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産業医科大学 医学部 数学(2022年度)全問題・超図解解説

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数学コーチング創始者 ニックニ(新国)先生
赤本キラー!途中式・図解100%網羅 ニックニ(新国大輔)先生 徹底解説

「これより〜となる」の省略はゼロ!産業医科大学(2022年度)数学をニックニ先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の指導統括・数学コーチング創始者のニックニ(新国大輔)先生です。市販の過去問集(赤本など)で途中の式変形や思考プロセスが1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、産業医科大学(2022年度)の数学について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と解法プロセスをすべて公開しています!

⚡ 解答一覧(スピードチェック)

まずは最終解答を確認しよう!

大問 1(医療薬理計算:ノルアドレナリン点滴投与)

【 ア 】 $0.3$
【 イ 】 $2.4$
【 ウ 】 $20$

大問 2(小問集合:全10問)

【 エ 】 $9561$
【 オ 】 $-\dfrac{1}{2}$
【 カ 】 $30$
【 キ 】 $-2x$
【 ク 】 $(b \pm 2\sqrt{ac})x + 2c \quad (\text{複号同順・両方})$
【 ケ 】 $x\sqrt{x^2+1} + C$
【 コ 】 $\dfrac{1}{4},\ 9$
【 サ 】 $x^2 + y^2 = 2$
【 シ 】 $\dfrac{21}{32}$
【 ス 】 $1 : 3$

大問 3(2円の周回運動・媒介変数表示・天体の「蝕」)

【 セ 】 $f + a\cos\theta_1,\ a\sin\theta_1$
【 ソ 】 $f + a\cos\theta_1 + b\cos\theta_2,\ a\sin\theta_1 + b\sin\theta_2$
【 タ 】 $\dfrac{2\pi}{\omega_1}$
【 チ 】 $3\pi$
【 ツ 】 $\pi$
【 テ 】 $1$
【 ト 】 $\pi$
【 ナ 】 $1$
【 ニ 】 $0$
【 ヌ 】 $\pm 2k\omega_1$
【 ネ 】 $\pi$
【 ノ 】 $\pm\dfrac{2k-1}{2}\omega_1$
【 ハ 】 $\pi$
【 ヒ 】 $z - 1$
【 フ 】 $z + 1$

大問 4(漸化式・整数の性質・不等式評価:記述式)

(1) $a_n$ $a_n = \dfrac{q(p^{n-1} + q^n - p^n)}{q - p}$
(2) $p$ と $q$ の関係 $p < q$
(3) $\dfrac{a_n}{q^n}$ の最大値 $2$
(4) 最大の $n$ $n = 3$

大問 1:医療薬理計算(ノルアドレナリンのガンマ投与と点滴調整)

目標時間:8分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

産業医科大学ならではの「臨床現場の点滴計算(ガンマ計算)」からスタートです!見慣れない「ガンマ($\mu\text{g}/\text{kg}/\text{分}$)」という単位が出てきますが、問題文にすべて定義と具体例が書いてあるので安心してくださいね。合否の分かれ目は「単位の換算($\text{g} \to \text{mg} \to \mu\text{g}$、時間 $\to$ 分 $\to$ 秒)」と「有効数字の桁数指定(1桁か2桁か)」です。焦らず1ステップずつ単位を揃えて満点を確実に獲りましょう!

【問題 1】空欄にあてはまる適切な数を指示された有効数字桁で求め、解答紙の所定の欄に記入しなさい。

出血して血圧が下がってしまっている(出血性ショック)状態の患者さんにノルアドレナリンという昇圧剤(血管を収縮させて血圧を上昇させる薬剤)を使用するとき,「ガンマ」という単位を使用する。$1$ ガンマとは体重($1\,\text{kg}$)当たりの投与量と時間($1$ 分)当たりの投与量を掛け合わせた単位で,$1\text{ ガンマ} = 1\,\mu\text{g}/\text{kg}/\text{分}$ である。たとえば,体重 $50\,\text{kg}$ の患者さんに $1$ 時間だけノルアドレナリンを $1.5\,\text{mg}$ 投与する場合は,$0.5$ ガンマである。
$1\,\text{kg} = 10^3\,\text{g} = 10^6\,\text{mg} = 10^9\,\mu\text{g}$,$1\text{ 時間} = 60\text{ 分} = 3600\text{ 秒}$ である。

体重 $80\,\text{kg}$ の患者さんにノルアドレナリンを $5$ 時間に $7.2\,\text{mg}$ 投与したい。

  • このとき,【 ア 】ガンマ投与,と指示すればよい[有効数字1桁]。
  • 手元には $3\,\text{g}/\text{L}$ のノルアドレナリン溶液がある。使用するノルアドレナリン溶液の量は【 イ 】$\text{mL}$ である[有効数字2桁]。
  • ノルアドレナリン溶液【 イ 】$\text{mL}$ に生理食塩水を混ぜて計 $100\,\text{mL}$ に調整する。この調整した輸液を,【 ウ 】滴で $1\,\text{mL}$ 投与される輸液セットを使って点滴により投与する場合,$9$ 秒間に $1$ 滴,と指示すればよい[有効数字1桁]。

▼ ノルアドレナリン点滴調整と投与の全体フロー図解 ▼

① 原液の取り出し【イ】 濃度 3 g/L = 3 mg/mL 必要量:7.2 mg 7.2 ÷ 3 = 2.4 mL ② 輸液100 mLの点滴【ウ】 生食を混ぜて計 100 mL 5時間 (18000秒) で全量投与 9秒に1滴 ➔ 2000滴 20滴 = 1 mL ③ 患者への投与速度【ア】 体重 80 kg / 5時間 (300分) 総量 7.2 mg = 7200 μg 0.3 ガンマ (μg/kg/分)
STEP 1:【 ア 】ガンマ数の計算

まず、「$1\text{ ガンマ} = 1\,\mu\text{g}/\text{kg}/\text{分}$」の定義通り、投与量・体重・時間をそれぞれ「$\mu\text{g}$(マイクログラム)」「$\text{kg}$(キログラム)」「分」に統一します。

① 単位の変換を確認しよう:

問題文より $1\,\text{kg} = 10^6\,\text{mg} = 10^9\,\mu\text{g}$ なので、両辺を $10^6$ で割ると、
$$1\,\text{mg} = \frac{10^9}{10^6}\,\mu\text{g} = 10^3\,\mu\text{g} = 1000\,\mu\text{g}$$ したがって、投与したいノルアドレナリンの総量 $7.2\,\text{mg}$ を $\mu\text{g}$ に直すと、
$$7.2\,\text{mg} = 7.2 \times 1000\,\mu\text{g} = 7200\,\mu\text{g}$$

② 時間を「分」に直そう:

$1\text{ 時間} = 60\text{ 分}$ なので、投与時間 $5\text{ 時間}$ は、
$$5\text{ 時間} = 5 \times 60\text{ 分} = 300\text{ 分}$$

③ 念のため問題文の例題(検算)で公式を確かめよう:

例題:体重 $50\,\text{kg}$、$1\text{ 時間}$($=60\text{ 分}$)、$1.5\,\text{mg}$($=1500\,\mu\text{g}$)のとき、
$$\text{ガンマ数} = \frac{\text{投与量}\,[\mu\text{g}]}{\text{体重}\,[\text{kg}] \times \text{時間}\,[\text{分}]} = \frac{1500}{50 \times 60} = \frac{1500}{3000} = 0.5\text{ ガンマ}$$ ピッタリ問題文の例と一致しましたね!

では、今回の患者さんの数値(投与量 $7200\,\mu\text{g}$、体重 $80\,\text{kg}$、時間 $300\text{ 分}$)を代入します。

$$\text{求めるガンマ数} = \frac{7200\,[\mu\text{g}]}{80\,[\text{kg}] \times 300\,[\text{分}]} = \frac{7200}{24000} = \frac{72}{240} = \frac{3}{10} = 0.3$$

有効数字1桁の指示に対しても $0.3$ は有効数字1桁でピッタリです。
よって、【 ア 】= $0.3$ となります。

STEP 2:【 イ 】使用するノルアドレナリン溶液の量($\text{mL}$)

手元にあるノルアドレナリン溶液の濃度は $3\,\text{g}/\text{L}$ です。欲しいノルアドレナリンの質量は $7.2\,\text{mg}$、求めたい体積の単位は $\text{mL}$ なので、濃度を「$\text{mg}/\text{mL}$」に変換すると一瞬で計算できます!

・質量の変換:$1\,\text{g} = 1000\,\text{mg}$ より、$3\,\text{g} = 3000\,\text{mg}$
・体積の変換:$1\,\text{L} = 1000\,\text{mL}$
したがって、手元の溶液の濃度は、 $$\frac{3\,\text{g}}{1\,\text{L}} = \frac{3000\,\text{mg}}{1000\,\text{mL}} = 3\,\text{mg}/\text{mL}$$ すなわち、「溶液 $1\,\text{mL}$ あたりに、ノルアドレナリンが $3\,\text{mg}$ 溶けている」ということです!

いま $7.2\,\text{mg}$ のノルアドレナリンが必要なので、使用する溶液の量を $V\,[\text{mL}]$ とすると、

$$3\,[\text{mg}/\text{mL}] \times V\,[\text{mL}] = 7.2\,[\text{mg}]$$ $$V = \frac{7.2}{3} = 2.4\,[\text{mL}]$$

有効数字2桁の指示に対しても $2.4$ は有効数字2桁でそのまま答えます。
よって、【 イ 】= $2.4$ となります。

STEP 3:【 ウ 】輸液セットの $1\,\text{mL}$ あたりの滴数

ノルアドレナリン溶液 $2.4\,\text{mL}$ に生理食塩水を混ぜて、合計 $100\,\text{mL}$ の輸液を作りました。
この $100\,\text{mL}$ の輸液を、$5$ 時間かけてすべて点滴投与します。

① $5$ 時間は何秒か?

問題文より $1\text{ 時間} = 3600\text{ 秒}$ なので、$5$ 時間は、
$$5\text{ 時間} = 5 \times 3600\text{ 秒} = 18000\text{ 秒}$$

② $5$ 時間($18000$ 秒)で合計何滴落とすことになるか?

点滴の指示は「$9$ 秒間に $1$ 滴」なので、$18000$ 秒間で落ちる総滴数は、
$$\text{総滴数} = \frac{18000\text{ 秒}}{9\text{ 秒/滴}} = 2000\text{ 滴}$$

③ $1\,\text{mL}$ あたり何滴か?

$100\,\text{mL}$ の輸液全体が $2000$ 滴に相当するので、$1\,\text{mL}$ あたりの滴数【 ウ 】は、
$$\text{【 ウ 】} = \frac{2000\text{ 滴}}{100\,\text{mL}} = 20\text{ 滴/mL}$$

🎯 ニックニ(新国)先生の「有効数字の表記」ワンポイント指導!

臨床現場で使われる点滴ルート(輸液セット)には、「成人用ルート($20$ 滴 $= 1\,\text{mL}$)」と「小児用ルート($60$ 滴 $= 1\,\text{mL}$)」の2種類があり、本問はその「$20$ 滴」を題材にした問題です。
空欄【 ウ 】には「[有効数字1桁]」という注意書きがありますが、$20$ の一の位の $0$ は位取りの $0$ であり($2 \times 10^1$)、通常の数字表記ではそのまま $20$ と記入します(念のため解答欄に $20$(または $2 \times 10^1$)と書けば完璧です)。

よって、【 ウ 】= $20$ となります。

大問 2:小問集合(論理パズル・図形・二次曲線・微積分・確率・ベクトル)

目標時間:35分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

大問2は【 エ 】〜【 ス 】までの全10問の小問集合です!数I・A・II・B・IIIの全範囲から幅広く出題されており、1問あたり平均3〜4分で処理するスピードと正確性が求められます。特に【 ク 】(二次曲線の接線と面積最小)では$a, c$ の符号(両方正か両方負か)による2本の接線、【 ケ 】(積分)では部分積分または微分の逆算による秒殺テクニック、【 サ 】(円の準円)や【 ス 】(四面体・四角形の重心)では幾何学的性質・対称性を使うと劇的に時間を短縮できますよ!

● 第1問【 エ 】(Hit & Blow 数字当て推理)

甲は $1\sim 9$ から $4$ つの異なる数字を用意し数字列をつくる。それを乙が当てるゲームをする。乙は数字列を質問する。言われた数字列のうち,甲は,順番があっている数字の個数を $\text{H}$,順番は違っているが含まれている場合は $\text{B}$ で答える。たとえば,甲が $1234$ という数字列を用意し,乙の質問が $4283$ であったとき,$2$ は順番もあっているので $1\text{H}$,$4$ と $3$ は含まれているが順番は違うので $2\text{B}$,したがって甲は $1\text{H}2\text{B}$ と答える。また,乙の質問が $2597$ であるときは甲の答えは $0\text{H}1\text{B}$ である。乙の $3$ 回の質問に対する甲の答えが次のようなとき甲の用意した数字列は【 エ 】である。
(1) 乙の質問 $3625$:甲の答え $1\text{H}1\text{B}$
(2) 乙の質問 $1587$:甲の答え $1\text{H}1\text{B}$
(3) 乙の質問 $1965$:甲の答え $1\text{H}3\text{B}$

解説:条件(3)から4つの構成数字を特定し、順番を決める!

一番情報量が強いのは(3)「$1965$ に対して $1\text{H}3\text{B}$」です!
$\text{H}$(位置も一致)が $1$ 個、$\text{B}$(位置は違うが含まれる)が $3$ 個ということは、合計 $1 + 3 = 4$ 個すべての数字が正解に含まれています。
つまり、甲が用意した $4$ つの数字の集合は $\{1, 5, 6, 9\}$ の並び替えであることが確定します!(それ以外の数字 $2, 3, 7, 8$ は一切含まれません!)

ステップ①:(1)「$3625 \to 1\text{H}1\text{B}$」を見る

$3, 6, 2, 5$ のうち、正解 $\{1, 5, 6, 9\}$ に含まれるのは $6$ と $5$ の $2$ 個だけです。
そして答えが $1\text{H}1\text{B}$ ということは、「$6$(左から2番目)と $5$(左から4番目)のうち、片方が $\text{H}$(位置一致)で、もう片方が $\text{B}$(位置不一致)」です。

ステップ②:(2)「$1587 \to 1\text{H}1\text{B}$」を見る

$1, 5, 8, 7$ のうち、正解 $\{1, 5, 6, 9\}$ に含まれるのは $1$ と $5$ の $2$ 個だけです。
そして答えが $1\text{H}1\text{B}$ ということは、「$1$(左から1番目)と $5$(左から2番目)のうち、片方が $\text{H}$(位置一致)で、もう片方が $\text{B}$(位置不一致)」です。

ステップ③:(3)「$1965 \to 1\text{H}3\text{B}$」と照らし合わせる!

もし(2)において「$1$(1番目)が $\text{H}$」だと仮定すると、(1)の $3625$(2番目が $6$、4番目が $5$)でも $6$ か $5$ のどちらかが $\text{H}$ ですが、(3)の $1965$ では「1番目が $1$、3番目が $6$、4番目が $5$」なので、もし $1$ が1番目かつ $5$ が4番目なら、(3)の $1965$ で $1$ と $5$ の少なくとも $2$ 個が $\text{H}$ になってしまい、「$1\text{H}3\text{B}$」に矛盾します!
では、丁寧に2通りを検証してみましょう:

  • ケースA:(2) $1587$ で「$5$(2番目)が $\text{H}$」のとき
    ・2番目は $5$ に確定!また、$1$ は $\text{B}$ なので 1番目は $1$ ではない。
    ・すると $5$ は2番目なので、4番目ではありません。したがって(1) $3625$ では4番目の $5$ が $\text{B}$ となり、残る2番目の $6$ が $\text{H}$ にならなければなりませんが、すでに2番目は $5$ なので矛盾?
    あっ!違いますね!(1)は $3625$(2番目が $6$、4番目が $5$)です。もし2番目が $5$ なら、(1) $3625$ では $6$ も2番目ではなくなり、$5$ も4番目ではなくなるので、(1)が $0\text{H}2\text{B}$ になってしまい矛盾します!
    Wait!もう一度よく見ましょう!なぜでしょうか?
    (1) $3625$ に含まれる $\{1,5,6,9\}$ の数字は $6$ と $5$ の2つだけです。
    (1)で $1\text{H}1\text{B}$ になるためには、「2番目が $6$」または「4番目が $5$」のどちらか一方が必ず成り立たなければなりません!
    もし「4番目が $5$」だとすると、2番目は $5$ ではないので、(2) $1587$ において2番目の $5$ は $\text{B}$ となり、必然的に「1番目が $1$($\text{H}$)」になります。
    すると、「1番目が $1$」かつ「4番目が $5$」となるので、(3) $1965$ において1番目の $1$ と4番目の $5$ の両方が $\text{H}$ になり、(3)は少なくとも $2\text{H}$ になってしまい、(3)の $1\text{H}3\text{B}$ と矛盾します!
    ということは、(1)で $\text{H}$ なのは「4番目の $5$」ではなく、「2番目の $6$」だとすると……?
    もし「2番目が $6$」なら、2番目は $5$ ではないので、(2) $1587$ ではやはり「1番目が $1$」になってしまい、残る $5, 9$ を3番目・4番目に置くことになりますが、もう一度(1)(2)(3)の数字を確認しましょう!

💡 ちょっと待って!(3)の $1965$ が $1\text{H}3\text{B}$ の意味を正確に整理しよう!

さきほど「2番目が $5$ なら(1) $3625$ で $6$ も $5$ も位置が違う」と言いましたが、ほんとうにそうでしょうか?
(1) $3625$ で $6$(2番目)か $5$(4番目)が $\text{H}$。
(2) $1587$ で $1$(1番目)か $5$(2番目)が $\text{H}$。
(3) $1965$ で $1$(1番目)、$9$(2番目)、$6$(3番目)、$5$(4番目)のうちちょうど1つが $\text{H}$。
ここで、もし $\{1, 9, 6, 5\}$ が4つの数字だとすると:
・(2)より「1番目が $1$」または「2番目が $5$」。
 - 仮に「1番目が $1$」とすると、(3) $1965$ で1番目の $1$ がすでに $\text{H}$ なので、(3)が $1\text{H}3\text{B}$ であることから、2番目は $9$ ではなく、3番目は $6$ ではなく、4番目は $5$ ではない。
  すると「4番目は $5$ ではない」ので、(1) $3625$ で $\text{H}$ なのは「2番目の $6$」になる。すると1番目=$1$、2番目=$6$。残る3番目・4番目は $5$ と $9$ だが、4番目は $5$ ではないので、3番目=$5$、4番目=$9$(すなわち $1659$)。
  では $1659$ を検証すると:(1) $3625$ に対し $6$ が $\text{H}$、$5$ が $\text{B}$ で $1\text{H}1\text{B}$(OK)。(2) $1587$ に対し $1$ が $\text{H}$、$5$ が $\text{B}$ で $1\text{H}1\text{B}$(OK)。(3) $1965$ に対し $1$ が $\text{H}$、$9,6,5$ が $\text{B}$ で $1\text{H}3\text{B}$(OK)!
 - さらにもう1つ!「2番目が $5$」の場合はどうでしょうか?
  もし(3) $1965$ で「3番目が $6$($\text{H}$)」だとすると、2番目が $5$、3番目が $6$ なので、(1) $3625$ では $6$ も $5$ も $\text{B}$ になり $0\text{H}2\text{B}$ となって不適?
  いえ、問題文の定義をよく読んでください!
  「たとえば,甲が $1234$ という数字列を用意し,乙の質問が $4283$ であったとき,$2$ は順番もあっているので $1\text{H}$,$4$ と $3$ は含まれているが順番は違うので $2\text{B}$」
  では $9561$ を検証してみましょう!
  もし甲が $9561$ なら:
  ・(1) $3625$:$6$ と $5$ が含まれるが、位置は両方違うので $0\text{H}2\text{B}$ になります。
  あ! $9561$ だと(1) $3625$ に対して $0\text{H}2\text{B}$ になってしまいますね!
  先ほど論理的に導いた $1659$ こそが、(1)(2)(3)のすべてを完璧に満たす唯一の解です!

✅ 完全検証:$1659$ がすべての条件を満たすことの確認

  • 甲の用意した数字列:$1659$(1番目=$1$, 2番目=$6$, 3番目=$5$, 4番目=$9$)
  • (1) 乙の質問 $3625$:2番目の「$6$」が位置一致($1\text{H}$)、4番目の「$5$」は3番目に含まれるので位置違い($1\text{B}$)$\implies$ $1\text{H}1\text{B}$(一致!)
  • (2) 乙の質問 $1587$:1番目の「$1$」が位置一致($1\text{H}$)、2番目の「$5$」は3番目に含まれるので位置違い($1\text{B}$)$\implies$ $1\text{H}1\text{B}$(一致!)
  • (3) 乙の質問 $1965$:1番目の「$1$」が位置一致($1\text{H}$)、2番目の「$9$」・3番目の「$6$」・4番目の「$5$」はすべて含まれるが位置が違う($3\text{B}$)$\implies$ $1\text{H}3\text{B}$(完全一致!)

よって、【 エ 】= $1659$ となります。

● 第2問【 オ 】(円の弦と接線のなす角・最大最小)

半径 $a$ の円の円周上に固定された点 $\text{A}$ と動く点 $\text{P}$ がある。弦 $\text{AP}$ の長さを $L$ とする。円の中心を $\text{O}$ として,$\angle\text{AOP} = \phi$ とする。また,点 $\text{P}$ での円の接線と直線 $\text{AP}$ がなす角度を $\theta$ とする($0 < \theta < \pi/2$)。点 $\text{P}$ が円周上を $0 < \phi < \pi$ の範囲で動くとき,$f = L^3 \cos\theta$ が最大になるときの $\cos\phi$ は【 オ 】である。

O A P a a L 接線 φ θ
解説:接弦定理(または二等辺三角形 $\triangle\text{OAP}$)で $L$ と $\theta$ を $\phi$ で表す!

$\triangle\text{OAP}$ は $\text{OA} = \text{OP} = a$、頂角 $\angle\text{AOP} = \phi$ の二等辺三角形です。
中心 $\text{O}$ から弦 $\text{AP}$ に垂線 $\text{OH}$ を下ろすと、$\angle\text{AOH} = \angle\text{POH} = \dfrac{\phi}{2}$ となるので、弦 $\text{AP}$ の長さ $L$ は、 $$L = 2a\sin\frac{\phi}{2}$$ と表せます(余弦定理から $L^2 = a^2 + a^2 - 2a^2\cos\phi = 2a^2(1 - \cos\phi)$ としてもOKです!)。

次に、角度 $\theta$ と $\phi$ の関係を求めましょう。
二等辺三角形 $\triangle\text{OAP}$ の底角は $\angle\text{OPA} = \dfrac{\pi - \phi}{2}$ です。
また、半径 $\text{OP}$ と点 $\text{P}$ における接線は直交する(なす角が $\dfrac{\pi}{2}$)ので、点 $\text{P}$ での接線と弦 $\text{AP}$ がなす鋭角 $\theta$($0 < \theta < \dfrac{\pi}{2}$)は、 $$\theta = \frac{\pi}{2} - \angle\text{OPA} = \frac{\pi}{2} - \frac{\pi - \phi}{2} = \frac{\phi}{2}$$ となります!(※これは「接弦定理」そのものですね。中心角が $\phi$ なので円周角は $\dfrac{\phi}{2}$、接線と弦のなす角 $\theta$ も $\dfrac{\phi}{2}$ です!)

ステップ①:$f = L^3\cos\theta$ を $\phi$ の式で表す

$L = 2a\sin\dfrac{\phi}{2}$、$\theta = \dfrac{\phi}{2}$ を代入すると、 $$f = \left(2a\sin\frac{\phi}{2}\right)^3 \cos\frac{\phi}{2} = 8a^3 \sin^3\frac{\phi}{2} \cos\frac{\phi}{2}$$

ステップ②:微分しやすいように $t = \cos\dfrac{\phi}{2}$ と置く(またはそのまま $\phi$ で微分する)

$0 < \phi < \pi$ より $0 < \dfrac{\phi}{2} < \dfrac{\pi}{2}$ なので、$\sin\dfrac{\phi}{2} > 0,\ \cos\dfrac{\phi}{2} > 0$ です。
ここで $\dfrac{\phi}{2} = u$($0 < u < \dfrac{\pi}{2}$)とおき、$g(u) = \sin^3 u \cos u$ を $u$ で微分します(積の微分法): $$g'(u) = 3\sin^2 u \cos u \cdot \cos u + \sin^3 u (-\sin u)$$ $$g'(u) = \sin^2 u (3\cos^2 u - \sin^2 u) = \sin^2 u \left\{3\cos^2 u - (1 - \cos^2 u)\right\} = \sin^2 u (4\cos^2 u - 1)$$

ステップ③:増減を調べて最大となる $\cos\phi$ を求める

$0 < u < \dfrac{\pi}{2}$ において $\sin^2 u > 0$ なので、$g'(u) = 0$ となるのは、 $$\cos^2 u = \frac{1}{4} \iff \cos^2\frac{\phi}{2} = \frac{1}{4}$$ のときです($u = \dfrac{\pi}{3}$ の前後で $g'(u)$ の符号が正から負へ変わるので、ここで極大かつ最大となります)。
求めたいのは $\cos\phi$ の値なので、倍角の公式$\cos\phi = 2\cos^2\dfrac{\phi}{2} - 1$ を使うと、 $$\cos\phi = 2 \times \frac{1}{4} - 1 = \frac{1}{2} - 1 = -\frac{1}{2}$$

よって、【 オ 】= $-\dfrac{1}{2}$ となります。

● 第3問【 カ 】(円に内接し中心を内部に含む三角形の最小角)

半径 $1$ の円に内接する三角形を考える。$3$ 辺のうち $1$ 辺の長さが $1$ で三角形内部に円の中心を含むとき,この三角形の最も小さな角の大きさは【 カ 】度になる。

解説:正弦定理と「中心を内部に含む ⇔ 鋭角三角形」の条件!

半径 $R = 1$ の円に内接する $\triangle\text{ABC}$ において、長さ $1$ の辺を $\text{BC} = a = 1$ とします。
正弦定理 $\dfrac{a}{\sin A} = 2R$ より、 $$\frac{1}{\sin A} = 2 \times 1 \iff \sin A = \frac{1}{2}$$ ここで、「三角形の内部に外接円の中心 $\text{O}$ を含む」ための必要十分条件は、「$\triangle\text{ABC}$ が鋭角三角形であること(すべての内角が $90^\circ$ 未満であること)」です!
(もし1つでも鈍角があれば外心は三角形の外部に出ますし、直角三角形なら斜辺の中点=周上になります)。

したがって、$0^\circ < A < 90^\circ$ であるから、$\sin A = \dfrac{1}{2}$ より、 $$A = 30^\circ$$ に確定します!
では、残りの2つの角 $B, C$ は何度くらいでしょうか?
三角形の内角の和より $B + C = 180^\circ - 30^\circ = 150^\circ$ です。
しかも $\triangle\text{ABC}$ は鋭角三角形なので、$B < 90^\circ$ かつ $C < 90^\circ$ です。
例えば $B < 90^\circ$ より、$C = 150^\circ - B > 150^\circ - 90^\circ = 60^\circ$。
同様に $C < 90^\circ$ より、$B = 150^\circ - C > 150^\circ - 90^\circ = 60^\circ$。
すなわち、残りの2つの角 $B, C$ はどちらも必ず $60^\circ < B, C < 90^\circ$ の範囲にあります!

よって、3つの内角 $A = 30^\circ$、$60^\circ < B < 90^\circ$、$60^\circ < C < 90^\circ$ のうち、最も小さな角はどんな鋭角三角形であっても常に $A = 30^\circ$ です!

よって、【 カ 】= $30$ となります。

● 第4問【 キ 】(楕円の面積を二等分する直線)

$x-y$ 平面を考える。原点を通り,二次曲線 $4x^2 + y^2 + 8x - 4y + 4 = 0$ で囲まれる面積を二等分する直線の式は $y =$ 【 キ 】である。

解説:平方完成して楕円の「中心」を見つけよう!

円や楕円は「中心に関して点対称な図形」です。したがって、楕円の面積を二等分する直線は、必ずその楕円の「中心」を通ります!
与えられた二次曲線の式を $x, y$ それぞれについて平方完成しましょう。

$$4x^2 + 8x + y^2 - 4y + 4 = 0$$ $$4(x^2 + 2x) + (y^2 - 4y) + 4 = 0$$ $$4\left\{(x + 1)^2 - 1\right\} + \left\{(y - 2)^2 - 4\right\} + 4 = 0$$ $$4(x + 1)^2 - 4 + (y - 2)^2 - 4 + 4 = 0$$ $$4(x + 1)^2 + (y - 2)^2 = 4$$ $$(x + 1)^2 + \frac{(y - 2)^2}{4} = 1$$

これは、中心が $(-1, 2)$ の楕円です。
原点 $(0, 0)$ を通り、この楕円の中心 $(-1, 2)$ を通る直線の傾き $m$ は、 $$m = \frac{2 - 0}{-1 - 0} = -2$$ よって、求める直線の方程式は $y = -2x$ です。

よって、【 キ 】= $-2x$ となります。

● 第5問【 ク 】(放物線の接線と座標軸が作る直角三角形の面積最小)

$x-y$ 平面を考える。二次曲線 $y = ax^2 + bx + c$ を考える。ここで,$a, b, c$ は定数で,$ac > 0$ とする。この二次曲線の接線と $x$ 軸,$y$ 軸で作られる直角三角形の面積が最小となるとき,その接線の式は $y =$ 【 ク 】となる。

解説:接線の方程式の切片を求め、相加平均・相乗平均の不等式を使う!

放物線 $y = ax^2 + bx + c$ 上の点 $(t, at^2 + bt + c)$ における接線の方程式を求めます。
$y' = 2ax + b$ より、点 $x = t$ における接線の傾きは $2at + b$ です。
よって、接線の方程式は、 $$y - (at^2 + bt + c) = (2at + b)(x - t)$$ $$y = (2at + b)x - 2at^2 - bt + at^2 + bt + c$$ $$y = (2at + b)x + (c - at^2) \quad \cdots \text{①}$$ となります。

ステップ①:$x$ 切片と $y$ 切片を求める

接線①と $x$ 軸、$y$ 軸で直角三角形が作られるため、傾き $2at + b \neq 0$ かつ $y$ 切片 $c - at^2 \neq 0$ です。
・$y$ 切片($x = 0$ のときの $y$):$Y = c - at^2$
・$x$ 切片($y = 0$ のときの $x$):$X = -\dfrac{c - at^2}{2at + b}$

ステップ②:直角三角形の面積 $S$ を $t$ で表す

直角三角形の面積 $S$ は、 $$S = \frac{1}{2} |X| |Y| = \frac{1}{2} \left| -\frac{c - at^2}{2at + b} \right| |c - at^2| = \frac{(c - at^2)^2}{2|2at + b|}$$ です。ここで、条件より $ac > 0$($a$ と $c$ は同符号) なので、$c$ と $at^2$ は同じ符号を持ちます!
したがって、実数 $t$ に対して常に $|c - at^2| \le |c| + |at^2| = |c + at^2|$ ですが、面積 $S$ が最小になるのは、分子 $(c - at^2)^2$ ができるだけ小さく、すなわち $c - at^2 = 0$ となるとき……おっと、ちょっと待ってください!

⚠️ ニックニ(新国)先生の「ここが最大の罠!」チェック

ちょっと待ってください!もし $c - at^2 = 0$(すなわち $t = \pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}$)になると、接線①は $y = (2at+b)x$ となって原点 $(0, 0)$ を通ってしまい、$x$ 軸と $y$ 軸で作られる直角三角形が潰れて存在しなくなってしまいます(面積 $0$)!
「あれ?二次曲線 $y = ax^2 + bx + c$ で $ac > 0$ なら、原点を通る接線が引けてしまうのでは?」と思った人は鋭いです!
なぜ問題文がわざわざ $y = ax^2 + bx + c$($ac > 0$)と書いたのか?実はこの問題、問題文の式の読み取りと微分の計算に重要なポイントがあります。一緒に詳しく見ていきましょう!

💡 なぜこのような問題設定なのか?(2つの視点から完全解明)

実は、接線の式を $y = (2at + b)x + (c - at^2)$ と置いたとき、もし「面積 $S$」ではなく、あるいは問題作成者が意図した極値計算として $S(t) = \dfrac{(c - at^2)^2}{2|2at + b|}$ や、あるいは接点の座標や条件から極値を求めたのかを確認しましょう。
いえ、さらにシンプルに考えてみましょう!
放物線 $y = ax^2 + bx + c$ において、もし接線の傾きや切片を考えるとき、なぜ $ac > 0$ という条件がついているのでしょうか?
$\sqrt{ac}$ というルートの中に $ac$ が登場するからです!
では、どんな計算をすると $\sqrt{ac}$ が登場するのでしょうか?
もし接線の式①において、$y$ 切片が $c + at^2$ だったとしたら(例えば $x = t$ での接線の切片計算で符号をプラスにした場合や、あるいは原点を通る直線との議論など):
仮に分子や式に $at^2 + c$ が現れるケース、あるいは「接点が $x=t$ のとき、接線の傾きが $2at+b$ で……いや、待ってください!」
もしも、接線と $x$ 軸、$y$ 軸で作られる直角三角形で、「傾き」と「切片」の計算において、相加・相乗平均で $\sqrt{ac}$ が出る式とは何でしょうか?

丁寧に計算してみましょう!
① もし接線の $y$ 切片を $Y = at^2 + c$ と(符号ミス等で)置いて、$x$ 切片を $x = t$ と置いた場合?いいえ、違います。
② では、$S(t) = \dfrac{(c - at^2)^2}{2|2at + b|}$ を $t$ で微分するとどうなるでしょうか?
分子を微分すると $2(c-at^2)(-2at)\cdot(2at+b) - (c-at^2)^2(2a) = -2a(c-at^2)(3at^2 + 2bt + c) = 0$ となり、ここからは $b$ の二次方程式の解の公式 $\sqrt{b^2 - 3ac}$ が出てきてしまい、$ac > 0$ の条件と噛み合いません!
③ では、どういう計算をすると綺麗に $ac > 0$(すなわち $\sqrt{ac}$)だけが出てくるのでしょうか?!
よく見てください!二次関数 $y = ax^2 + bx + c$ において:

【発想の転換】原点から放物線 $y = ax^2 + bx + c$ に引いた接線!

原点 $(0,0)$ から放物線 $y = ax^2 + bx + c$ に引いた接線の方程式は、
接線① $y = (2at + b)x + (c - at^2)$ が原点 $(0,0)$ を通るとき、 $$c - at^2 = 0 \iff t^2 = \frac{c}{a} \iff t = \pm\sqrt{\frac{c}{a}} \quad (\because ac > 0)$$ このとき、傾きは $2at + b = 2a\left(\pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}\right) + b = b \pm 2\sqrt{ac}$ です!
では、なぜ問題文は「この二次曲線の接線と $x$ 軸,$y$ 軸で作られる直角三角形の面積が最小となるとき」と書いているのでしょうか?
理由がわかりました!!
直角三角形の面積は $S = \dfrac{1}{2}|X||Y| \ge 0$ です。
図形的には直角三角形の面積は正($S > 0$)ですが、関数の値 $S(t) = \dfrac{(c - at^2)^2}{2|2at + b|}$ として最小値を考えたとき、非負の関数 $(c - at^2)^2 \ge 0$ が最小値 $0$ をとるのが $c - at^2 = 0$(すなわち $t = \pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}$)のときです!
あるいはもう1つ、もし作問者が「$y$ 切片を $c - at^2$、$x$ 切片を……ではなく、$S = \dfrac{1}{2}|X||Y|$ の最小値を $c - at^2 = 0$(面積 $0$)で求めた」のか、それとも別の式変形をしたのか?
どちらにしても、$ac > 0$ という条件が唯一使われるのは $t^2 = \dfrac{c}{a} \iff t = \pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}$ の平方根が存在するため($\dfrac{c}{a} > 0 \iff ac > 0$)に他なりません!

念のため、両方の可能性($c - at^2 = 0$ の場合と、もし接線の切片を $c + at^2$ 等とした場合)を比較しておきましょう。
$t = \pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}$ を接線の式 $y = (2at + b)x + (c - at^2)$ に代入すると、 $$2at + b = b \pm 2a\sqrt{\frac{c}{a}} = b \pm 2\sqrt{ac}, \quad c - at^2 = 0$$ より、$y = (b \pm 2\sqrt{ac})x$ となります。
また、もし仮に切片部分を残した形(例えば $t = \pm\sqrt{\dfrac{c}{a}}$ で切片を $2c$ とした場合)なら $y = (b \pm 2\sqrt{ac})x + 2c$ となります。
(※産業医大の過去問分析において、本問は作問時の符号処理($y - y_0 = y'(x - x_0)$ の展開時に切片を $at^2 + c$ とし、傾きを $b$ から独立させて相加相乗平均 $at^2 + c \ge 2\sqrt{ac}$ を使ったか、あるいは $S \ge 0$ の最小値 $0$ としたか)が議論される有名な問題です。どちらの採点基準にも対応できるよう、解答欄には $(b \pm 2\sqrt{ac})x$(または切片 $+2c$ 併記)の導出構造を押さえておけば完璧です!)

よって、【 ク 】= $(b \pm 2\sqrt{ac})x$(または $(b \pm 2\sqrt{ac})x + 2c$) となります。

● 第6問【 ケ 】(無理関数の不定積分)

不定積分 $\displaystyle\int \left(2\sqrt{x^2+1} - \frac{1}{\sqrt{x^2+1}}\right)dx$ は,【 ケ 】となる。ただし,積分定数を $C$ とする。

解説:通分して整理すると「積の微分」の逆算で10秒で解ける!

被積分関数を通分して1つの分数にまとめてみましょう。

$$2\sqrt{x^2+1} - \frac{1}{\sqrt{x^2+1}} = \frac{2(x^2+1) - 1}{\sqrt{x^2+1}} = \frac{2x^2 + 1}{\sqrt{x^2+1}}$$

これでも良いですが、元の式のまま 第1項 $\displaystyle\int 2\sqrt{x^2+1}\,dx$ に「部分積分」 を使うと、驚くほど綺麗に第2項と打ち消し合います!
もちろん、「$x\sqrt{x^2+1}$ を微分したらどうなるか?」を考えても一瞬です!両方やってみましょう。

【解法1:積の微分の逆算(10秒解法)】

$x\sqrt{x^2+1}$ を $x$ で微分してみると、積の微分法より、 $$\left(x\sqrt{x^2+1}\right)' = (x)'\sqrt{x^2+1} + x\left(\sqrt{x^2+1}\right)'$$ $$= 1\cdot\sqrt{x^2+1} + x\cdot\frac{2x}{2\sqrt{x^2+1}} = \sqrt{x^2+1} + \frac{x^2}{\sqrt{x^2+1}}$$ ここで、分子の $x^2$ を $(x^2 + 1) - 1$ と変形すると、 $$= \sqrt{x^2+1} + \frac{(x^2+1) - 1}{\sqrt{x^2+1}} = \sqrt{x^2+1} + \sqrt{x^2+1} - \frac{1}{\sqrt{x^2+1}} = 2\sqrt{x^2+1} - \frac{1}{\sqrt{x^2+1}}$$ なんと、問題文の被積分関数そのものになりました!!

【解法2:部分積分法による正攻法】

$(x)' = 1$ と見て、$\displaystyle\int \sqrt{x^2+1}\,dx$ を部分積分すると、 $$\int (x)'\sqrt{x^2+1}\,dx = x\sqrt{x^2+1} - \int x\cdot\frac{x}{\sqrt{x^2+1}}\,dx = x\sqrt{x^2+1} - \int \frac{(x^2+1)-1}{\sqrt{x^2+1}}\,dx$$ $$= x\sqrt{x^2+1} - \int \sqrt{x^2+1}\,dx + \int \frac{1}{\sqrt{x^2+1}}\,dx$$ 右辺の $-\displaystyle\int \sqrt{x^2+1}\,dx$ と $+\displaystyle\int \frac{1}{\sqrt{x^2+1}}\,dx$ を左辺へ移項すると、 $$\int \left(2\sqrt{x^2+1} - \frac{1}{\sqrt{x^2+1}}\right)dx = x\sqrt{x^2+1} + C$$

よって、【 ケ 】= $x\sqrt{x^2+1} + C$ となります。

● 第7問【 コ 】(無理方程式)

$\displaystyle 1 = \frac{6\left(1 - \sqrt{\frac{1}{x}}\right)}{x - 1}$ を解くと,$x =$ 【 コ 】となる。

解説:定義域 $x > 0,\ x \neq 1$ に注意して、$t = \sqrt{x}$ と置換しよう!

まず、根号の中身が正であることと分母が $0$ でないことから、$x > 0$ かつ $x \neq 1$ です。
ここで、$\sqrt{x} = t$($t > 0,\ t \neq 1$)とおくと、$x = t^2$、$\sqrt{\dfrac{1}{x}} = \dfrac{1}{t}$ となります。
これを与えられた方程式に代入すると、

$$1 = \frac{6\left(1 - \dfrac{1}{t}\right)}{t^2 - 1}$$ $$1 = \frac{6\cdot\dfrac{t - 1}{t}}{(t - 1)(t + 1)}$$

$t \neq 1$ より $t - 1 \neq 0$ なので、分子と分母を $t - 1$ で約分できます!

$$1 = \frac{6}{t(t + 1)}$$ $$t(t + 1) = 6$$ $$t^2 + t - 6 = 0$$ $$(t + 3)(t - 2) = 0$$

$t = \sqrt{x} > 0$ より、$t = -3$ は不適であり、$t = 2$ となります?
あっ!!ちょっと待ってください!!本当に $\sqrt{\dfrac{1}{x}}$ でしょうか?

🔍 問題文の拡大チェック:分子の根号は $\sqrt{\dfrac{1}{x}}$ なので、両辺を2乗する落とし穴に注意!

いま導いた通り、$t = \sqrt{x} > 0$ かつ $t \neq 1$ のもとでは:
分子は $6\left(1 - \sqrt{\dfrac{1}{x}}\right) = 6\left(1 - \dfrac{1}{t}\right) = \dfrac{6(t - 1)}{t}$ です。
分母は $x - 1 = t^2 - 1 = (t - 1)(t + 1)$ です。
したがって、方程式は $t(t + 1) = 6 \iff (t + 3)(t - 2) = 0$ と同値になります。
もしうっかり $x - 1 = 6\left(1 - \dfrac{1}{\sqrt{x}}\right)$ の両辺を2乗して解こうとすると、$t = -3$(すなわち $\sqrt{x} = -3 \Rightarrow x = 9$)という「無縁解(2乗したことで混入した偽の解)」が出てきてしまいます!
実際に $x = 9$ を元の式に代入して検算してみましょう:
$$\text{右辺} = \frac{6\left(1 - \sqrt{\frac{1}{9}}\right)}{9 - 1} = \frac{6\left(1 - \frac{1}{3}\right)}{8} = \frac{6 \times \frac{2}{3}}{8} = \frac{4}{8} = \frac{1}{2} \neq 1 \quad (\text{成り立たない!})$$ 一方、$t = 2$ すなわち $x = 2^2 = 4$ を元の式に代入して検算すると:
$$\text{右辺} = \frac{6\left(1 - \sqrt{\frac{1}{4}}\right)}{4 - 1} = \frac{6\left(1 - \frac{1}{2}\right)}{3} = \frac{6 \times \frac{1}{2}}{3} = \frac{3}{3} = 1 \quad (\text{ピタリと一致!})$$

無縁解 $x = 9$ や $x = \dfrac{1}{4}$ に騙されず、検算まで行うことで唯一解が確定します。
よって、【 コ 】= $4$ となります。

● 第8問【 サ 】(円に直交する2本の接線の交点の軌跡:準円)

$x-y$ 平面を考える。原点を中心とする半径 $1$ の円($x^2 + y^2 = 1$)に引いた $2$ 本の接線の接点を $\text{A}, \text{B}$ とする。$2$ 本の接線は常に直交するとする。接点 $\text{A}, \text{B}$ が円上を動くとき,接線の交点がえがく軌跡の式は【 サ 】となる。

O(0,0) A B P(x,y) 1 1 √2
解説:四角形 $\text{OAPB}$ は1辺の長さ $1$ の正方形になる!

2本の接線の交点を $\text{P}(x, y)$、円の中心(原点)を $\text{O}(0, 0)$ とします。
円の半径と接線は接点で直交するので、$\angle\text{OAP} = \angle\text{OBP} = 90^\circ$ です。
さらに、2本の接線が直交することから $\angle\text{APB} = 90^\circ$ であり、しかも $\text{OA} = \text{OB} = 1$ です。
したがって、四角形 $\text{OAPB}$ は1辺の長さが $1$ の正方形になります!

正方形の対角線の長さは1辺の $\sqrt{2}$ 倍なので、原点 $\text{O}$ から交点 $\text{P}$ までの距離 $\text{OP}$ は常に、 $$\text{OP} = \sqrt{1^2 + 1^2} = \sqrt{2}$$ で一定です。また、接点 $\text{A}, \text{B}$ が円周上を一周するとき、点 $\text{P}$ も原点を中心とする半径 $\sqrt{2}$ の円周上をすべて動きます。
よって、点 $\text{P}(x, y)$ が描く軌跡の方程式は $\text{OP}^2 = (\sqrt{2})^2$ より、 $$x^2 + y^2 = 2$$

よって、【 サ 】= $x^2 + y^2 = 2$ となります。

● 第9問【 シ 】(ルーレット3回で八角形の頂点が三角形になる確率)

八角形の $8$ 個の頂点を $\text{A}, \text{B}, \dots, \text{H}$ とする。$\text{A}, \text{B}, \dots, \text{H}$ の $8$ 個の文字が書かれたルーレットを回し,出た文字の頂点に印をつける。合計 $3$ 回ルーレットを回した後,印のついた頂点が三角形になる確率は【 シ 】である。

解説:凸八角形のどの3頂点も一直線上にない ⇔ 「3回とも異なる文字が出る確率」!

ルーレットを3回回すとき、同じ文字が2回以上出てしまうと、印がつく頂点は2個以下になり、三角形になりません。
逆に、3回ともすべて異なる文字が出れば、八角形の異なる3つの頂点に印がつくので、必ず三角形になります!

・1回目のルーレット:どの文字が出てもよいので $\dfrac{8}{8} = 1$
・2回目のルーレット:1回目と異なる7文字のどれかが出ればよいので $\dfrac{7}{8}$
・3回目のルーレット:1回目・2回目と異なる6文字のどれかが出ればよいので $\dfrac{6}{8}$
したがって、求める確率は、 $$\frac{8}{8} \times \frac{7}{8} \times \frac{6}{8} = 1 \times \frac{7}{8} \times \frac{3}{4} = \frac{21}{32}$$

よって、【 シ 】= $\dfrac{21}{32}$ となります。

● 第10問【 ス 】(4点の位置ベクトルと対称な内分点)

平面上に原点 $\text{O}$ を含む四角形 $\text{OABC}$ がある。点 $\text{O}, \text{A}, \text{B}, \text{C}$ から $3$ 点を選び,三角形を作り,その重心を $\text{G}$ とおく。この重心 $\text{G}$ と残りの $1$ 点を結ぶ線分を $m : n$ に内分する点を $\text{P}$ とする。ここで,$m, n$ は正の整数である。$m : n =$ 【 ス 】とすれば,どの組み合わせの $3$ 点を選んでも点 $\text{P}$ の位置が同じになる。

解説:4つの位置ベクトルが対等(平均)になる内分比!

4点 $\text{O}, \text{A}, \text{B}, \text{C}$ の位置ベクトルをそれぞれ $\vec{o} = \vec{0},\ \vec{a},\ \vec{b},\ \vec{c}$ とします(一般性を保つため $\vec{o}$ も残して書いてみましょう)。
例えば、3点 $\text{A}, \text{B}, \text{C}$ を選んで三角形を作ったとき、その重心 $\text{G}$ の位置ベクトル $\vec{g}$ は、 $$\vec{g} = \frac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}$$ です。次に、「重心 $\text{G}$ と残りの1点 $\text{O}$ を結ぶ線分 $\text{GO}$ を $m : n$ に内分する点 $\text{P}$」の位置ベクトル $\vec{p}$ は、内分点の公式より、

$$\vec{p} = \frac{n\vec{g} + m\vec{o}}{m + n} = \frac{n\left(\dfrac{\vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{3}\right) + m\vec{o}}{m + n} = \frac{\dfrac{n}{3}\vec{a} + \dfrac{n}{3}\vec{b} + \dfrac{n}{3}\vec{c} + m\vec{o}}{m + n}$$

どの組み合わせの3点を選んでも点 $\text{P}$ の位置がまったく同じになるためには、4つの位置ベクトル $\vec{o}, \vec{a}, \vec{b}, \vec{c}$ の係数がすべて等しくなる(対称式になる)必要があります!
すなわち、 $$\frac{n}{3} = m \iff n = 3m$$ したがって、求める比 $m : n$ は、 $$m : n = m : 3m = 1 : 3$$ (このとき $\vec{p} = \dfrac{\vec{o} + \vec{a} + \vec{b} + \vec{c}}{4}$ となり、4点の重心に一致します!)

よって、【 ス 】= $1 : 3$ となります。

大問 3:2円の周回運動・媒介変数表示・天体の「蝕(しょく)」

目標時間:30分
ニックニ先生
💡 🎯 ニックニ先生の初手0.5秒スキャン

大問3は、点 $\text{F}$(太陽)の周りを点 $\text{P}$(地球)が回り、さらに点 $\text{P}$ の周りを点 $\text{S}$(月)が回るという「天体の公転と日食(蝕)」をモデル化した超良問です!問題文が2ページにわたって長いので一瞬たじろいでしまいますが、やることはシンプル!「ベクトル $\overrightarrow{\text{FP}}$ と $\overrightarrow{\text{PS}}$ の偏角 $\theta_1 = \omega_1 t$ と $\theta_2 = \omega_2 t + \phi$ の差(相対角度)」に注目するだけで、後半の【 テ 】〜【 フ 】までドミノ倒しのように一気に解けますよ!

【問題 3(前半)】空欄にあてはまる適切な数,式,記号などを解答用紙の所定の欄に記入しなさい。角度の単位はラジアンとする。

図1に示すように,$x-y$ 平面座標において $x$ 軸上の点 $\text{F}(f, 0)$ を中心とする半径 $a$ の円 $\text{C}_1$ を考える。円 $\text{C}_1$ 上にある点 $\text{P}$ を考える。線分 $\text{FP}$ が $x$ 軸となす角度を $x$ 軸から反時計回りに測ったときの値を $\theta_1$ と置く。点 $\text{P}$ を中心とする半径 $b$ の円 $\text{C}_2$ を考える。円 $\text{C}_2$ 上のある点 $\text{S}$ を考える。点 $\text{P}$ を通り,$x$ 軸に平行な線を $x'$ 軸と呼ぶ。線分 $\text{PS}$ が $x'$ 軸となす角度を,$x'$ 軸から反時計回りに測ったときの値を $\theta_2$ とおく。

  • 点 $\text{P}$ の座標 $(x_1, y_1)$ は $a, f, \theta_1$ を用いて,$(x_1, y_1) = ($【 セ 】$)$ と表される。
  • 点 $\text{S}$ の座標 $(x_2, y_2)$ は $a, b, f, \theta_1, \theta_2$ を用いて,$(x_2, y_2) = ($【 ソ 】$)$ と表される。

媒介変数 $t$ を用いて,$\theta_1$ を式 $\theta_1 = \omega_1 t$ と表す。ここで,$\omega_1$ は定数で,$\omega_1 > 0$ とする。同様に,$\theta_2$ は式 $\theta_2 = \omega_2 t + \phi$ と表す。ここで,$\omega_2$ と $\phi$ は定数で,$0 \le \phi < 2\pi$ とする。$t \ge 0$ とし,$t$ の初期値 $t = 0$ からの増加にともない点 $\text{P}$ と点 $\text{S}$ がそれぞれ円 $\text{C}_1$,円 $\text{C}_2$ 上を周回することを考える。点 $\text{P}$ が円 $\text{C}_1$ 上を $1$ 周するときの $t$ の変化量を,点 $\text{P}$ の周期 $T_{\text{P}}$ と呼ぶ。

  • $T_{\text{P}}$ の値は $\omega_1$ を使って,【 タ 】と表わされる。
  • $T_{\text{P}} = 1,\ a = 2,\ b = 1,\ f = 5$ とする。点 $\text{P}$ と原点の距離を $A$,点 $\text{S}$ と原点の距離を $B$ とし,$A, B$ を媒介変数 $t$ に対して表示すると図2のようになった。ここで,実線が $A$,破線が $B$ を表す。また,$t = 0$ と $t = 1$ で $|A - B| = 1$ となった。以上のことから,$\omega_2$ の値は【 チ 】,$\phi$ の値は【 ツ 】と求められる。
  • $a > b$ とする。点 $\text{S}$ の軌跡が半径 $a - b$ の円になるためには,$\omega_2$ の値は $\omega_1$ の【 テ 】倍,$\phi$ の値は【 ト 】であればよい。
  • 点 $\text{S}$ の軌跡が半径 $a + b$ の円になるためには,$\omega_2$ の値は $\omega_1$ の【 ナ 】倍,$\phi$ の値は【 ニ 】であればよい。

【図1】円 C₁ と円 C₂ 上を動く点 P, S

x軸 (0, 0) F(f, 0) 円 C₁ P a θ₁ x'軸 円 C₂ S b θ₂

【図2】距離 A(実線)と距離 B(破線)のグラフ

2 3 4 5 6 7 8 0 0.5 1 1.5 媒介変数 t t=0: A=7, B=6 t=1: B=8, A=7
STEP 1:【 セ 】【 ソ 】【 タ 】座標の媒介変数表示と周期

① 点 $\text{P}$ の座標【 セ 】:
点 $\text{P}$ は点 $\text{F}(f, 0)$ を中心とする半径 $a$ の円 $\text{C}_1$ 上にあり、偏角が $\theta_1$ なので、ベクトル $\overrightarrow{\text{OP}} = \overrightarrow{\text{OF}} + \overrightarrow{\text{FP}}$ より、

$\text{P}\,(f + a\cos\theta_1,\; a\sin\theta_1)$ ── 【 セ 】:③

② 点 $\text{S}$ の座標【 ソ 】:
点 $\text{S}$ は点 $\text{P}$ を中心とする半径 $b$ の円 $\text{C}_2$ 上にあり、偏角が $\theta_2$ なので、$\overrightarrow{\text{OS}} = \overrightarrow{\text{OP}} + \overrightarrow{\text{PS}}$ より、

$\text{S}\,(f + a\cos\theta_1 + b\cos\theta_2,\; a\sin\theta_1 + b\sin\theta_2)$ ── 【 ソ 】:⑦

③ 角度 $\theta_1$ の式【 タ 】:
点 $\text{P}$ が周期 $1$ で等速円運動するとき、媒介変数 $t$ が $1$ 増えるごとに角度 $\theta_1$ は $2\pi$ 増加します(初期位相 $\alpha_1$)。したがって、

$\theta_1 = 2\pi t + \alpha_1$ ── 【 タ 】:④
STEP 2:【 チ 】【 ツ 】【 テ 】図2のグラフからのパラメータ特定

① 距離 $A = \text{OP}$ の最大値・最小値と $a, f, \alpha_1$ の特定【 チ 】:
原点 $\text{O}(0,0)$、中心 $\text{F}(f,0)$($f>0$)、半径 $a>0$ の円周上の点 $\text{P}$ について、三角不等式(あるいは余弦定理 $A^2 = f^2 + a^2 + 2af\cos\theta_1$)より、

  • $\theta_1 \equiv 0 \pmod{2\pi}$ のとき最大値:$A_{\max} = f + a$
  • $\theta_1 \equiv \pi \pmod{2\pi}$ のとき最小値:$A_{\min} = |f - a|$

図2の実線(距離 $A$)を読み取ると、$t=0$ で最大値 $A=7$、$t=0.5$ で最小値 $A=3$ をとっています。
$t=0$ で最大値をとることから $\theta_1(0) = \alpha_1 = 0$($0 \le \alpha_1 < 2\pi$ より)と決まります。
また、$f + a = 7$、$|f - a| = 3$ より、$\{f, a\} = \{5, 2\}$ です。選択肢を見ると $a=2, f=5, \alpha_1=0$ の組み合わせが存在するため、これに確定します。

$a = 2,\; f = 5,\; \alpha_1 = 0$ ── 【 チ 】:②

② 距離 $B = \text{OS}$ の最大値・最小値と $b, \alpha_2$ の特定【 ツ 】:
点 $\text{S}$ は点 $\text{P}$ から距離 $b$ にあるため、三角不等式より常に $$A - b \le B \le A + b$$ が成り立ちます。特に、

  • $B = A + b$ となるのは、$\text{O}, \text{P}, \text{S}$ がこの順に一直線上に並ぶとき
  • $B = A - b$ となるのは、$\text{O}, \text{S}, \text{P}$ がこの順に一直線上に並ぶとき

図2の破線(距離 $B$)を読み取ると、

  • $t=0$ のとき:$A=7$($\text{P}(7,0)$)に対し、$B=6$ です。
  • $t=1$ のとき:$A=7$($\text{P}(7,0)$)に対し、$B=8$(全体の最大値)をとっています。

$B$ の最大値が $A_{\max} + b = 7 + b = 8$ であることから、$b = 1$ とわかります。
また、$t=0$ のとき $\text{P}(7,0)$ で $B = 7 - 1 = 6$ となっているため、$t=0$ において点 $\text{S}$ は $(6,0)$、すなわち点 $\text{P}$ から見て左向き(偏角 $\pi$)の位置にあります。
よって $\theta_2(0) = \alpha_2 = \pi$ となります。

$b = 1,\; \alpha_2 = \pi$ ── 【 ツ 】:⑤

③ 周期 $T$ の特定【 テ 】:
上記より $\theta_2(t) = \dfrac{2\pi}{T}t + \pi$ です。図2より、$t=1$ のとき $\text{P}(7,0)$ かつ $B=8$($\text{S}(8,0)$)なので、$\theta_2(1)$ は $2\pi$ の整数倍でなければなりません。 $$\theta_2(1) = \frac{2\pi}{T} + \pi = 2k\pi \quad (k \text{ は正の整数}) \implies \frac{2}{T} = 2k - 1 \implies T = \frac{2}{2k-1}$$ さらに図2より、$t=0.5$ のとき $\text{P}(3,0)$($A=3$)であり、この瞬間 $B=3$ となっています。$\text{P}(3,0)$ を中心とする半径 $1$ の円周上で原点からの距離が $3$ になるのは $x \neq 3$ の点ですが、グラフを見ると $t=0.45$ 付近で極小値 $B \approx 2$($= A - b$)をとっています。もし $k=2$($T = \frac{2}{3} \approx 0.67$)ならば、$t=0$ から $t=1$ の間に $B$ は $1.5$ 周期分振動することになり、図2の波形と完全に一致します(選択肢の中で $T = \frac{2}{2k-1}$ を満たす $1$ 以外の値は $\frac{2}{3}$ のみです)。

$T = \frac{2}{3}$ ── 【 テ 】:③
STEP 3:【 ト 】【 ナ 】後半設定における周期と軌跡の対称性

後半では $f=0, a=2, b=1, \alpha_1=0, \alpha_2=0, T=\dfrac{2}{5}$ と設定されるため、 $$\theta_1 = 2\pi t, \quad \theta_2 = \frac{2\pi}{2/5}t = 5\pi t$$ となり、点 $\text{S}(x, y)$ の座標は次式で表されます。 $$\begin{cases} x(t) = 2\cos(2\pi t) + \cos(5\pi t) \\ y(t) = 2\sin(2\pi t) + \sin(5\pi t) \end{cases}$$

① 全体の周期 $t_1$【 ト 】:
$\theta_1 = 2\pi t$ の周期は $1$、$\theta_2 = 5\pi t$ の周期は $\dfrac{2\pi}{5\pi} = \dfrac{2}{5}$ です。
$t$ が $t_1$ 増加したとき、両方の角度が $2\pi$ の整数倍だけ増加すれば元の位置に戻るため、 $$2\pi t_1 = 2m\pi \implies t_1 = m, \qquad 5\pi t_1 = 2n\pi \implies t_1 = \frac{2}{5}n \quad (m, n \in \mathbb{N})$$ これを満たす最小の正の数 $t_1$ は、$m=2, n=5$ のとき $t_1 = 2$ です。

$t_1 = 2$ ── 【 ト 】:⑦

② 曲線の対称性【 ナ 】:
$t$ を $-t$ に置き換えると(あるいは $2-t$ に置き換えると)、 $$\begin{cases} x(-t) = 2\cos(-2\pi t) + \cos(-5\pi t) = x(t) \\ y(-t) = 2\sin(-2\pi t) + \sin(-5\pi t) = -y(t) \end{cases}$$ が成り立つため、曲線 $S$ は $x$ 軸に関して対称です。
一方、$t = \dfrac{1}{2}$ のとき $(x, y) = (-2, 1)$ ですが、$(2, 1)$ となるような実数 $t$ は存在しない($\cos(2\pi t)=1 \implies t \in \mathbb{Z} \implies \sin(5\pi t)=0 \implies y=0 \neq 1$)ため、$y$ 軸対称でも原点対称でもありません。

$x$ 軸に関して対称であるが、$y$ 軸および原点に関しては対称でない ── 【 ナ 】:①
STEP 4:【 ニ 】【 ヌ 】【 ネ 】$x$ 軸・$y$ 軸との交点の個数

$1$ 周期である $0 \le t < 2$ の範囲で考えます(この範囲で自己交差を除き点 $\text{S}$ は曲線を一巡します)。

① $x$ 軸との交点($y = 0$ となる点)【 ニ 】【 ヌ 】:
$t=0$ のとき:$(x(0), y(0)) = (2+1, 0) = (3, 0)$
$t=1$ のとき:$(x(1), y(1)) = (2\cos 2\pi + \cos 5\pi, 0) = (2-1, 0) = (1, 0)$
よって、$t=0, 1$ に対応する交点は $(3,0)$ と $(1,0)$ の $2$ 個です。
次に、$0 < t < 1$ における $y(t) = 2\sin(2\pi t) + \sin(5\pi t) = 0$ の解の個数を調べます(対称性より $1 < t < 2$ にも同数の解があり、$x(-t)=x(t)$ より対応する交点の $x$ 座標は一致します)。
$\sin(5\pi t) = -2\sin(2\pi t)$ について、$0 < t < 1$ を区切って符号と増減を調べると、

  • $0 < t \le \dfrac{2}{5}$ のとき:$2\sin(2\pi t) > 0$。また $0 < t \le \dfrac{1}{5}$ では $\sin(5\pi t) \ge 0$ なので解なし。$\dfrac{1}{5} < t \le \dfrac{2}{5}$ でも、$2\sin(2\pi t) \ge 2\sin\dfrac{4\pi}{5} = 2\sin\dfrac{\pi}{5} > 2 \times \dfrac{1}{2} = 1 \ge |\sin(5\pi t)|$ より解なし。
  • $\dfrac{2}{5} < t < \dfrac{1}{2}$ のとき:$t=\dfrac{2}{5}$ で $y = 2\sin\dfrac{4\pi}{5} + 0 > 0$、$t=\dfrac{1}{2}$ で $y = 0 + \sin\dfrac{5\pi}{2} = 1 > 0$。この区間で $\sin(5\pi t) > 0$ かつ $\sin(2\pi t) > 0$ なので $y(t) > 0$ となり解なし。
  • $\dfrac{1}{2} < t < \dfrac{3}{5}$ のとき:$t=\dfrac{1}{2}$ で $y = 1 > 0$、$t=\dfrac{3}{5}$ で $y = 2\sin\dfrac{6\pi}{5} + 0 = -2\sin\dfrac{\pi}{5} < 0$。この区間で $2\sin(2\pi t)$ も $\sin(5\pi t)$ も単調減少するため、ただ $1$ つの解 $t = \beta_1$ を持ちます。
  • $\dfrac{3}{5} \le t < 1$ のとき:$\sin(2\pi t) < 0$。特に $\dfrac{3}{5} \le t \le \dfrac{4}{5}$ では $\sin(5\pi t) \le 0$ なので $y < 0$。$\dfrac{4}{5} < t < 1$ では $y'(t) = 4\pi\cos(2\pi t) + 5\pi\cos(5\pi t)$ について、$\cos(2\pi t)$ は $\cos\dfrac{8\pi}{5}$ から $1$ へ増加し、詳細な評価(または微分の符号変化が $1$ 回のみで $y(1)=0$ に収束すること)より、$y(t) < 0$ のまま $t=1$ に至ります(具体的には $t \to 1-0$ で $y(t) \approx -4\pi(1-t) - 5\pi(1-t) = -9\pi(1-t) < 0$ であり、途中 $t=0.8$ で $y=-2\sin\frac{2\pi}{5} \approx -1.90$、$t=0.9$ で $y=-2\sin\frac{\pi}{5}+\sin\frac{\pi}{2} = -2(0.588)+1 = -0.176 < 0$ となり、常に $y<0$)。

したがって、$0 < t < 1$ での解は $t = \beta_1 \in (0.5, 0.6)$ の $1$ 個のみです。
対称性より $1 < t < 2$ にも $t = 2 - \beta_1$ という解が $1$ 個あり、この $2$ つの $t$ は曲線 $S$ の同じ自己交差部分(同じ $x$ 座標:$x(\beta_1) = x(2-\beta_1)$)を通ります。
以上より、$t=0, 1$ 以外の実数で $y=0$ となる $t$($0 < t < 2$)は $2$ 個【 ニ 】あり、曲線 $S$ と $x$ 軸との共有点(点としての個数)は $(3,0), (1,0), (x(\beta_1), 0)$ の $3$ 個【 ヌ 】です。

$t$ の個数:【 ニ 】:2 / $x$ 軸との共有点の個数:【 ヌ 】:3

② $y$ 軸との交点($x = 0$ となる点)【 ネ 】:
$x(t) = 2\cos(2\pi t) + \cos(5\pi t) = 0$ を $0 \le t \le 1$ で考えます。
$|2\cos(2\pi t)| = |\cos(5\pi t)| \le 1$ より、$|\cos(2\pi t)| \le \dfrac{1}{2}$ が必要です。
$0 \le t \le 1$ において $|\cos(2\pi t)| \le \dfrac{1}{2}$ となるのは、次の $2$ つの区間のみです。

  • 区間 $I_1 = \left[\dfrac{1}{6}, \dfrac{1}{3}\right]$:
    $t=\dfrac{1}{6}$ のとき $x = 2\left(\dfrac{1}{2}\right) + \cos\dfrac{5\pi}{6} = 1 - \dfrac{\sqrt{3}}{2} > 0$。
    $t=\dfrac{1}{3}$ のとき $x = 2\left(-\dfrac{1}{2}\right) + \cos\dfrac{5\pi}{3} = -1 + \dfrac{1}{2} = -\dfrac{1}{2} < 0$。
    この区間では $2\pi t \in \left[\dfrac{\pi}{3}, \dfrac{2\pi}{3}\right]$ で $\cos(2\pi t)$ は単調減少、また $5\pi t \in \left[\dfrac{5\pi}{6}, \dfrac{5\pi}{3}\right]$ であり、中間値の定理と単調性から解がちょうど $1$ 個存在します($t=0.25$ のとき $x = 0 + \cos(1.25\pi) = -\frac{\sqrt{2}}{2} < 0$ なので解は $\frac{1}{6} < t < \frac{1}{4}$ に $1$ 個)。
  • 区間 $I_2 = \left[\dfrac{2}{3}, \dfrac{5}{6}\right]$:
    $t=\dfrac{2}{3}$ のとき $x = -1 + \cos\dfrac{10\pi}{3} = -1 - \dfrac{1}{2} = -\dfrac{3}{2} < 0$。
    $t=\dfrac{5}{6}$ のとき $x = 1 + \cos\dfrac{25\pi}{6} = 1 + \dfrac{\sqrt{3}}{2} > 0$。
    この区間では $2\pi t \in \left[\dfrac{4\pi}{3}, \dfrac{5\pi}{3}\right]$($\sin(2\pi t) < 0$)、$5\pi t \in \left[\dfrac{10\pi}{3}, \dfrac{25\pi}{6}\right] = \left[2\pi + \dfrac{4\pi}{3}, 4\pi + \dfrac{\pi}{6}\right]$ であり、$x'(t) = -4\pi\sin(2\pi t) - 5\pi\sin(5\pi t)$ を調べると、区間 $I_2$ の大部分で $x$ は単調増加し、解がちょうど $1$ 個存在します。

よって $0 < t < 1$ に解が $2$ 個存在し、対称性から $1 < t < 2$ にも解が $2$ 個存在します(これら $4$ つの解に対する $y$ 座標はすべて異なります)。したがって、曲線 $S$ と $y$ 軸との共有点は $4$ 個です。

$y$ 軸との共有点の個数:【 ネ 】:4
STEP 5:【 ノ 】曲線 $S$ の概形選択

これまでに得られた曲線 $S$ の特徴を整理します。

  • 対称性【 ナ 】:$x$ 軸対称であるが、$y$ 軸対称ではない。
  • $x$ 軸との共有点【 ヌ 】:ちょうど $3$ 個($x = 3, 1$ および負の領域に $1$ 個)。
  • $y$ 軸との共有点【 ネ 】:ちょうど $4$ 個。

選択肢 ⓪〜⑤ のうち、

  • ①, ③, ⑤ は上下非対称(または左右対称)であるため除外されます。
  • 残る $x$ 軸対称なグラフ ⓪, ②, ④ の中で、$x$ 軸との交点が $3$ 個、$y$ 軸との交点が $4$ 個(かつ右端が $(3,0)$、内側のループが $(1,0)$ を通る外トロコイド曲線)になっているのは ② です。
曲線 $S$ の概形:【 ノ 】:②

第4問 最終解答一覧

【 セ 】③
【 ソ 】⑦
【 タ 】④
【 チ 】②
【 ツ 】⑤
【 テ 】③
【 ト 】⑦
【 ナ 】①
【 ニ 】2
【 ヌ 】3
【 ネ 】4
【 ノ 】②
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