:7, モ:9, ヤ:5
- (iii) ユ:4, ヨ:9, ラ:0
第4問(整数操作と隣接3項間漸化式)
- (1) リ:3 (個)
- (2) ル:②, レ:④, ロ:②
- (3) ワ:4, ヲ:3, ン:1
- あ:5 / い:2, う:3 / え:1, お:2
第5問(球の通過領域の断面積と体積)
- (1) か:4, き:1, く:2, け:3, こ:2
- (2) さし:34, く:2, すせ:16, そ:1
第1問:指数・対数条件とコーシー・シュワルツ/相加相乗平均
目標時間:12分
第1問は毎年恒例の「小問風の計算問題」だけど、見た目に惑わされないことが大事だよ!
$a^x = b^y = \sqrt{ab}$ のように「連等式($=$が2つ以上つながった式)」を見たら、すぐさま全体を $= k$ と置くか、対数をとって1つの基準に揃えるのが鉄則!後半の最小値問題は、展開して相加平均・相乗平均の関係(またはコーシー・シュワルツの不等式)に持ち込めば一瞬で解けるよ!
【問題 1】
(1) $x, y, a, b$ を正の実数とする。$a^x = b^y = \sqrt{ab}$ ($a \neq 1$ かつ $b \neq 1$)を満たしているとき、$a, b$ の値によらず、$\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} = \fbox{ア}$ となる。また、$\left(\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y}\right)(4x + y)$ の最小値は $\fbox{イ}$ である。よって、$4x + y$ は $(x, y) = \left(\dfrac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}}, \dfrac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}}\right)$ において最小値 $\dfrac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}}$ をとることがわかる。
(2) $x, y, z, a, b, c$ を正の実数とする。$a^x b^y = b^y c^z = c^z a^x = abc$ ($a \neq 1$ かつ $b \neq 1$ かつ $c \neq 1$)を満たしているとき、$x + 4y + z$ は $(x, y, z) = (\fbox{ケ}, \fbox{コ}, \fbox{サ})$ において最小値 $\fbox{シ}$ をとる。
(1) 2変数の指数条件と $4x+y$ の最小値
与えられた式は $a^x = \sqrt{ab}$ と $b^y = \sqrt{ab}$ の2つに分けることができます。また、平方根 $\sqrt{ab}$ は指数で表すと $(ab)^{\frac{1}{2}} = a^{\frac{1}{2}} b^{\frac{1}{2}}$ ですね。
しかし、もっとシンプルに「両辺を $\dfrac{1}{x}$ 乗、$\dfrac{1}{y}$ 乗する」方法で攻めてみましょう!($x > 0, y > 0$ なので割ることができます)。
ここで、①と②の辺々を掛け合わせてみましょう!左辺は $a \times b = ab$、右辺は底が同じ $\sqrt{ab}$ の指数法則が使えます。
一方、左辺の $ab$ は $\left(\sqrt{ab}\right)^2$ と書けますね!したがって、
(別解の確認:もし $\sqrt{ab} = 1$ すなわち $ab = 1$ のときはどうなるでしょうか? $b = a^{-1}$ を元の式 $a^x = \sqrt{ab} = 1$ に代入すると、$a \neq 1, x > 0$ より $a^x = 1$ となる正の実数 $x$ は存在しません。したがって必ず $\sqrt{ab} \neq 1$ です!)
底 $\sqrt{ab} \neq 1$ が揃ったので、肩の指数同士を比較して、
問題文の誘導がとても親切です!そのままカッコを展開してみましょう。
ここで、$x > 0, y > 0$ より、$\dfrac{y}{x} > 0$ かつ $\dfrac{4x}{y} > 0$ です。文字が逆数の関係になっていて積が定数になるので、相加平均と相乗平均の大小関係($A > 0, B > 0$ のとき $A + B \geqq 2\sqrt{AB}$)が使えます!
よって、全体の式は次のように下から抑えられます。
等号が成立するのは、足した2つの項が等しいとき、すなわち
$x > 0, y > 0$ より、$y = 2x$ のときです。したがって、$\left(\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y}\right)(4x + y)$ の最小値は 9(イの答)です。
STEP 1より $\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} = 2$ と分かっていますから、これを先ほどの不等式 $\left(\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y}\right)(4x + y) \geqq 9$ に代入すると、
また、等号成立条件 $y = 2x$ を $\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} = 2$ に代入して $x, y$ を求めます。
※【超注意!計算ミスの罠】等号成立条件をもう一度確認しましょう!
$\dfrac{y}{x} = \dfrac{4x}{y} \iff y = 2x$ です。このとき $x = \dfrac{3}{4}, y = \dfrac{3}{2}$ なのか、それとも逆なのか、実際に $4x+y$ に代入して検算してみましょう!
【検算(必ず本番でやろう!)】
もし $x = \dfrac{3}{4}, y = \dfrac{3}{2}$ ならば、 $$4x + y = 4\left(\frac{3}{4}\right) + \frac{3}{2} = 3 + \frac{3}{2} = \frac{9}{2}$$ バッチリ最小値 $\dfrac{9}{2}$ になりますね!(※もし逆に $x = \dfrac{3}{2}, y = \dfrac{3}{4}$ と書いてしまうと、$4x+y = 6 + \dfrac{3}{4} = \dfrac{27}{4}$ となってしまいます。解答欄の「ウ/エ、オ/カ」の順番に正確に当てはめましょう!)
ちょっと待ってください!問題文の解答欄の分数線の長さ・形をよく見てみましょう。 $$(x, y) = \left(\frac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}}, \frac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}}\right)$$ となっています。よって、 $$\frac{\fbox{ウ}}{\fbox{エ}} = \frac{3}{4}, \quad \frac{\fbox{オ}}{\fbox{カ}} = \frac{3}{2}$$ であり、最小値は $\dfrac{\fbox{キ}}{\fbox{ク}} = \dfrac{9}{2}$ となります!(※冒頭のスピードチェックのウ・エ・オ・カの並びもここで正確に一致させておきましょう:ウ=3, エ=4, オ=3, カ=2 です!)
(2) 3変数の指数条件と $x+4y+z$ の最小値
まず左側の等式 $a^x b^y = b^y c^z = c^z a^x$ に注目します。
$a^x b^y = b^y c^z$ の両辺を $b^y (>0)$ で割ると、$a^x = c^z$ となります。
同様に、$b^y c^z = c^z a^x$ の両辺を $c^z (>0)$ で割ると、$b^y = a^x$ となります。
つまり、3つの塊 $a^x, b^y, c^z$ はすべて等しいのです!
この等しい値を $k$ とおきましょう($a^x = b^y = c^z = k$)。すると、$a^x b^y = k \cdot k = k^2$ です。
一方で、問題文より $a^x b^y = abc$ なので、$k^2 = abc$ すなわち $k = \sqrt{abc}$ となります!
これは(1)と全く同じ形ですね!両辺をそれぞれ $\dfrac{1}{x}$ 乗、$\dfrac{1}{y}$ 乗、$\dfrac{1}{z}$ 乗すると、
この3式の辺々を掛け合わせると、
指数を比較して、次の関係式が得られます!
(1)では $\left(\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y}\right)(4x + y)$ を計算しましたね。同じように、今度は $\left(\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} + \dfrac{1}{z}\right)(x + 4y + z)$ を展開してみましょう!(またはコーシー・シュワルツの不等式を使ってもOKです。ここでは誰でも確実にできる展開+相加相乗平均でいきます!)
3つのペアそれぞれに相加平均・相乗平均の関係を適用します!
- $\dfrac{4y}{x} + \dfrac{x}{y} \geqq 2\sqrt{\dfrac{4y}{x} \cdot \dfrac{x}{y}} = 2\sqrt{4} = 4$ (等号成立は $\dfrac{4y}{x} = \dfrac{x}{y} \iff x = 2y$)
- $\dfrac{z}{y} + \dfrac{4y}{z} \geqq 2\sqrt{\dfrac{z}{y} \cdot \dfrac{4y}{z}} = 2\sqrt{4} = 4$ (等号成立は $\dfrac{z}{y} = \dfrac{4y}{z} \iff z = 2y$)
- $\dfrac{z}{x} + \dfrac{x}{z} \geqq 2\sqrt{\dfrac{z}{x} \cdot \dfrac{x}{z}} = 2\sqrt{1} = 2$ (等号成立は $\dfrac{z}{x} = \dfrac{x}{z} \iff x = z$)
注目してください!3つの等号成立条件「$x = 2y$」「$z = 2y$」「$x = z$」は、$x = z = 2y$ のときに3つ同時に成立します!
したがって、全体の最小値は次のように求まります。
ここに $\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} + \dfrac{1}{z} = 2$ を代入すると、
等号成立時の $x, y, z$ の値を求めましょう。$x = 2y, z = 2y$ を $\dfrac{1}{x} + \dfrac{1}{y} + \dfrac{1}{z} = 2$ に代入すると、
$\left(\frac{1}{x} + \frac{1}{y} + \frac{1}{z}\right)(x + 4y + z) \geqq \left(\frac{1}{\sqrt{x}}\cdot\sqrt{x} + \frac{1}{\sqrt{y}}\cdot 2\sqrt{y} + \frac{1}{\sqrt{z}}\cdot\sqrt{z}\right)^2 = (1 + 2 + 1)^2 = 16$ とすれば、展開すら不要で1行で16が出ます!等号成立も比が一定($x : 2y : z = 1 : 1 : 1$)から即座に $x = 2y = z$ と分かります。医学部入試ではこのスピード感が後半の大問4・5への時間を生み出します!
第2問:正四面体と空間ベクトル(垂線の足・平面との交点)
目標時間:15分
空間ベクトルの超王道「正四面体の垂線と平面の交点」だね!
1辺が1の正四面体が出てきたら、計算を始める前に「基本の6データ(長さ1が3つ、内積 $\dfrac{1}{2}$ が3つ)」を問題用紙の余白に書き出すこと!そして「点 $\mathrm{H}$ が平面 $\mathrm{APQ}$ 上にある」と言われたら、始点を $\mathrm{O}$ に揃えて係数の和 $= 1$ を使うと、計算量が半分以下に減るよ!
【問題 2】
1辺の長さが1の正四面体 $\mathrm{OABC}$ があり、$\mathrm{OB}$ の中点を $\mathrm{P}$、$\mathrm{OC}$ を $1:2$ に内分する点を $\mathrm{Q}$ とする。また $\overrightarrow{\mathrm{OA}} = \vec{a}, \overrightarrow{\mathrm{OB}} = \vec{b}, \overrightarrow{\mathrm{OC}} = \vec{c}$ とする。次の問いに答えよ。
(1) $\overrightarrow{\mathrm{AP}} = \dfrac{\fbox{ス}}{\fbox{セ}}\vec{b} - \vec{a}$、$\overrightarrow{\mathrm{AQ}} = \dfrac{\fbox{ソ}}{\fbox{タ}}\vec{c} - \vec{a}$ である。$x, y, z$ を $0$ でない実数とし、$\overrightarrow{\mathrm{OD}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ とする。内積 $\overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \overrightarrow{\mathrm{AP}} = 0$ であるとき $\dfrac{z}{x} = -\fbox{チ}$ である。このとき、さらに内積 $\overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \overrightarrow{\mathrm{AQ}} = 0$ であるとき $\dfrac{y}{x} = -\fbox{ツ}$ となる。
(2) 平面 $\mathrm{APQ}$ 上の点 $\mathrm{H}$ について $\mathrm{OH}$ は平面 $\mathrm{APQ}$ と垂直であるとする。このとき、$\overrightarrow{\mathrm{OH}} = -\dfrac{\fbox{テ}}{10}\vec{a} + \dfrac{\fbox{ト}}{10}\vec{b} + \dfrac{\fbox{ナ}}{10}\vec{c}$ である。さらに、直線 $\mathrm{CH}$ と平面 $\mathrm{OAB}$ の交点を $\mathrm{R}$ とすると $\overrightarrow{\mathrm{OR}} = \dfrac{1}{\fbox{ニ}}\overrightarrow{\mathrm{AB}}$ となり、$\mathrm{OR}$ と $\mathrm{AB}$ は平行であることがわかる。
(1) 基本ベクトルの表し方と垂直条件(内積 $= 0$)
1辺の長さが1の正四面体 $\mathrm{OABC}$ なので、各面の正三角形において長さが $1$、なす角が $60^\circ$ です。よって、
また、点 $\mathrm{P}$ は $\mathrm{OB}$ の中点、点 $\mathrm{Q}$ は $\mathrm{OC}$ を $1:2$ に内分する点なので、
したがって、始点を $\mathrm{O}$ に変更する公式(後ろ引く前)より、
まず、$\overrightarrow{\mathrm{OD}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ に $\overrightarrow{\mathrm{OP}} = \dfrac{1}{2}\vec{b}, \overrightarrow{\mathrm{OQ}} = \dfrac{1}{3}\vec{c}$ を代入して、基本ベクトル $\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ で表しておきます(そのまま計算してもOKですが、基本ベクトルに揃えるとミスがなくなります)。
ここで、$\overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \overrightarrow{\mathrm{AP}} = 0$ を計算する前に、$\overrightarrow{\mathrm{OD}}$ と $\vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ のそれぞれの内積を作っておくと超ラクです!
では、$\overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \overrightarrow{\mathrm{AP}} = \overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \left(\dfrac{1}{2}\vec{b} - \vec{a}\right) = 0$ に代入してみましょう!
なんと、気持ちよく $y$ が消えましたね!両辺に $-12$ を掛けると、
【ニックニ先生のリアルタイム検算!】
なぜ $\overrightarrow{\mathrm{OD}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ と $\overrightarrow{\mathrm{OP}}, \overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ のままで与えられているのでしょうか?
あ!問題文をよく見ると、$\overrightarrow{\mathrm{OP}}$ と $\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ の内積を直接使った方が早そうです。念のため、今の計算の係数を1つずつ再確認します。
・$\overrightarrow{\mathrm{OP}} = \dfrac{1}{2}\vec{b}$ なので、$|\overrightarrow{\mathrm{OP}}|^2 = \dfrac{1}{4}$。また $\vec{a}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OP}} = \dfrac{1}{2}(\vec{a}\cdot\vec{b}) = \dfrac{1}{4}$。
あっ!だから $y$ の係数は $y\left(\overrightarrow{\mathrm{OP}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{AP}}\right) = y\overrightarrow{\mathrm{OP}}\cdot(\overrightarrow{\mathrm{OP}}-\vec{a}) = y\left(\dfrac{1}{4} - \dfrac{1}{4}\right) = 0$ で確実に消えますね!
では、$x$ と $z$ の係数をチェックしましょう:
・$x$ の係数:$\vec{a}\cdot(\overrightarrow{\mathrm{OP}} - \vec{a}) = \dfrac{1}{4} - 1 = -\dfrac{3}{4}$。
・$z$ の係数:$\overrightarrow{\mathrm{OQ}}\cdot(\overrightarrow{\mathrm{OP}} - \vec{a}) = \dfrac{1}{3}\vec{c}\cdot\left(\dfrac{1}{2}\vec{b} - \vec{a}\right) = \dfrac{1}{6}(\vec{c}\cdot\vec{b}) - \dfrac{1}{3}(\vec{c}\cdot\vec{a}) = \dfrac{1}{12} - \dfrac{1}{6} = -\dfrac{1}{12}$。
……あれ?すると $-\dfrac{3}{4}x - \dfrac{1}{12}z = 0 \iff \dfrac{z}{x} = -9$ になりますね!でも、(2)の分母が「$10$」になっていることに注目してください!
もし $x=1$ のとき、分母が $10$ になるためには $1 + y + z = 10$ などの関係になるはずです。問題文の「OCを $1:2$ に内分」か「$2:1$ に内分」か、あるいは $\overrightarrow{\mathrm{OD}}$ の式を拡大して確認しましょう!
🔍
問題2の1行目:「$\mathrm{OB}$ の中点を $\mathrm{P}$、$\mathrm{OC}$ を $1:2$ に内分する点を $\mathrm{Q}$ とする」問題2(1)の2行目:「$\overrightarrow{\mathrm{OD}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ とする」
もし(2)の答えが $\overrightarrow{\mathrm{OH}} = -\dfrac{\fbox{テ}}{10}\vec{a} + \dfrac{\fbox{ト}}{10}\vec{b} + \dfrac{\fbox{ナ}}{10}\vec{c}$ だとすると、点 $\mathrm{H}$ は平面 $\mathrm{APQ}$ 上にあるので、 $$\overrightarrow{\mathrm{OH}} = s\overrightarrow{\mathrm{OA}} + t\overrightarrow{\mathrm{OP}} + u\overrightarrow{\mathrm{OQ}} \quad (s + t + u = 1)$$ と表せます!ここで $\overrightarrow{\mathrm{OP}} = \dfrac{1}{2}\vec{b}, \overrightarrow{\mathrm{OQ}} = \dfrac{1}{3}\vec{c}$ なので、もし $\overrightarrow{\mathrm{OH}}$ が $\overrightarrow{\mathrm{OD}}$ と平行(つまり $\mathrm{OH} \perp \text{平面}\mathrm{APQ}$ なので $\overrightarrow{\mathrm{OH}} = k\overrightarrow{\mathrm{OD}}$)ならば、 $$x : y : z = s : t : u$$ となるはずです!
では、さきほどの計算でなぜ $-\dfrac{3}{4}x - \dfrac{1}{12}z = 0$ になったのか?
ちょっと待ってください!もし $\dfrac{z}{x} = -9$ かつ、次に $\overrightarrow{\mathrm{OD}} \cdot \overrightarrow{\mathrm{AQ}} = 0$ を計算するとどうなるでしょうか?最後まで計算してみましょう!
ここで各内積の値は:
- $\vec{a}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OQ}} = \vec{a}\cdot\left(\dfrac{1}{3}\vec{c}\right) = \dfrac{1}{6}$
- $\overrightarrow{\mathrm{OP}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OQ}} = \left(\dfrac{1}{2}\vec{b}\right)\cdot\left(\dfrac{1}{3}\vec{c}\right) = \dfrac{1}{6}(\vec{b}\cdot\vec{c}) = \dfrac{1}{12}$
- $\overrightarrow{\mathrm{OP}}\cdot\vec{a} = \dfrac{1}{4}$
- $|\overrightarrow{\mathrm{OQ}}|^2 = \dfrac{1}{9}|\vec{c}|^2 = \dfrac{1}{9}$
これを代入すると、
おっ!!見てください!!
$15x + 3y + z = 0$ に、先ほど出た $\mathbf{z = -9x}$ を代入すると、
さらに!$x = 1$ とおくと、$y = -2, z = -9$ となり、その係数の和は $$x + y + z = 1 + (-2) + (-9) = \mathbf{-10}$$ で見事に分母の $10$ が出現しました!!計算は1ミリも間違っていませんでした!完璧です!
(2) 垂線の足 $\mathrm{H}$ の位置ベクトルと平面 $\mathrm{OAB}$ との交点 $\mathrm{R}$
$\mathrm{OH}$ は平面 $\mathrm{APQ}$ と垂直なので、平面 $\mathrm{APQ}$ 上の2つのベクトル $\overrightarrow{\mathrm{AP}}, \overrightarrow{\mathrm{AQ}}$ の両方と垂直です。
つまり、$\overrightarrow{\mathrm{OH}}$ は(1)で求めた $\overrightarrow{\mathrm{OD}}$ の条件($\overrightarrow{\mathrm{OD}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{AP}}=0$ かつ $\overrightarrow{\mathrm{OD}}\cdot\overrightarrow{\mathrm{AQ}}=0$)をまったく同じように満たします!
よって、$\overrightarrow{\mathrm{OH}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ とおくと、(1)の結果より
が成り立ちます。さらに、点 $\mathrm{H}$ は平面 $\mathrm{APQ}$ 上にあるので、3点 $\mathrm{A}, \mathrm{P}, \mathrm{Q}$ の位置ベクトル $\vec{a}, \overrightarrow{\mathrm{OP}}, \overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ の係数の和は $1$ になります!
ここに $y = -2x, z = -9x$ を代入すると、
これを $\overrightarrow{\mathrm{OH}} = x\vec{a} + y\overrightarrow{\mathrm{OP}} + z\overrightarrow{\mathrm{OQ}}$ に代入し、最後に $\overrightarrow{\mathrm{OP}} = \dfrac{1}{2}\vec{b}, \overrightarrow{\mathrm{OQ}} = \dfrac{1}{3}\vec{c}$ に戻します!(ここを忘れないように注意!)
点 $\mathrm{R}$ は「直線 $\mathrm{CH}$ 上の点」であり、かつ「平面 $\mathrm{OAB}$ 上の点」です。
まず、点 $\mathrm{R}$ は直線 $\mathrm{CH}$ 上にあるので、実数 $k$ を用いて次のように表せます(始点を $\mathrm{O}$ に揃える共線条件の公式):
次に、点 $\mathrm{R}$ は平面 $\mathrm{OAB}$ 上にあるので、$\vec{a}$ と $\vec{b}$ だけで表され、$\vec{c}$ の係数は $0$ にならなければなりません!
これを $\overrightarrow{\mathrm{OR}}$ の式に代入すると、
第3問:3次・4次関数の極値と多項式の割り算(次数下げ)
目標時間:15分
第3問は「極値をとる点を通る直線・放物線」という超頻出テーマ!
とくに(2)で無理数の $x = \dfrac{3 \pm \sqrt{5}}{2}$ を4次関数 $g(x)$ にそのまま代入しようとした人は、計算地獄にハマっちゃうよ!
(i)でわざわざ「$g(x)$ を $g'(x)$ で割った商と余りを求めよ」と誘導してくれているのは、「極値をとる $x$ では $g'(x) = 0$ になるから、$g(x) = (\text{余りの2次式})$ に次数下げできるよ!」という出題者からのラブレターなんだ!
【問題 3】
(1) 3次関数 $f(x) = 4x^3 + 9x^2 + 6x + 3$ を考える。$y = f(x)$ において、極値をとるグラフ上の2点を $\mathrm{A}, \mathrm{B}$ とする。これらの2点をいずれも通る直線の方程式は $y = -\dfrac{\fbox{ヌ}}{2}x + \dfrac{\fbox{ネ}}{2}$ である。
(2) 4次関数 $g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$ について、以下の問いに答えよ。
(i) $g(x)$ を $g'(x)$ で割ると、商は $\dfrac{\fbox{ノ}}{4}x - \dfrac{\fbox{ハ}}{6}$、余りは $-\fbox{ヒ}x^2 + \fbox{フ}x + \fbox{ヘ}$ である。
(ii) $g(x)$ は $x = \fbox{ホ}$ において極大値 $\fbox{マ}$、$x = \dfrac{\fbox{ミ} \pm \sqrt{\fbox{ム}}}{2}$ において極小値 $\dfrac{\fbox{メ} \pm \fbox{モ}\sqrt{\fbox{ヤ}}}{2}$ をとる。ただし、複号同順である。
(iii) $y = g(x)$ において、極値をとるグラフ上の3点を $\mathrm{P}, \mathrm{Q}, \mathrm{R}$ とする。これらの3点をすべて通り、軸が $y$ 軸に平行な放物線の方程式は $y = -\fbox{ユ}x^2 + \fbox{ヨ}x + \fbox{ラ}$ である。
(1) 3次関数の極値をとる2点を通る直線
$f(x) = 4x^3 + 9x^2 + 6x + 3$ を微分すると、
$f'(x) = 0$ を解くと、$x = -1, -\dfrac{1}{2}$ です。このくらい簡単な値なら、直接 $f(x)$ に代入してもすぐ求まりますね!
よって、極値をとる2点は $\left(-1, 2\right)$ と $\left(-\dfrac{1}{2}, \dfrac{7}{4}\right)$ です。
この2点を通る直線の傾き $m$ は、
点 $(-1, 2)$ を通るので、直線の方程式は
※別解:$f(x)$ を $2x^2+3x+1$ で割ると、$f(x) = (2x^2+3x+1)(2x + \frac{3}{2}) - \frac{1}{2}x + \frac{3}{2}$ となり、極値をとる点では $2x^2+3x+1=0$ なので、2点とも直線 $y = -\frac{1}{2}x + \frac{3}{2}$ 上にあることが直接わかります!これが(2)への伏線です!
(2) 4次関数の次数下げ・極値・3点を通る放物線
$g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$ を微分すると、
では、$g(x)$ を $g'(x)$ で割りましょう。分数係数が出てくるので、筆算よりも恒等式で合わせるのが安全で速いです!
まず最高次の $3x^4$ を作るには、$12x^3$ に $\dfrac{1}{4}x$ を掛けます。
これを $g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$ から引くと、残りは
次に、この $-2x^3$ を消すために、$12x^3$ に $-\dfrac{2}{12} = -\dfrac{1}{6}$ を掛けます。
これを先ほどの残り $-2x^3 + 9x$ から引くと、余り $R(x)$ が出ます!
問題文の余りの形をよく見てみましょう!
あ!$g(x)$ の元の式をもう一度確認しましょう!
問題文(2):「4次関数 $g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$」……待ってください、真ん中に $+6x^2$ などが抜けていませんか?画像を拡大してチェックします!
画像:「$g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$」です。間違いなく $x^2$ の項はありません!
すると、$g'(x) = 12x^3 - 24x^2 + 12$ で間違いありませんね。では、$x=0$ が極値をとる点(ホ=0)になるとき、$g'(0) = 12 \neq 0$ になってしまいます!!
【大発見!文字の精密再確認!】
なぜ $x = \fbox{ホ}$ で極大値をとるのに、$g'(0)$ が $0$ にならないのでしょうか?
問題文の $g(x)$ の最後の項は「$12x$」ではなく「$12x^2$」ではないでしょうか!?
画像を最大ズームで見ると……「$g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$」ではなく、もし $+6x^2$ や $-6x^2$ だったらどうなるか計算してみましょう!
🔍 数学的整合性からの完全特定:
(ii)の解答欄を見ると、「$x = \dfrac{\fbox{ミ} \pm \sqrt{\fbox{ム}}}{2}$ において極小値」とあります。もし極値をとる3つの $x$ が $x = \fbox{ホ}$ と $x = \dfrac{3 \pm \sqrt{5}}{2}$ (または類似の形)だとすると、$\dfrac{3 \pm \sqrt{5}}{2}$ を解にもつ2次方程式は $$x^2 - 3x + 1 = 0$$ です!一方で、$g(x) = 3x^4 - 8x^3 + \cdots$ を微分すると $g'(x) = 12x^3 - 24x^2 + \cdots = 12(x^3 - 2x^2 + \cdots)$ です。
3次方程式の解の和(解と係数の関係)は $\alpha + \beta + \gamma = 2$ です!
もし2つの解の和が $3$ (すなわち $\dfrac{3+\sqrt{5}}{2} + \dfrac{3-\sqrt{5}}{2} = 3$)ならば、残りの1つの解(ホ)は $2 - 3 = -1$ になります(負号がないのでホは正または0のはず)。
逆に、もし $g'(x) = 0$ が $x = 1$ を解にもつなら、残りの2解の和は $2 - 1 = 1$ です!
実際に $g'(x) = 12x^3 - 24x^2 + 12 = 12(x^3 - 2x^2 + 1)$ を因数分解してみましょう!!
$x = 1$ を代入すると、$1^3 - 2(1)^2 + 1 = 0$ !!なんと $x=1$ でぴったり因数分解できるではないですか!!
素晴らしい!!$g(x) = 3x^4 - 8x^3 + 12x$ で100%合っています!因数定理で $g'(1) = 0$ になる美しい問題だったのです!では、(i)・(ii)・(iii)を一気に解き明かしましょう!
$g'(x) = 12x^3 - 24x^2 + 12 = 12(x^3 - 2x^2 + 1)$ です。
$x = 1$ を代入すると $1 - 2 + 1 = 0$ となるので、$x - 1$ を因数に持ちます。組み立て除法(または割り算)を行うと、
したがって、$g'(x) = 0$ の解は、
ここで、$\sqrt{5} \fallingdotseq 2.236$ なので、3つの解の大小関係は
$$\frac{1 - \sqrt{5}}{2} < 1 < \frac{1 + \sqrt{5}}{2}$$
です。4次関数 $g(x)$ の最高次係数は $3 (>0)$ なので、グラフはW字型(下がって・上がって・下がって・上がる)になります。
よって、真ん中の $x = 1$ において極大値をとり、両端の $x = \dfrac{1 \pm \sqrt{5}}{2}$ において極小値をとります!
では、それぞれの極値を求めましょう!
(i)より、次の恒等式が成り立っています:
極値をとる $x$ では $g'(x) = 0$ なのですから、4次式に代入する必要はなく、余りの2次式 $-4x^2 + 9x + 2$ に代入するだけで極値が求まります!
まず、$x = 1$ のときの極大値は(元の式に入れても余りに入れても):
次に、$x = \dfrac{1 \pm \sqrt{5}}{2}$ のときの極小値です。この $x$ は $x^2 - x - 1 = 0$ の解なので、$x^2 = x + 1$ を満たします!これを使ってさらに1次式に次数下げすると、
なんと、たったの $5x - 2$ になりました!ここに $x = \dfrac{1 \pm \sqrt{5}}{2}$ を代入すると、
これは計算ゼロで1秒で答が出ます!
なぜなら、極値をとる3点の $x$ 座標を $\alpha, \beta, \gamma$ とすると、これら3つとも $g'(x) = 0$ を満たすからです。
(i)の割り算の式 $g(x) = g'(x)\left(\dfrac{1}{4}x - \dfrac{1}{6}\right) - 4x^2 + 9x + 2$ において、$x = \alpha, \beta, \gamma$ を代入すると、第1項の $g'(x)$ が $0$ になって消えるため、
が成り立ちます。これはまさに、3点 $\mathrm{P}(\alpha, g(\alpha)), \mathrm{Q}(\beta, g(\beta)), \mathrm{R}(\gamma, g(\gamma))$ がすべて放物線 $y = -4x^2 + 9x + 2$ 上にあることを意味しています!(異なる3点を通る2次関数はただ1つに決まります)。
第4問:整数操作の逆追跡と隣接3項間漸化式(会話文形式)
目標時間:20分
ウサギさんとクマさんの長い会話文にビックリしたかもしれないけど、書いてある内容は実はとっても親切な誘導なんだ!
(1)は樹形図で逆操作をたどるだけ(「奇数しか$+1$できない」というルールに注意!)。
(2)は「最初の一手で場合分けして漸化式を作る」というフィボナッチ数列と同じ考え方!
(3)は特性方程式の判別式が平方数 $(2k+1)^2$ になる条件と、隣接3項間漸化式の基本解法だよ!落ち着いて読めば満点が狙えるボーナス問題だ!
【問題 4(要約・抜粋)】
操作 $T$:「数が2の倍数のときは2で割り、2の倍数でないときは1を足す。」初めて1になったらそこでやめる。
$\fbox{III} \to \fbox{II} \to \fbox{I} \to 2 \to 1$ となるとき、$\fbox{I}$ は $4$、$\fbox{II}$ は $8$ または $3$ である。
(1) $\fbox{III}$ に入ることができる数は $\fbox{リ}$ 個ある。
操作 $U$:「1より大きな正の整数があるとき、それが $c$ の倍数ならば $c$ で割る。それが $c$ の倍数でなければ、$1, 2, 3, \cdots, c-1$ のうちの1つの数を加えて $c$ の倍数にする。」
これを繰り返して初めて1になったらやめる。一番初めの数を $N$ として、$n$ 回の操作でやめるような $N$ が $a_n$ 個あるとする。
・$N$ が $c$ の倍数のものは「1回目に $c$ で割る」から、あと $n-1$ 回で終了するので $a_{n-1}$ 個ある。
・$N$ が $c$ の倍数でないものは、「1回目に $1$ を加えて $c$ の倍数にし、次に $c$ で割る」、または「1回目に $2$ を加えて $c$ の倍数にし、次に $c$ で割る」、$\cdots$、または「1回目に $c-1$ を加えて $c$ の倍数にし、次に $c$ で割る」というタイプがある。これらは今の時点で2回操作しているから、あと $\fbox{ル}$ 回で終了する。だから $n \geqq 3$ として $a_n = a_{n-1} + \fbox{レ} \times a_{\fbox{ロ}} \cdots \text{ⓐ}$ が成り立つ。
(2) $\fbox{ル}, \fbox{レ}, \fbox{ロ}$ に次の選択肢から番号を選べ:① $n-1$ ② $n-2$ ③ $n$ ④ $c-1$ ⑤ $c+1$ ⑥ $c$
(3) ⓐから得られる方程式 $x^2 - x - \fbox{レ} = 0$ が整数解をもつのは、0以上の整数 $k$ を用いて $\fbox{ワ}c - \fbox{ヲ} = (2k+1)^2$ の形でかけるときである。このとき、$c = k^2 + k + \fbox{ン}$ となる。特に、この $k=2$ のときは、$a_2 = 6$、$a_n = \dfrac{1}{\fbox{あ}}\left(\fbox{い}\cdot \fbox{う}^{n-1} - \fbox{え}\cdot (-\fbox{お})^{n-1}\right)$ となる。
(1) 逆操作の樹形図(偶奇のチェックを忘れずに!)
操作 $T$ のルールをもう一度確認しましょう:
・前の数 $X$ が偶数のとき $\implies X \div 2$ をする(逆操作は「$2$倍する」)。
・前の数 $X$ が奇数(かつ $X > 1$)のとき $\implies X + 1$ をする(逆操作は「$1$を引く」。ただし引いた結果が1より大きい奇数になっていなければダメ!)。
では、$\fbox{II} = 8$ の場合と $\fbox{II} = 3$ の場合に分けて、その1つ前の数 $\fbox{III}$ を探します。
-
$\fbox{II} = 8$ になる前の数 $\fbox{III}$:
① 2倍する:$8 \times 2 = \mathbf{16}$(16は偶数なので、操作 $T$ で $16 \div 2 = 8$ となりOK!)
② 1を引く:$8 - 1 = \mathbf{7}$(7は1より大きい奇数なので、操作 $T$ で $7 + 1 = 8$ となりOK!) -
$\fbox{II} = 3$ になる前の数 $\fbox{III}$:
① 2倍する:$3 \times 2 = \mathbf{6}$(6は偶数なので、操作 $T$ で $6 \div 2 = 3$ となりOK!)
② 1を引く:$3 - 1 = 2$(※ダメ! なぜなら $2$ は偶数なので、操作 $T$ を行うと $2 + 1 = 3$ ではなく $2 \div 2 = 1$ になってしまうからです!)
(2) 一般の $c$ に対する漸化式の立式
全体で $n$ 回の操作で1になって終了する数 $N$ を考えています。
$N$ が $c$ の倍数でないとき、1回目の操作で「$1, 2, \cdots, c-1$ のどれかを加えて $c$ の倍数にし」、続く2回目の操作で「必ず $c$ で割る」ことになります。
この時点で 2回操作を行っているので、残りはあと
$$n - 2 \text{ 回} \quad \cdots \text{②(ルの答)}$$
で終了することになります!
そして、2回目の操作($c$ で割った結果)で得られる数を $M$ とすると、$M$ は「あと $n-2$ 回の操作で初めて1になる数」なので、そのような $M$ は定義より $a_{n-2}$ 個あります。
さらに、1つの $M$(すなわち2回目に割る前の $c$ の倍数 $cM$)に対して、1回目に「$1$ を加えたか」「$2$ を加えたか」$\cdots$「$c-1$ を加えたか」の $c-1$ 通りの元の数 $N$(具体的には $cM-1, cM-2, \cdots, cM-(c-1)$)が1対1に対応します!
(3) 特性方程式の整数解条件と隣接3項間漸化式の一般項
漸化式 $a_n = a_{n-1} + (c-1)a_{n-2}$ の特性方程式は、
です。これを解の公式で解くと、判別式 $D$ は
この $x$ が整数になるためには、ルートの中身 $4c - 3$ が奇数の平方数 $(2k+1)^2$ ($k$ は0以上の整数)にならなければなりません!
したがって、
これを $c$ について解くと、
$k = 2$ を代入すると、$c = 2^2 + 2 + 1 = 7$(レである $c-1 = 6$)となります。
このとき、初項 $a_1$ は「1回の操作で1になる1より大きい数 $N$」の個数です。1回の操作で1になるのは $N = c = 7$(7を7で割って1)の1個だけなので、どんな $c$ でも常に $a_1 = 1$ です(問題文にも $c=2$ のとき $a_1 = 1$ とありますし、2回操作の式 $a_2 = a_1 + (c-1)a_0$ と比べても $a_1 = 1, a_2 = 6$ です)。
そして特性方程式 $x^2 - x - 6 = 0$ を解くと、
よって、漸化式 $a_{n+2} - a_{n+1} - 6a_n = 0$ は次の2通りに変形できます(または一般項を $a_n = A \cdot 3^{n-1} + B \cdot (-2)^{n-1}$ と置いて連立しても一瞬です!ここでは $A, B$ と置く方法でやってみましょう):
ここに $n = 1$($a_1 = 1$)と $n = 2$($a_2 = 6$)を代入します!
①$\times 2 +$② より、$5A = 8 \implies A = \dfrac{8}{5}$……おっと!解答欄は1桁の数字 $\fbox{い}$ です!
なぜ $A = \dfrac{8}{5}$ になったのでしょうか? $a_1$ の値をもう一度確認しましょう!
操作 $U$ のルールを読んでください:
「1より大きな正の整数があるとき、それが $c$ の倍数ならば $c$ で割る。それが $c$ の倍数でなければ、$1, 2, \cdots, c-1$ のうちの1つの数を加えて $c$ の倍数にする。これを繰り返して初めて1になったらやめる。」
・$c = 7$ のとき、1回の操作で1になる数 $N$ は何でしょうか?
「$c$ の倍数でなければ数を加えて $c$ の倍数にする」だけでは、$7$ 以上の $c$ の倍数になるだけで $1$ にはなりません。1回の操作で $1$ になるのは「$c$ の倍数なので $c$ で割って $1$ になる」、つまり $N = 7$ の $1$ 個($a_1 = 1$)だけです!
ではなぜ問題文にわざわざ「$a_2 = 6$」と書いてあるのでしょうか?
2回の操作で1になる数は:
・1回目に7で割って7になり、2回目に7で割って1になる:$N = 49$(1個)
・1回目に $1 \sim 6$ を足して7になり、2回目に7で割って1になる:$N = 6, 5, 4, 3, 2$(5個! ※$N=1$ は「1より大きな正の整数」という条件から除外されるため、$7-6=1$ は元の数 $N$ になれないのです!!)
そういうことか!!超重要ポイントです!!
💡 なぜ問題文がわざわざ「$a_2 = 6$」を教えてくれたのか?
漸化式 $a_n = a_{n-1} + 6a_{n-2}$ は $n \geqq 3$ で成り立つ式です!$n = 2$ のときは、$7 - 6 = 1$ が「$N$ は1より大きい」というルールに引っかかるため、$1 + 5 = 6$ 個($a_2 = 6$)になるのです!
そして $a_1 = 1, a_2 = 6$ ではなく、問題文の式の形 $$a_n = \frac{1}{\fbox{あ}}\left(\fbox{い}\cdot \fbox{う}^{n-1} - \fbox{え}\cdot (-\fbox{お})^{n-1}\right)$$ に合うように、もう一度 $a_1 = 1, a_2 = 6$ から計算してみましょう!
待ってください!もし $a_1 = 1, a_2 = 6$ ならば、
$$a_n = \frac{1}{5}\left(8 \cdot 3^{n-1} - 3 \cdot (-2)^{n-1}\right)$$
となり、これも「あ=5, い=8, う=3, え=3, お=2」ですべて1桁の整数でピタリと当てはまるではないですか!!
念のため、$n=1, 2, 3$ で検算してみましょう!
- $n = 1$ のとき:$\dfrac{1}{5}\left(8 \cdot 3^0 - 3 \cdot (-2)^0\right) = \dfrac{8 - 3}{5} = 1 = a_1$ (一致!)
- $n = 2$ のとき:$\dfrac{1}{5}\left(8 \cdot 3^1 - 3 \cdot (-2)^1\right) = \dfrac{24 + 6}{5} = 6 = a_2$ (一致!)
- $n = 3$ のとき:$\dfrac{1}{5}\left(8 \cdot 9 - 3 \cdot 4\right) = \dfrac{72 - 12}{5} = 12$。漸化式からも $a_3 = a_2 + 6a_1 = 6 + 6(1) = 12$ (完全一致!!)
第5問:球の通過領域の断面積と体積(重なりの排除)
目標時間:25分
いよいよラストの第5問!空間内で球の中心が4本の線分(米印「*」の形)の上を動くときの通過領域の体積だね。
難しそうに見えるけど、平面 $z = t$ で切った断面は「半径 $r = \sqrt{1-t^2}$ の円が4本の線分上を動いた通過領域(カプセル型4本の 和集合)」になるんだ!
対称性が抜群に高いから、中心付近の重なり(正八角形のような部分)さえ正確に図を描いて引き算できれば、(2)の積分は $\int_{-1}^1 \sqrt{1-t^2}\,dt = \dfrac{\pi}{2}$ と $\int_{-1}^1 (1-t^2)\,dt = \dfrac{4}{3}$ を代入するだけの超ボーナス計算になるよ!
【問題 5】
$xyz$ 空間において、半径 $1$ の球 $D$ の中心が $xy$ 平面上の4つの線分 $$\begin{cases} y = 0 & (-5 \leqq x \leqq 5) \\ x = 0 & (-5 \leqq y \leqq 5) \\ y = x & (-5 \leqq x \leqq 5) \\ y = -x & (-5 \leqq x \leqq 5) \end{cases}$$ 上を動くとする。このとき、球 $D$ の通過する部分を $W$ とおく。
(1) 平面 $z = t \ (-1 \leqq t \leqq 1)$ における、$W$ の断面積を $S(t)$ とおくと、 $$S(t) = \fbox{か}\left\{10\left(\fbox{き} + \sqrt{\fbox{く}}\right)\sqrt{1-t^2} - \left(\fbox{け} + \fbox{こ}\sqrt{\fbox{く}} - \pi\right)(1-t^2)\right\}$$ である。
(2) $W$ の体積を $V$ とおくと、 $$V = \left(\frac{\fbox{さし}}{3} + 20\sqrt{\fbox{く}}\right)\pi - \frac{\fbox{すせ}}{3}\left(\fbox{そ} + \sqrt{\fbox{く}}\right)$$ である。
(1) 平面 $z = t$ における断面積 $S(t)$ の導出
中心が $xy$ 平面($z = 0$)上にある半径 $1$ の球を、平面 $z = t \ (-1 \leqq t \leqq 1)$ で切ると、その切り口は半径 $r = \sqrt{1 - t^2}$ の円になります。
したがって、断面積 $S(t)$ は、「$xy$ 平面上で4つの線分上を半径 $r = \sqrt{1 - t^2}$ の円の中心が動くときの通過領域の面積」に他なりません!
ここで、4つの線分の長さを正確に確認しましょう(ここが第1のポイントです!):
- $L_1$:$y = 0 \ (-5 \leqq x \leqq 5)$ $\implies$ $(-5, 0)$ から $(5, 0)$ までの線分なので、長さは $10$。
- $L_2$:$x = 0 \ (-5 \leqq y \leqq 5)$ $\implies$ $(0, -5)$ から $(0, 5)$ までの線分なので、長さは $10$。
- $L_3$:$y = x \ (-5 \leqq x \leqq 5)$ $\implies$ $(-5, -5)$ から $(5, 5)$ までの線分なので、長さは $10\sqrt{2}$。
- $L_4$:$y = -x \ (-5 \leqq x \leqq 5)$ $\implies$ $(-5, 5)$ から $(5, -5)$ までの線分なので、長さは $10\sqrt{2}$。
もし4本の線分がバラバラにあって重ならないとしたら、長さ $\ell$ の線分上を半径 $r$ の円が動くときの通過領域(カプセル型=長方形 $2r\ell$ + 両端の半円2個で $\pi r^2$)の面積はどうなるでしょうか?
実際には、4本の線分は原点 $\mathrm{O}$ で交差しており、なす角はすべて $45^\circ \left(\dfrac{\pi}{4}\right)$ です。
端っこ($x = \pm 5$ 付近)では、隣り合う線分同士の距離は $5$ なので、$r = \sqrt{1-t^2} \leqq 1$ の円同士が端っこで重なることは絶対にありません!
重なるのは原点 $\mathrm{O}$ の周りだけです!
そこで、「中心の重なり部分(4本の帯が交差する正八角形の領域)」と「そこから外側に伸びる8本の枝(+先端の半円8個)」に分けて面積を計算すると、驚くほどシンプルでミスが起きません!
上のSVG図の右側を見てください。4本の直線は平面を8つの合同な $45^\circ$ の領域に分け、さらにそれぞれの角の二等分線によって 16個の合同な直角三角形(頂角 $\theta = 22.5^\circ = \dfrac{\pi}{8}$)に分割されます!
【直角三角形1個の底辺の長さ $x_0$】
高さが $r$、原点での角度が $22.5^\circ$ なので、隣り合う帯の境界線の交点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標 $ x_0$ は \[ x_0 = \frac{r}{\tan 22.5^\circ} \] ここで、半角の公式(または倍角の公式 $\tan 45^\circ = \dfrac{2\tan 22.5^\circ}{1 - \tan^2 22.5^\circ} = 1$)より、 \[ \frac{1}{\tan 22.5^\circ} = \frac{1 + \cos 45^\circ}{\sin 45^\circ} = \frac{1 + \frac{1}{\sqrt{2}}}{\frac{1}{\sqrt{2}}} = \sqrt{2} + 1 \] よって、 \[ x_0 = (\sqrt{2} + 1)r \]中心から距離 $x_0 = (\sqrt{2}+1)r$ までの正八角形領域と、そこから先の長方形部分、そして8つの端点にある半円を足し合わせます:
-
中心の正八角形領域(直角三角形16個分):
1個の面積は $\dfrac{1}{2} \times x_0 \times r = \dfrac{\sqrt{2}+1}{2}r^2$。これが16個あるので、 \[ S_{\text{中心}} = 16 \times \frac{\sqrt{2}+1}{2}r^2 = 8(\sqrt{2}+1)r^2 \] -
外側に伸びる8本の長方形部分(幅 $2r$):
・軸上の4本(元の長さ $5$ から $x_0$ を引いた残り):長さ $5 - x_0$ が4本。
・斜めの4本(元の長さ $5\sqrt{2}$ から $x_0$ を引いた残り):長さ $5\sqrt{2} - x_0$ が4本。
したがって、長方形部分の合計面積は、 \[ S_{\text{長方形}} = 4 \times 2r(5 - x_0) + 4 \times 2r(5\sqrt{2} - x_0) = 40(\sqrt{2}+1)r - 16x_0 r = 40(\sqrt{2}+1)r - 16(\sqrt{2}+1)r^2 \] -
8つの端点にある半円(半径 $r$ の半円が8個=円4個分):
\[ S_{\text{半円}} = 8 \times \left(\frac{1}{2}\pi r^2\right) = 4\pi r^2 \]
これら3つをすべて足し合わせると、$r = \sqrt{1 - t^2}$ より $r^2 = 1 - t^2$ なので、
(2) 立体 $K$ の体積 $V$ の導出
求める体積 $V$ は、$S(t)$ を $-1 \leqq t \leqq 1$ で定積分することで得られます。
ここで、いちいち置換積分をしなくても、次の2つの基本定積分(偶関数の性質を利用)を使えば一瞬で計算できます!
- $\displaystyle \int_{-1}^{1} \sqrt{1-t^2} \, dt = \frac{\pi}{2}$ (半径 $1$ の半円の面積)
- $\displaystyle \int_{-1}^{1} (1-t^2) \, dt = 2 \left[ t - \frac{t^3}{3} \right]_0^1 = \frac{4}{3}$
これらを $V = \displaystyle \int_{-1}^{1} S(t) \, dt$ に代入すると、
※ $\left(20\sqrt{2} + \dfrac{76}{3}\right)\pi - \dfrac{32}{3}(\sqrt{2}+1)$ などの形で答えても正解です。
🏆 大問5 最終解答まとめ
(1) 断面積 $S(t)$: \[ S(t) = 40(\sqrt{2}+1)\sqrt{1-t^2} + \left\{ 4\pi - 8(\sqrt{2}+1) \right\}(1-t^2) \]
(2) 体積 $V$: \[ V = \frac{4(5\sqrt{2}+9)\pi - 32(\sqrt{2}+1)}{3} \]
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【出典・引用に関する表記】本ページで扱う入試問題の出典は各大学(久留米大学 2025年度 入試問題)に帰属します。本コンテンツは著作権法第32条(引用)および教育・学習支援の目的に基づき、受験生への解法・思考プロセスの解説(主)を行うために必要な範囲で問題文・図表(従)を引用・再構成して掲載しています。解答・解説および図解の著作権はTMPS医学館に帰属します。