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試験時間:理科2科目 120分大問 I(マークシート方式:第1問〜第3問)
- 問1 [ 1 ]:⑧ $\left(\dfrac{3}{4}\right)$
- 問2 [ 2 ]・[ 3 ]:④・② $\left(\dfrac{2}{3}, \dfrac{1}{3}\right)$
- 問3 [ 4 ]:② $\left(0.5\sin(2.5\pi t - \pi x)\right)$
- 問4 [ 5 ]:⑦ $(5.9\text{ cm/s})$
- 問5(a) [ 6 ]:⑧ $\left(\dfrac{7}{2}V\right)$
- 問5(b) [ 7 ]:⑥ $\left(\dfrac{25}{4}nRT\right)$
- 問6(a) [ 8 ]:⑨ $(4\pi k Q)$
- 問6(b) [ 9 ]:⑤ $\left(\dfrac{2k\sigma}{r}\right)$
- 問1(a) [ 1 ]:② $\left(v_0 - \dfrac{ft}{m}\right)$
- 問1(b) [ 2 ]:⑦ $(-kx + f)$
- 問1(c) [ 3 ]:③ $\left(\dfrac{f}{k}\left[1 - \cos\left(t\sqrt{\dfrac{k}{M}}\right)\right]\right)$
- 問2 [ 4 ]:⑨ $\left(\dfrac{6mMv_0}{3m+\pi M}\sqrt{\dfrac{k}{M}}\right)$
- 問3 [ 5 ]:⑧ $\left(\dfrac{(\pi-3)mMv_0}{3m+\pi M}\right)$
- 問4 [ 6 ]:② $\left(\pi\sqrt{\dfrac{m+M}{k}}\right)$
- 問1 [ 1 ]:③ $(2mv\cos\theta)$
- 問2 [ 2 ]:⑥ $\left(\dfrac{v}{2r\cos\theta}\right)$
- 問3 [ 3 ]:② $\left(\dfrac{Nm\overline{v^2}}{4\pi r^3}\right)$
- 問4 [ 4 ]:① $\left(\dfrac{hf}{r}\right)$
- 問5 [ 5 ]:⑤ $\left(\dfrac{Nh\overline{f}}{4\pi r^3}\right)$
- 問6 [ 6 ]:⑦ $(3p)$
大問 II(記述式:V字型レール上の金属棒の電磁誘導)
大問 I 【第1問】小問集合(力学・波動・熱力学・電磁気)
マークシート:解答番号 1 〜 9
第1問は物理の全分野(剛体のつりあい、円面上の束縛運動、正弦波の式、波面の屈折、定圧変化、ガウスの法則)からバランスよく出題される小問集合です!
順天堂の物理は手数が多いので、この第1問を「いかに迷わず15分以内で満点通過できるか」が最大の勝負どころ!特に問1のモーメントの基準点選びと、問4の「波面と境界面の角度=入射角・屈折角」という対応でミスをしないよう、図を描いて1ステップずつ確実に仕留めよう!
図1のように、重さ $W$ の均一な細い棒の下端が、水平と $30^\circ$ の角をなす斜面に接触しており、斜面はなめらかで棒との間に摩擦力ははたらかないとする。棒が斜面となす角は $30^\circ$ であり、棒の上端は天井につないだ糸で斜め上方からつるされて、棒は静止している。このとき、棒の上端にはたらいている糸の張力を鉛直成分と水平成分に分解すると、糸の張力の鉛直成分の大きさは棒の重さ $W$ の何倍か。正しいものを、①〜⑧のうちから一つ選べ。
STEP 1棒の傾き角と、はたらくすべての力を整理する
斜面が水平となす角が $30^\circ$、棒が斜面となす角が $30^\circ$ なので、棒が水平面となす角は $30^\circ + 30^\circ = 60^\circ$ です。
棒の長さを $L$ とし、棒にはたらく力をすべて書き出します。
- 棒の重力 $W$:均一な棒なので、中点(下端から $\dfrac{L}{2}$ の位置)に鉛直下向きにはたらく。
- 斜面からの垂直抗力 $N$:斜面はなめらか(摩擦力 $0$)なので、棒の下端に斜面と垂直な向き(左上向き)にはたらく。
- 糸の張力:棒の上端にはたらく。鉛直上向き成分を $T_y$、水平右向き成分を $T_x$ とおく。
STEP 2力のつりあい(水平・鉛直)と力のモーメントのつりあいを立てる
【もっとエレガントな秒殺法:棒の上端まわりのモーメント!】
求めたいのは $T_y$ です。未知の水平成分 $T_x$ を消去するため、まず水平・鉛直方向の力のつりあいを見ます。斜面は水平と $30^\circ$ をなすので、斜面に垂直な抗力 $N$ は鉛直方向と $30^\circ$、水平方向と $60^\circ$ の角をなします。
つまり、垂直抗力 $N$ さえ分かれば $T_y$ がすぐに求まります!
そこで、未知の張力($T_x, T_y$)が両方とも集まっている「棒の上端」の点まわりの力のモーメントのつりあいを立てましょう!(上端まわりなら $T_x, T_y$ のモーメントは $0$ になります!)
- 棒は斜面に対して $30^\circ$ 傾いており、垂直抗力 $N$ は斜面に対して $90^\circ$(垂直)です。よって、棒と垂直抗力 $N$ のなす角は $90^\circ - 30^\circ = 60^\circ$ です。
- 棒は水平に対して $60^\circ$ 傾いているので、鉛直下向きの重力 $W$ と棒のなす角は $90^\circ - 60^\circ = 30^\circ$ です。
したがって、棒の上端まわりの力のモーメントのつりあいより、
両辺を $L$ で割り、$\sin 30^\circ = \dfrac{1}{2}$、$\sin 60^\circ = \dfrac{\sqrt{3}}{2}$ を代入すると、
STEP 3①式に代入して $T_y$ を決定する
②式の $\dfrac{\sqrt{3}}{2}N = \dfrac{1}{4}W$ をそのまま①式に代入します!
図2のように、点 $\text{O}$ を中心とした半径 $r$ の球が台に固定されている。球の表面の頂上の点 $\text{P}$ で、小球に水平方向に大きさ $v_0$ の初速度を与えたところ、小球は $\text{P}$ から球の表面をすべりはじめて、$\text{OP}$ から測った角度が $\theta$ の点で球の表面から離れた。重力加速度の大きさを $g$ とし、 $$\cos\theta = \fbox{ 2 } + \fbox{ 3 } \times \frac{v_0^2}{gr}$$ と表したとき、$\fbox{ 2 }$・$\fbox{ 3 }$ を埋めるのに正しいものを、①〜⑨のうちから一つずつ選べ。
STEP 1角度 $\theta$ における力学的エネルギー保存則を立てる
小球の質量を $m$ とし、角 $\theta$ の位置での小球の速さを $v$ とします。
頂点 $\text{P}$(中心 $\text{O}$ からの高さ $r$)を基準にすると、角 $\theta$ の位置(中心 $\text{O}$ からの高さ $r\cos\theta$)は、頂点 $\text{P}$ よりも $r - r\cos\theta = r(1-\cos\theta)$ だけ低い位置にあります。
力学的エネルギー保存則より、
STEP 2中心方向の運動方程式と「球面から離れる条件($N=0$)」
小球が球面上を運動しているとき、円の中心 $\text{O}$ に向かう方向の運動方程式を立てます。重力 $mg$ の中心向き成分は $mg\cos\theta$、球面からの垂直抗力は外向きに $N$ なので、
小球が球の表面から離れる瞬間、垂直抗力 $N = 0$ となるので、②より
STEP 3連立して $\cos\theta$ を求める
③式を①式の左辺に代入して $mv^2$ を消去します。
両辺を $3mgr$ で割ると、
$x$ 軸上を正の向きに速さ $2.5\text{ m/s}$ で進む正弦波があり、原点 $(x=0)$ の媒質の変位と時刻 $t\text{ [s]}$ との関係は図3のグラフで表される。このときの媒質の変位 $y\text{ [m]}$ は、時刻 $t\text{ [s]}$、位置 $x\text{ [m]}$ の関数としてどのように表されるか。正しいものを、①〜⑧のうちから一つ選べ。
(図3:原点 $x=0$ での $y$-$t$ グラフ。振幅 $A=0.5\text{ m}$、$t=0$ で $y=0$ から正の向きに変位し、$t=0.4\text{ s}$ で $y=0$、$t=0.8\text{ s}$ で1周期完了)
STEP 1図3($x=0$ の $y$-$t$ グラフ)から振幅 $A$ と周期 $T$ を読み取る
図3は原点 $(x=0)$ における時間変化($y$-$t$ グラフ)です。グラフより、
- 振幅:$A = 0.5\text{ m}$
- 周期:$T = 0.8\text{ s}$
- 波形:$t=0$ で $y=0$ から $+y$ 向きに立ち上がる正弦($\sin$)型
よって、原点 $x=0$ における変位 $y(0, t)$ は次のように書けます。
STEP 2$+x$ 向きに速さ $v = 2.5\text{ m/s}$ で進む波の式へ拡張する
波は $x$ 軸の正の向きに速さ $v = 2.5\text{ m/s}$ で進むので、位置 $x$ での振動は、原点 $(x=0)$ の振動よりも時間 $\dfrac{x}{v}$ だけ遅れて届きます。
したがって、時刻 $t$ を $\left(t - \dfrac{x}{v}\right)$ に置き換えれば完成です!
図4は、波が媒質1と媒質2の境界面で屈折するときの波の山の波面を表している。媒質1の中の波面と境界面との角度は $60^\circ$、媒質2の中の波面と境界面との角度は $30^\circ$ である。媒質1の中の山の波面の間隔は $3.0\text{ cm}$ で、点 $\text{P}$ を山の波面が通過してから、次の山の波面が通過するまでの時間は $0.30\text{ 秒}$ であった。媒質2における波の速さはいくらか。最も近い値を、①〜⑧のうちから一つ選べ。ただし、$\sqrt{3} \fallingdotseq 1.7$ として計算してよい。
STEP 1媒質1での波長 $\lambda_1$・周期 $T$・波の速さ $v_1$ を求める
「隣り合う山の波面の間隔」は波長 $\lambda_1$ そのものであり、「点 $\text{P}$ を山が通過してから次の山が通過するまでの時間」は周期 $T$ そのものです。
- 媒質1での波長:$\lambda_1 = 3.0\text{ cm}$
- 波の周期:$T = 0.30\text{ s}$(屈折しても周期 $T$・振動数 $f$ は不変!)
よって、媒質1における波の速さ $v_1$ は、
STEP 2屈折の法則を適用して媒質2での速さ $v_2$ を求める
「波面と境界面がなす角」は、そのまま「入射角 $i$」「屈折角 $r$」に等しいので、
- 入射角:$\theta_1 = 60^\circ$
- 屈折角:$\theta_2 = 30^\circ$
屈折の法則 $\dfrac{\sin\theta_1}{\sin\theta_2} = \dfrac{v_1}{v_2}$ より、
問題文の指示通り $\sqrt{3} \fallingdotseq 1.7$ を用いて割り算(または有理化)します。選択肢は $0.5$ 刻み(5.4, 5.9, 6.4)なので、直接 $10 \div 1.7$ を計算すると、
$n\text{ [mol]}$ の単原子分子の理想気体を、体積 $V$、絶対温度 $T$ の状態 $\text{A}$ から定圧変化させて状態 $\text{B}$ にした。このとき気体定数を $R$ として、気体が外部にした仕事は $\dfrac{5}{2}nRT$ であった。
(a) 状態 $\text{B}$ の体積はいくらか。正しいものを、①〜⑧のうちから一つ選べ。[ 6 ]
(b) 状態 $\text{A}$ から状態 $\text{B}$ への定圧変化で、気体が吸収した熱量はいくらか。正しいものを、①〜⑧のうちから一つ選べ。[ 7 ]
STEP 1(a) 定圧変化の仕事 $W = p\Delta V = nR\Delta T$ から状態 $\text{B}$ の体積 $V_B$ を求める
状態 $\text{A}$ の圧力を $p$ とすると、状態方程式より $pV = nRT$ です。
定圧変化(圧力 $p$ が一定)で状態 $\text{B}$(体積 $V_B$、温度 $T_B$)になったとき、気体が外部にした仕事 $W_{\text{外}}$ は、
ここに $nRT = pV$ を代入すると、
STEP 2(b) 単原子分子の定圧変化における吸収熱量 $Q$ を求める
単原子分子理想気体の定圧変化では、気体がした仕事 $W_{\text{外}} = p\Delta V = nR\Delta T$ に対して、内部エネルギーの変化 $\Delta U$ と吸収した熱量 $Q$ は次の黄金比になります!
今回は $W_{\text{外}} = \dfrac{5}{2}nRT$ なので、
真空中で点電荷や帯電体の周囲に生じる電場について考える。真空中でのクーロンの法則の比例定数を $k$ として、次の問い((a), (b))に答えよ。
(a) 点電荷の電気量が $Q\ (>0)$ のとき、点電荷から出る電気力線の総本数はいくらか。正しいものを、①〜⑨のうちから一つ選べ。[ 8 ]
(b) 図6のように、じゅうぶんに細く無限に長い金属棒が、単位長さあたり $\sigma\ (>0)$ の電気量で均一に帯電している。この金属棒の位置に中心軸をもつ半径 $r$ の円筒を考えると、金属棒から出る電気力線は円筒の側面を垂直に貫く。金属棒から距離 $r$ の円筒側面の位置における電場の強さはいくらか。正しいものを、①〜⑨のうちから一つ選べ。[ 9 ]
STEP 1(a) ガウスの法則から点電荷 $Q$ の電気力線の総本数 $N$ を求める
点電荷 $Q$ を中心とする半径 $r$ の球面を考えます。
球面上の電場の強さは $E = k\dfrac{Q}{r^2}$ であり、半径 $r$ の球の表面積は $S = 4\pi r^2$ です。
「単位面積あたり $E$ 本の電気力線が貫く」ので、球面全体を貫く電気力線の総本数 $N$ は、
STEP 2(b) 円筒面に対するガウスの法則から距離 $r$ での電場 $E$ を求める
金属棒を中心軸とする半径 $r$、長さ $L$ の円筒を考えます。
- この円筒内部に含まれる電気量:$Q_{\text{in}} = \sigma L$
- したがって、この円筒内部から出る電気力線の総本数:$N = 4\pi k Q_{\text{in}} = 4\pi k \sigma L$
- 電気力線が垂直に貫く円筒の側面積(底面・上面は貫かない):$S_{\text{側面}} = 2\pi r L$
よって、距離 $r$ の円筒側面における電場の強さ $E$ は、単位面積あたりの電気力線の本数に等しいので、
大問 I 【第2問】ばねにつながれた木片にめり込む弾丸の運動
マークシート:解答番号 1 〜 6
第2問は、ばねにつながれた木片に弾丸が打ち込まれ、「ばねが縮みながら同時に弾丸が一定抵抗力 $f$ でめり込んでいく」という超良問です!
普通の入試問題だと「めり込む時間は一瞬(ばねが縮む前に一体化する)」と近似しますが、この問題ではめり込んでいる最中($0 \le t \le t_1$)もばねの弾性力 $-kx$ がはたらくのが最大のポイント!
でも怖がる必要はゼロ!「弾丸は一定の力 $-f$ を受ける等加速度運動」「木片は弾性力 $-kx$ と反作用 $+f$ を受ける単振動」と別々に運動方程式を立てるだけでスルスル解けますよ!
図1のようにばね定数 $k$ の軽いばねの一端を壁に固定し、他端に質量 $M$ の木片を取りつけてなめらかな水平面の上に置く。ばねは自然の長さの状態にあり、木片は静止している。このときの木片の左端の位置を原点 $\text{O}$ として水平面に沿って $x$ 軸をとり、ばねが縮む向きに $x$ 軸の正の向きを定める。この木片に質量 $m$ の弾丸を、速さ $v_0$ で $x$ 軸の正の向きに水平に打ち込む。時刻 $t=0$ に弾丸が木片に接触してめり込みはじめ、木片から水平方向に一定の大きさ $f$ の抵抗力を受け減速しながら木片の中を進み、やがて木片に対して静止し、そのあとは一体となって運動した。
時刻 $t=0$ に速さ $v_0$ の弾丸が木片に接触してから、木片に対して静止するまでの任意の時刻 $t$ における、弾丸と木片それぞれの運動について答えよ。
(a) 時刻 $t$ における弾丸の速度は、水平面に対していくらか。[ 1 ]
(b) 時刻 $t$ には木片の左端が位置 $x$ にきているとしよう。この時刻 $t$ の瞬間に、木片にはたらく合力の $x$ 成分はいくらか。[ 2 ]
(c) 木片は、前問の合力の $x$ 成分が $0$ になる位置に向かう復元力を受けることになる。このことから、前問の $x$(木片の左端の時刻 $t$ における位置)はどのように表されるか。[ 3 ]
STEP 1(a) 弾丸の運動方程式から時刻 $t$ の速度 $v_{\text{弾}}(t)$ を求める
めり込んでいる最中、質量 $m$ の弾丸が水平方向にはたらく力は、木片から受ける$x$ 軸負の向きの一定の抵抗力 $-f$ のみです!(弾丸はばねに直接触れていません!)
よって、弾丸の加速度を $a_{\text{弾}}$ とすると、運動方程式は
初速度 $v_0$、等加速度 $-\dfrac{f}{m}$ の等加速度直線運動なので、時刻 $t$ における弾丸の速度 $v_{\text{弾}}(t)$ は、
STEP 2(b) 木片にはたらく合力の $x$ 成分 $F_{\text{木}}$ を求める
木片の左端が位置 $x$ にあるとき、ばねは自然長から $x$ だけ縮んでいるので、木片はばねから$x$ 軸負の向きに弾性力 $-kx$ を受けます。
同時に、作用・反作用の法則より、弾丸から$x$ 軸正の向きに大きさ $f$ の力(抵抗力の反作用 $+f$)を受けます。
したがって、木片にはたらく合力の $x$ 成分 $F_{\text{木}}$ は、
STEP 3(c) 木片の単振動の式から時刻 $t$ の位置 $x(t)$ を求める
質量 $M$ の木片の運動方程式を立てると、
これは、木片が以下の単振動を行うことを示しています!
- 振動中心:$x_c = \dfrac{f}{k}$
- 角振動数:$\omega_1 = \sqrt{\dfrac{k}{M}}$(まだ弾丸と一体化していないので質量は $M$ のみ!)
- 初期条件($t=0$):位置 $x(0) = 0$、初速度 $v_{\text{木}}(0) = 0$(端から静かにスタート!)
中心 $x_c = \dfrac{f}{k}$ から左に $\dfrac{f}{k}$ だけ離れた端点 $x=0$ から初速度 $0$ でスタートする $\cos$ 型単振動なので、時刻 $t$ における木片の位置 $x(t)$ は、
木片の中をめり込んだ弾丸は、時刻 $t = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ に木片に対して静止した。この時刻以降は、弾丸が木片に対して静止したまま、弾丸と木片は一体となって運動したとする。このとき、弾丸に $0 \le t < \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ の間だけはたらいた問1の抵抗力の大きさ $f$ はいくらか。正しいものを、①〜⑨のうちから一つ選べ。
STEP 1時刻 $t$ における木片の速度 $v_{\text{木}}(t)$ を求める
問1(c)で求めた木片の位置 $x(t) = \dfrac{f}{k}\left[1 - \cos(\omega_1 t)\right]$(ただし $\omega_1 = \sqrt{\dfrac{k}{M}}$)を時間 $t$ で微分(または単振動の速度公式を使用)して、木片の速度 $v_{\text{木}}(t)$ を求めます。
STEP 2時刻 $t_1 = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ で「弾丸の速度 = 木片の速度」となる条件を解く
「弾丸が木片に対して静止した」とは、水平面に対する弾丸の速度 $v_{\text{弾}}(t_1)$ と木片の速度 $v_{\text{木}}(t_1)$ が一致したということです!
$t_1 = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ のとき、位相は $\omega_1 t_1 = \dfrac{\pi}{6}$ なので $\sin\left(\dfrac{\pi}{6}\right) = \dfrac{1}{2}$ です。よって、
$v_{\text{弾}}(t_1) = v_{\text{木}}(t_1)$ より、
これを $f$ について解くと、
抵抗力の大きさ $f$ が前問の結果で与えられるとき、木片中にめり込んだ弾丸が木片に対して静止するまで($t=0$ から $t = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ まで)の、木片にはたらくばねの弾性力の力積の大きさはいくらか。正しいものを、①〜⑨のうちから一つ選べ。
STEP 1系全体の運動量変化と外力(弾性力)の力積の関係を使う
「弾丸+木片」を1つの系として見ると、抵抗力 $-f$ とその反作用 $+f$ は内力なので、力積の和は相殺して $0$ になります!
したがって、時刻 $t=0$ から $t=t_1$ までの間に系全体の運動量が変化した原因は、外力である「ばねの弾性力の力積 $I_{\text{ばね}}$」だけです。
あるいは、木片単独に注目して「(木片の運動量変化 $M v_1$)=(反作用の力積 $+f t_1$)+(弾性力の力積 $I_{\text{ばね}}$)」から求めても全く同じです。木片単独で計算してみましょう!
時刻 $t_1 = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ における共通の速度 $v_1$ は、問2の $v_{\text{木}}(t_1)$ より、
よって、$t=0$ から $t=t_1$ までの木片の運動量変化は $M v_1 - 0 = \dfrac{1}{2}f\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ です。
一方、この間に弾丸から受けた反作用 $+f$ の力積は $f t_1 = \dfrac{\pi}{6}f\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ です。
木片の運動量と力積の関係 $M v_1 = f t_1 + I_{\text{ばね}}$ より、弾性力の力積の大きさ $|I_{\text{ばね}}|$ は、
STEP 2問2の $f$ を代入して整理する
問2で求めた $f = \dfrac{6mMv_0}{3m + \pi M}\sqrt{\dfrac{k}{M}}$ を代入すると、$\sqrt{\dfrac{k}{M}}$ と $\sqrt{\dfrac{M}{k}}$、および分母・分子の $6$ がきれいに約分されます!
抵抗力の大きさ $f$ が問2の結果で与えられるとき、問1(c)の $x$(木片の左端の位置)の時刻 $t = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ における値を $x_1$ としよう。$t \ge \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ の時刻においては、木片と弾丸は一体となって運動する。木片の左端が $x = -x_1$ の位置(原点 $\text{O}$ に関して $x = x_1$ と対称な点)をはじめて通過する時刻は、 $$t = \frac{\pi}{6}\sqrt{\frac{M}{k}} + \fbox{ 6 }$$ となる。$\fbox{ 6 }$ を埋めるのに正しいものを、①〜⑧のうちから一つ選べ。
STEP 1一体化した後($t \ge t_1$)の単振動の中心と周期を確認する
時刻 $t_1 = \dfrac{\pi}{6}\sqrt{\dfrac{M}{k}}$ 以降は、弾丸と木片が一体(合計質量 $m+M$)となって運動します。
この一体となった物体にはたらく水平方向の力はばねの弾性力 $-kx$ のみなので、運動方程式は
となります!つまり、$t \ge t_1$ における運動は、
- 新しい振動中心:原点 $x = 0$(自然長の位置)!
- 新しい角振動数:$\omega_2 = \sqrt{\dfrac{k}{m+M}}$
- 新しい周期:$T_2 = \dfrac{2\pi}{\omega_2} = 2\pi\sqrt{\dfrac{m+M}{k}}$
STEP 2$x = x_1$ から $x = -x_1$ へはじめて到達するまでの所要時間を求める
ここが超気持ちいいポイントです!
$t = t_1$ において、一体となった物体は位置 $x = x_1\ (>0)$ にあり、速度 $v_1 > 0$($+x$ 向き)をもっています。
ここから原点 $x=0$ を中心とする単振動を行い、まずは $+x$ 向きの最右端(振幅 $A$)まで行って折り返し、原点 $x=0$ を通過して、振動中心 $x=0$ に関して $x=x_1$ とちょうど反対側の対称点 $x = -x_1$ に初めて到達します!
上の単振動の参考円を見れば一目瞭然ですね!
振動中心 $x=0$ に関して、位置が $x_1 \to -x_1$(符号反転)、速度の向きが $v>0 \to v<0$(符号反転)となる点は、参考円上でちょうど反対側(中心を通る直径の反対端=位相が $\pi$ だけ進んだ点)です!
したがって、$x = x_1$($v>0$)から出発して、最右端で折り返し、$x = -x_1$($v<0$)をはじめて通過するまでの所要時間 $\Delta t$ は、$x_1$ の具体的な値に関わらず、常に新しい単振動の半周期 $\dfrac{T_2}{2}$ になります!
大問 I 【第3問】球形容器内の気体分子運動論と光子気体の圧力
マークシート:解答番号 1 〜 6
第3問は、前半Aが「球形容器での気体分子運動論」、後半Bが「球形容器内の光子気体(光の圧力)」という、医学部入試で超頻出のテーマの融合問題です!
立方体容器ではなく半径 $r$ の球形容器になっているのがポイント!1回の衝突から次の衝突までに進む距離(弦の長さ)を $2r\cos\theta$ と正しく図形的に出せれば、なんと $\cos\theta$ が見事に約分されて消え、球の表面積 $4\pi r^2$ で割るだけで圧力が求まります!後半Bも粒子の運動量 $mv$ を光子の運動量 $\dfrac{hf}{c}$ に、速さ $v$ を光速 $c$ に置き換えるだけなので、実は超サービス問題なんですよ!
容器内の $N$ 個の粒子はすべて同じ質量 $m$ をもち、各粒子は容器の壁と弾性衝突をする。粒子どうしの衝突は無いものとして答えよ。
問1:図1のように、1個の粒子が入射角 $\theta$、速さ $v$ で容器の壁と弾性衝突し、はね返ったとき、粒子の運動量の変化の大きさはいくらか。[ 1 ]
問2:この粒子が単位時間に容器の壁と衝突する回数はどのように表されるか。[ 2 ]
問3:$N$ 個の粒子の速度の2乗の平均を $\overline{v^2} = \dfrac{v_1^2 + v_2^2 + \cdots + v_N^2}{N}$ とする。容器の壁が $N$ 個の粒子から受ける圧力は $\overline{v^2}$ を用いてどのように表されるか。[ 3 ]
STEP 1問1:1回の弾性衝突における運動量の変化の大きさ $|\Delta \vec{p}|$
衝突点における壁の接線方向(壁に平行な方向)の運動量成分 $mv\sin\theta$ は変化しません。
壁に垂直な方向(中心 $\text{O}$ と衝突点を結ぶ半径方向)の運動量成分は、衝突前の外向き $+mv\cos\theta$ から、衝突後の内向き $-mv\cos\theta$ へと変化します。
よって、1回の衝突による粒子の運動量の変化の大きさ $|\Delta \vec{p}|$(=壁が1回の衝突で受ける力積の大きさ)は、
STEP 2問2:単位時間あたりの衝突回数 $n_{\text{回}}$
上の図のように、円の中心 $\text{O}$ と2つの衝突点を結ぶ三角形は、等辺が半径 $r$、底角が $\theta$ の二等辺三角形です。
中心 $\text{O}$ から粒子の軌道(弦)に垂線を下ろすと、弦の長さ $L$(1回の衝突から次の衝突までに粒子が進む距離)は、
粒子は単位時間($1\text{ 秒間}$)に距離 $v$ だけ進むので、単位時間あたりに壁と衝突する回数 $n_{\text{回}}$ は、
STEP 3問3:容器の壁が $N$ 個の粒子から受ける圧力 $P$
速さ $v_i$ の粒子1個が単位時間に壁に与える力積の和(=壁が粒子1個から受ける平均の力の大きさ $f_i$)は、(問1の1回あたりの力積)$\times$(問2の単位時間あたりの衝突回数)より、
なんと入射角 $\theta$ によらず $\dfrac{mv_i^2}{r}$ になります!
よって、$N$ 個すべての粒子から壁全体が受ける力の合計 $F_{\text{全}}$ は、
これを半径 $r$ の球形容器の表面積 $S = 4\pi r^2$ で割れば、容器の壁が受ける圧力 $P$ が求まります!
容器内の粒子が $N$ 個の光子である場合を考える。光子どうしは衝突せず、光子は容器の壁と弾性衝突をするものと仮定する。プランク定数を $h$、光の速さを $c$ として答えよ。
問4:光子の振動数を $f$、入射角を $\theta$ として、この光子1個が単位時間に容器の壁に与える力積の大きさの和はいくらか。[ 4 ]
問5:$N$ 個の光子の振動数の平均値を $\overline{f} = \dfrac{f_1 + f_2 + \cdots + f_N}{N}$ とする。容器の壁が $N$ 個の光子から受ける圧力を $p$ とすると、$p$ は $\overline{f}$ を用いてどのように表されるか。[ 5 ]
問6:$N$ 個の光子のエネルギーの合計を $E$ とする。$E$ と容器の容積の比 $\dfrac{E}{\text{容器の容積}}$ は、問5の $p$ を用いてどのように表されるか。[ 6 ]
STEP 1問4:光子1個が単位時間に壁に与える力積の和
振動数 $f$、速さ $c$ の光子1個がもつ運動量の大きさは $p_{\text{光子}} = \dfrac{hf}{c}$ です。
前半Aと全く同様に、
- 1回の衝突で壁に与える力積の大きさ:$2 p_{\text{光子}}\cos\theta = 2\dfrac{hf}{c}\cos\theta$
- 単位時間あたりの衝突回数:$\dfrac{c}{2r\cos\theta}$(光子の速さはすべて $c$ で一定!)
したがって、光子1個が単位時間に容器の壁に与える力積の大きさの和は、これら2つの積をとって、
STEP 2問5:容器の壁が $N$ 個の光子から受ける圧力 $p$
$N$ 個の光子(振動数 $f_1, f_2, \dots, f_N$)が単位時間に壁全体に与える力積の総和(=壁全体が受ける力の大きさ $F_{\text{光子}}$)は、
これを球形容器の表面積 $S = 4\pi r^2$ で割ると、圧力 $p$ は、
STEP 3問6:全エネルギー $E$ と容器の容積 $V$ の比(エネルギー密度)
振動数 $f_i$ の光子1個のエネルギーは $h f_i$ なので、$N$ 個の光子のエネルギーの合計 $E$ は、
また、半径 $r$ の球形容器の容積(体積)は $V = \dfrac{4}{3}\pi r^3$ です。
したがって、比 $\dfrac{E}{\text{容器の容積}}$ を計算し、問5の $p = \dfrac{Nh\overline{f}}{4\pi r^3}$ と比較すると、
大問 II 【記述式】V字型レール上を運動する金属棒の電磁誘導
記述式:考え方と途中の式も記せ
最後の大問IIは記述式!V字型に開いた導線レール上を金属棒がすべる電磁誘導の問題です。
この問題の最大の急所は、金属棒の位置 $x$ が進むにつれて「閉回路の横幅 $\text{PQ} = 2x\tan\theta$ が広がるため、誘導起電力も回路の電気抵抗も両方とも $x$ に比例して大きくなる」という点です!
その結果、なんと電流 $I = \dfrac{V}{R}$ を計算すると $\tan\theta$ がきれいに約分されて $I = \dfrac{Bvx}{\sigma}$ になります!さらに問4では微分の誘導($\Delta(x^2) \fallingdotseq 2x\Delta x$)が丁寧に与えられているので、記述答案の書き方まで含めてパーフェクトに得点しよう!
図1のように、鉛直上向きで磁束密度の大きさ $B$ の一様な磁場中において、導線が水平面内に固定されている。導線は点 $\text{O}$ で $2\theta\ \left(0 < \theta < \dfrac{\pi}{2}\right)$ の角度に折れ曲がっていて、この角を2等分するように、$\text{O}$ を原点とし水平右向きを正の向きとして $x$ 軸をとる。この導線の上に質量 $m$ の長くて細い金属棒を置き、導線と金属棒の2つの接点をそれぞれ $\text{P}$, $\text{Q}$ とする。金属棒は $x$ 軸に直角なまま、$x$ 軸に沿って導線の上を摩擦なくすべることができる。導線の電気抵抗は無視でき、金属棒の電気抵抗は単位長さあたり $\sigma$ とする。
時刻 $t$ の瞬間の金属棒の $x$ 軸上の位置を $x\ (>0)$、速度を $v\ (>0)$ とする。時刻 $t$ から $t+\Delta t$ までの短い時間 $\Delta t$ の間の、閉回路 $\text{PQOP}$ を貫く磁束の変化の大きさを求めよ。ただし、$\Delta t$ はじゅうぶん短い時間であり、$(\Delta t)^2$ は無視できるものとする。
記述解答プロセス時刻 $t$ での $\text{PQ}$ の長さと、$\Delta t$ 間の面積増分 $\Delta S$ を求める
時刻 $t$ において金属棒の位置が $x$ のとき、直角三角形の幾何学的関係より、接点 $\text{P}$, $\text{Q}$ 間の距離 $L(x)$ は、
時刻 $t$ から $t+\Delta t$ までの短い時間 $\Delta t$ の間に、金属棒は $+x$ 向きに $\Delta x = v\Delta t$ だけ進む。
$(\Delta t)^2$ の項を無視できるとき、この間に閉回路 $\text{PQOP}$ の面積が増加する分 $\Delta S$ は、横幅 $\text{PQ} = 2x\tan\theta$、厚み $v\Delta t$ の長方形の面積として求められる。(※厳密に台形の面積 $\Delta S = \dfrac{1}{2}\{2x\tan\theta + 2(x+v\Delta t)\tan\theta\}\cdot v\Delta t = 2vx\tan\theta\cdot\Delta t + v^2\tan\theta(\Delta t)^2$ として $(\Delta t)^2$ を無視しても完全に一致する。)
よって、閉回路 $\text{PQOP}$ を貫く磁束の変化の大きさ $|\Delta \Phi|$ は、
前問の磁束の変化によって、閉回路 $\text{PQOP}$ に誘導起電力が発生する。この誘導起電力によって、時刻 $t$ に金属棒に流れる電流の強さはいくらか。
記述解答プロセスファラデーの電磁誘導の法則とオームの法則を立てる
ファラデーの電磁誘導の法則より、時刻 $t$ に閉回路 $\text{PQOP}$ に生じる誘導起電力の大きさ $V$ は、問1の結果を用いて、
一方、導線の電気抵抗は無視でき、金属棒の単位長さあたりの電気抵抗が $\sigma$ であるから、時刻 $t$ における閉回路 $\text{PQOP}$ 全体の電気抵抗 $R$(すなわち金属棒の接点 $\text{PQ}$ 間の抵抗)は、
したがって、オームの法則より、時刻 $t$ に金属棒に流れる電流の強さ $I$ は、
前問の電流が流れることによって、図1の金属棒は磁場から力をうける。この力によって、時刻 $t$ から $t+\Delta t$ までの短い時間 $\Delta t$ の間に、金属棒の速度が $\Delta v$ だけ変化したとする。このとき、$\Delta t$ の間の金属棒の運動量変化と力積の関係より、 $$m\Delta v + \fbox{ あ } \times xv\Delta t = 0 \quad \cdots (1)$$ が成り立つ。$\fbox{ あ }$ を埋めるのに正しい式を $\sigma, B, \theta$ を用いて表せ。
記述解答プロセス電流が磁場から受ける力(アンペール力)と力積の式を立てる
レンツの法則より、閉回路 $\text{PQOP}$ を貫く鉛直上向きの磁束の増加を妨げる向き(上から見て時計回り、すなわち金属棒を $\text{P} \to \text{Q}$ の向き)に誘導電流 $I$ が流れる。
フレミングの左手の法則より、長さ $\text{PQ} = 2x\tan\theta$ の金属棒の部分が磁場から受ける力 $F$ は、$x$ 軸の負の向きにはたらき、その大きさは、
⚠️【要注意チェック!】問題文の式(1)をよく見てみよう!
式(1)では $\fbox{ あ } \times xv\Delta t = 0$ となっていますか?それとも $x^2 v\Delta t$ でしょうか?
もう一度、問2と問3を落ち着いて確認しましょう!あ!!
問2の電流 $I = \dfrac{Bvx}{\sigma}$ に、長さ $\text{PQ} = 2x\tan\theta$ をかけると $x^2$ になりますが、式(1)には $xv\Delta t$ と書かれています!なぜ $x^2$ ではなく $x$ の1乗なのでしょうか?
もう1度問2を見直してみましょう!
誘導起電力は $V = 2Bvx\tan\theta$、棒の抵抗は $\text{PQ}$ 間の抵抗 $R = 2\sigma x\tan\theta$ ならば $I = \dfrac{V}{R} = \dfrac{Bv}{\sigma}$($x$ が約分されて消える!)です!!
【ここが超大事な計算チェック!】
問2の分数 $\dfrac{2Bvx\tan\theta}{2\sigma x\tan\theta}$ をよく見てください!分子にも $x$ があり、分母にも $x$ があります!
だから問2の電流 $I$ は $x$ も約分されて $I = \dfrac{Bv}{\sigma}$ なのです!(試験本番でも、問3の $xv\Delta t$ の次数を見ることで「あっ、問2で $x$ が約分されるんだ!」と気づけるになっています!)
✅ 問2・問3の正しい約分プロセス(完全版)
【問2】誘導起電力 $V = 2Bvx\tan\theta$、接点 $\text{PQ}$ 間の電気抵抗 $R = \sigma \cdot (2x\tan\theta) = 2\sigma x\tan\theta$ より、分子・分母の $2x\tan\theta$ がすべて約分されて、 $$I = \frac{V}{R} = \frac{2Bvx\tan\theta}{2\sigma x\tan\theta} = \frac{Bv}{\sigma}$$ 【問3】電流 $I = \dfrac{Bv}{\sigma}$ が流れる長さ $\text{PQ} = 2x\tan\theta$ の部分が磁場から受ける力の $x$ 成分 $F_x$ は、 $$F_x = -I B \cdot \text{PQ} = -\left(\frac{Bv}{\sigma}\right) \cdot B \cdot (2x\tan\theta) = -\frac{2B^2\tan\theta}{\sigma}xv$$ よって、微小時間 $\Delta t$ の間の運動量変化と力積の関係 $m\Delta v = F_x \Delta t$ より、 $$m\Delta v = -\frac{2B^2\tan\theta}{\sigma}xv\Delta t \quad \Longleftrightarrow \quad m\Delta v + \frac{2B^2\tan\theta}{\sigma}xv\Delta t = 0$$
位置の変化 $\Delta x$ を用いて、速度は $v = \dfrac{\Delta x}{\Delta t}$ と表されるので、式(1)は
$$m\Delta v + \fbox{ あ } \times x\Delta x = 0$$
となり、時刻 $t$ から $t+\Delta t$ の短い時間の間に、
$$mv + \fbox{ あ } \times \frac{1}{2}x^2 = \text{一定} \quad \cdots (2)$$
は変化しないことがわかる。金属棒は、時刻 $t=0$ に $x$ 軸方向に初速度 $v_0\ (>0)$ で位置 $x=0$ にあったとして、次の問い((a)〜(c))に答えよ。
(a) 初速度 $v_0$ を位置 $x=0$ で与えた金属棒が運動して、位置 $x$ にきたときの速度 $v$ を、$x, v_0, m, \sigma, B, \theta$ を用いて表せ。
(b) じゅうぶん時間が経過すると、金属棒の位置の $x$ 座標は一定となる。この一定の値を $x_f$ とすると、$x_f$ は $v_0, m, \sigma, B, \theta$ を用いてどのように表されるか。
(c) 初速度 $v_0$ を位置 $x=0$ で与えた金属棒が運動して、$x\ (\le x_f)$ の位置にくるまでに、金属棒で発生するジュール熱は、$x, v_0, m, \sigma, B, \theta$ を用いてどのように表されるか。
STEP 1(a) 保存量(式(2))を用いて位置 $x$ における速度 $v$ を求める
問3の結果 $\fbox{ あ } = \dfrac{2B^2\tan\theta}{\sigma}$ を式(2)に代入すると、任意の時刻において次の量が一定に保たれる。
初期条件($x=0$ のとき $v=v_0$)を代入すると、一定の値は $mv_0 + 0 = mv_0$ となる。したがって、
STEP 2(b) じゅうぶん時間が経過して停止する位置 $x_f$ を求める
じゅうぶん時間が経過して金属棒の位置が $x = x_f$ で一定となるとき、金属棒の速度は $v = 0$ となる。
問4(a)の式において $x = x_f$、$v = 0$ を代入すると、
$x_f > 0$ より、
STEP 3(c) 位置 $x$ にくるまでに金属棒で発生するジュール熱 $Q_J$ を求める
水平面はなめらかで摩擦はなく、導線の抵抗も $0$ であるため、金属棒が失った運動エネルギーはすべて金属棒(接点 $\text{PQ}$ 間)でのジュール熱 $Q_J$ に変換される(エネルギー保存則)。
よって、位置 $x=0$(速さ $v_0$)から位置 $x$(速さ $v$)にくるまでに発生するジュール熱 $Q_J$ は、問4(a)の $v = v_0 - \dfrac{B^2\tan\theta}{m\sigma}x^2$ を用いて、
中括弧の中を展開して整理すると、
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