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川崎医科大学 医学部 物理(2025年度)全問題・超図解解説

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理系担当 Sora先生
赤本キラー!途中式・図解100%網羅 Sora先生 ✕ ニックニ先生 徹底解説

「これより〜となる」の省略はゼロ!川崎医科大学(2025年度)物理をSora先生が完全解剖

こんにちは!TMPS医学館の理系担当Sora(ソラ)先生です。市販の過去問集(赤本など)で途中の式変形や思考プロセスが1行で飛ばされて悩んでいませんか?
このページでは、川崎医科大学(2025年度)の物理について、中学生でも追える1ステップずつの途中式と解法プロセスをすべて公開しています!

表1:問題冊子冒頭で与えられた物理定数(必要に応じて参照)

重力加速度 $g$: $9.807\text{ m/s}^2$
万有引力定数 $G$: $6.674 \times 10^{-11}\text{ N}\cdot\text{m}^2/\text{kg}^2$
真空中の光の速さ $c$: $2.998 \times 10^8\text{ m/s}$
クーロン比例定数 $k_0$: $8.988 \times 10^9\text{ N}\cdot\text{m}^2/\text{C}^2$
電気素量 $e$: $1.602 \times 10^{-19}\text{ C}$
真空の誘電率 $\varepsilon_0$: $8.854 \times 10^{-12}\text{ F/m}$
真空の透磁率 $\mu_0$: $1.257 \times 10^{-6}\text{ N/A}^2$
ボルツマン定数 $k_{\text{B}}$: $1.381 \times 10^{-23}\text{ J/K}$
気体定数 $R$: $8.314\text{ J/(mol}\cdot\text{K)}$
アボガドロ定数 $N_{\text{A}}$: $6.022 \times 10^{23}\text{ /mol}$
陽子の質量 $m_{\text{p}}$: $1.673 \times 10^{-27}\text{ kg}$
中性子の質量 $m_{\text{n}}$: $1.675 \times 10^{-27}\text{ kg}$
電子の質量 $m_{\text{e}}$: $9.109 \times 10^{-31}\text{ kg}$
統一原子質量単位: $1.661 \times 10^{-27}\text{ kg}$
SPEED CHECK

大問 1(中問 I 〜 V)最終マーク解答一覧

※自己採点・直前チェック用!各設問の完全プロセスは下の解説へ!

I 素粒子(クォーク模型)

  • 【ア】陽子の構成:④ (u:2, d:1)
  • 【イ】中性子の構成:③ (u:1, d:2)

II 荷電粒子の1次元衝突

  • 問1 【ウ】最接近時の速度 $v$:④ $\dfrac{m_1}{m_1+m_2}v_1$
  • 問1 【エ】最近接距離 $r_{\min}$:⓪ $\dfrac{k_0 q_1 q_2(m_1+m_2)}{m_2 K_1}$
  • 問2 【オ】$K_1$ の条件:⑥ $7.2\text{ MeV} \leqq K_1$
  • 問3 【カ】粒子1の速度グラフ:⑤
  • 問3 【キ】粒子2の速度グラフ:③
  • 問3 【ク】運動エネルギー和:⑦
  • 問3 【ケ】2粒子間の距離:⑥

III ばね付きピストンと熱力学

  • 問1 【コ】初期内部エネルギー:② $\dfrac{3p_0SL}{2}$
  • 問2 【サ】ばね定数 $k$:② $\dfrac{p_0S}{L}$
  • 問3 【シ】気体がした仕事 $W$:⓪ $4p_0SL$
  • 問4 【ス】最終状態の温度 $T$:⑨ $9T_0$
  • 問5 【セ】加えられた熱量 $Q$:⓪ $16p_0SL$

IV 薄膜による光の干渉

  • 問1 【ソ】$\text{B}'\to\text{E}$ と等光路長:① $\text{B}\to\text{C}$
  • 問2 【タ】光路差 $\Delta l$:⑦ $2nd\sqrt{1-\dfrac{\sin^2 i}{n^2}}$
  • 問3 【チ】Dでの反射位相変化:① $\pi$ ずれる
  • 問3 【ツ】Eでの反射位相変化:① $\pi$ ずれる
  • 問4 【テ】最も暗くなる条件:⑥ $\left(m+\dfrac{1}{2}\right)\lambda$

V 放射性崩壊と半減期

  • 問1 【ト】$t=3T$ の $^{235}\text{U}$:③ $\dfrac{1}{8}$ 倍
  • 問2 【ナ】$t=3T$ の $^{238}\text{U}$:⑦ $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 倍
  • 問3 【ニ】$t=-6T$ の $n'$:$\ominus$ $64$ 倍
  • 問3 【ヌ】$t=-6T$ の $m'$:⑨ $2$ 倍
  • 問4 【ネ】割合が $4r$ となる時刻:⑦ $-\dfrac{12}{5}T$
中問 I

原子物理:クォーク模型(陽子と中性子の構成)

Sora先生
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川崎医科の開幕1問目は素粒子(クォーク模型)からの出題!ここは目標解答時間30秒のサービス問題だよ!万が一「クォークが3個で核子を作る」ことを忘れていても大丈夫。陽子の電荷が $+e$、中性子の電荷が $0$ という基本知識から連立や足し算で100%検算できるよ!ニックニ先生からも「開幕で確実に得点してリズムを作ろう!」とアドバイスが出ているよ!

【問題 I】

クォーク模型によると,陽子と中性子は,それぞれアップクォーク $\text{u}$ とダウンクォーク $\text{d}$ の組合せで構成されると考えられている。$\text{u}$ と $\text{d}$ の電気量は,それぞれ電気素量 $e$ の $\dfrac{2}{3}$ 倍と $-\dfrac{1}{3}$ 倍である。陽子と中性子を構成している $\text{u}$ と $\text{d}$ の数の組合せとして正しいものを選びなさい。

陽子:【 ア 】  中性子:【 イ 】
陽子 p (合計電気量:+e) u +2/3 e u +2/3 e d -1/3 e 中性子 n (合計電気量:0) u +2/3 e d -1/3 e d -1/3 e

Step 1:核子(陽子・中性子)をつくるクォークの総数を確認する

陽子や中性子などの重粒子(バリオン)は、合計 $3$ 個のクォークから構成されています。
また、与えられた各クォークの電気量は以下の通りです。

$$\text{アップクォーク u の電気量} = +\frac{2}{3}e, \qquad \text{ダウンクォーク d の電気量} = -\frac{1}{3}e$$

Step 2:陽子【ア】と中性子【イ】の電気量を計算する

① 陽子(電気量 $+e$)の場合:
$3$ 個のクォークで合計の電気量を $+e$ にするためには、$\text{u}$ が $2$ 個、$\text{d}$ が $1$ 個であれば、

$$\left(+\frac{2}{3}e\right) \times 2 + \left(-\frac{1}{3}e\right) \times 1 = \frac{4}{3}e - \frac{1}{3}e = +e$$

となり、陽子の電気量 $+e$ と完全に一致します!よって、($\text{u}$ の数,$\text{d}$ の数)$= (2, 1)$ となり、選択肢は ④ です。


② 中性子(電気量 $0$)の場合:
$3$ 個のクォークで合計の電気量を $0$ にするためには、$\text{u}$ が $1$ 個、$\text{d}$ が $2$ 個であれば、

$$\left(+\frac{2}{3}e\right) \times 1 + \left(-\frac{1}{3}e\right) \times 2 = \frac{2}{3}e - \frac{2}{3}e = 0$$

となり、中性子の電気量 $0$ と完全に一致します!よって、($\text{u}$ の数,$\text{d}$ の数)$= (1, 2)$ となり、選択肢は ③ です。

【ア】の解答:④(uの数 2,dの数 1) 【イ】の解答:③(uの数 1,dの数 2)
中問 II

力学・電磁気・原子:クーロン斥力による2粒子の1次元衝突

Sora先生
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中問IIは、同符号の電荷($q_1q_2>0$)をもつ2つの粒子がクーロン力で反発し合う問題だよ!
一番のポイントは「粒子2も固定されておらず動く!」ということ。だから最接近するときは「粒子1が止まるとき」ではなく、「2つの粒子の速度が等しくなるとき(相対速度が $0$ の瞬間)」なんだ!ばね付きの2物体衝突とまったく同じ「運動量保存則+力学的エネルギー保存則」の黄金コンビで一撃だよ!

【問題 II】

水平面上の $x$ 軸上を正の向きに直線運動する質量 $m_1$,電気量 $q_1$ の粒子1が,原点に静止していた質量 $m_2$,電気量 $q_2$ の粒子2に接近し,両粒子の速度が変化した。この速度が変化する過程を,以下では衝突とよぶ。衝突前の,原点からじゅうぶん離れた位置での粒子1の速度と運動エネルギーを,それぞれ $v_1$,$K_1$ として,以下の問いに答えなさい。ただし,$q_1 q_2 > 0$ とする。

① 衝突前(じゅうぶん離れた状態:静電エネルギー = 0) m1, q1 速度 v1 (運動エネルギー K1) m2, q2 静止 (速度 0) ② 最接近時(2粒子の速度がともに v で一致!距離 r_min) m1, q1 速度 v m2, q2 速度 v 最接近距離 r_min

問1 粒子1と2が最も近づいたときの粒子1の速度 $v$ を求めなさい。また,このときの粒子1と2の距離 $r_{\min}$ を求めなさい。

$v =$ 【 ウ 】  $r_{\min} =$ 【 エ 】

問1 Step 1:【ウ】運動量保存則から最接近時の速度 $v$ を求める

粒子1の速度の方が粒子2の速度より大きい間は、2つの粒子の距離は縮まり続けます。そして粒子1の速度と粒子2の速度がちょうど等しくなった瞬間(ともに速度 $v$ となった瞬間)に最も近づき、その後は粒子2の速度の方が大きくなって離れていきます。
2粒子間にはたらくクーロン力は内力であり、水平方向には外力がはたらかないため、運動量保存則が成り立ちます!

$$(\text{衝突前の運動量の和}) = (\text{最接近時の運動量の和})$$ $$m_1 v_1 + m_2 \cdot 0 = m_1 v + m_2 v = (m_1 + m_2)v$$

これを $v$ について解くと、

$$v = \frac{m_1}{m_1 + m_2} v_1$$

となり、【ウ】は選択肢 ④ です。

問1 Step 2:【エ】エネルギー保存則から最近接距離 $r_{\min}$ を求める

最初にじゅうぶん離れていたときの粒子1の運動エネルギーは、

$$K_1 = \frac{1}{2} m_1 v_1^2 \quad \cdots \text{①}$$

であり、じゅうぶん離れている($r \to \infty$)ので静電エネルギー(クーロン力による位置エネルギー)は $0$ です。
一方、最も近づいたとき(距離 $r_{\min}$、両粒子の速度 $v$)の2粒子の運動エネルギーの和 $K_{\text{最接近}}$ は、Step 1 の $v = \dfrac{m_1}{m_1 + m_2} v_1$ を代入して、

$$\begin{aligned} K_{\text{最接近}} &= \frac{1}{2} m_1 v^2 + \frac{1}{2} m_2 v^2 = \frac{1}{2}(m_1 + m_2) v^2 \\ &= \frac{1}{2}(m_1 + m_2) \left( \frac{m_1}{m_1 + m_2} v_1 \right)^2 \\ &= \frac{m_1}{m_1 + m_2} \left( \frac{1}{2} m_1 v_1^2 \right) = \frac{m_1}{m_1 + m_2} K_1 \end{aligned}$$

また、距離が $r_{\min}$ のときの静電エネルギー $U_{\text{最接近}}$ は、クーロンの法則の比例定数 $k_0$ を用いて、

$$U_{\text{最接近}} = k_0 \frac{q_1 q_2}{r_{\min}}$$

力学的エネルギー保存則(衝突前の全エネルギー $=$ 最接近時の全エネルギー)より、

$$K_1 + 0 = \frac{m_1}{m_1 + m_2} K_1 + k_0 \frac{q_1 q_2}{r_{\min}}$$

右辺第1項を左辺へ移項して整理します。

$$\begin{aligned} \left( 1 - \frac{m_1}{m_1 + m_2} \right) K_1 &= k_0 \frac{q_1 q_2}{r_{\min}} \\ \frac{m_2}{m_1 + m_2} K_1 &= \frac{k_0 q_1 q_2}{r_{\min}} \end{aligned}$$

よって、$r_{\min}$ について解くと、

$$r_{\min} = \frac{k_0 q_1 q_2 (m_1 + m_2)}{m_2 K_1}$$

となり、【エ】は選択肢 ⓪ です。

【ウ】の解答:④ $\dfrac{m_1}{m_1 + m_2} v_1$ 【エ】の解答:⓪ $\dfrac{k_0 q_1 q_2 (m_1 + m_2)}{m_2 K_1}$

問2 粒子1がアルファ粒子,粒子2が炭素原子核 $^{12}_{\,\,6}\text{C}$ のとき,$r_{\min}$ が $3.2 \times 10^{-15}\text{ m}$ 以下となるための $K_1$ の条件を求めなさい。ただし,すべての核子の質量は統一原子質量単位に等しいものとする。 【 オ 】

問2 Step 1:アルファ粒子と炭素原子核 $^{12}_{\,\,6}\text{C}$ の質量比と電気量を確認する

アルファ粒子はヘリウム原子核 $^{4}_{2}\text{He}$ です。統一原子質量単位を $u$、電気素量を $e$ とすると、

  • 粒子1(アルファ粒子 $^{4}_{2}\text{He}$): 質量数 $4$、原子番号 $2$ なので、$m_1 = 4u$、$q_1 = 2e$
  • 粒子2(炭素原子核 $^{12}_{\,\,6}\text{C}$): 質量数 $12$、原子番号 $6$ なので、$m_2 = 12u$、$q_2 = 6e$

これより、問1【エ】の式に含まれる質量の比 $\dfrac{m_1 + m_2}{m_2}$ は、

$$\frac{m_1 + m_2}{m_2} = \frac{4u + 12u}{12u} = \frac{16}{12} = \frac{4}{3}$$

と非常にシンプルな分数になります!

問2 Step 2:$r_{\min} \leqq 3.2 \times 10^{-15}\text{ m}$ の不等式を立てて $\text{MeV}$ 単位に換算する

問1の式 $r_{\min} = \dfrac{k_0 q_1 q_2 (m_1 + m_2)}{m_2 K_1}$ を $K_1$ について解くと、

$$K_1 = \frac{k_0 q_1 q_2}{r_{\min}} \cdot \frac{m_1 + m_2}{m_2}$$

$r_{\min}$ が $3.2 \times 10^{-15}\text{ m}$ 以下になるためには、初期運動エネルギー $K_1$ はそのときの値以上である必要があります(速く飛び込むほど近くまで接近できるため)。
ここで、選択肢の単位はすべて $\text{MeV}$(メガ電子ボルト:$1\text{ MeV} = 10^6\text{ eV}$)です。
エネルギー $K_1\text{ [J]}$ を電気素量 $e\text{ [C]}$ で割ると、そのまま $\text{eV}$(電子ボルト)単位の数値になります!

$$\begin{aligned} \frac{K_1}{e}\text{ [eV]} &\geqq \frac{k_0 (2e)(6e)}{e \cdot r_{\min}} \times \frac{4}{3} \\ &= \frac{12 k_0 e}{r_{\min}} \times \frac{4}{3} = \frac{16 k_0 e}{r_{\min}} \end{aligned}$$

表1の物理定数 $k_0 = 8.988 \times 10^9 \fallingdotseq 9.0 \times 10^9\text{ N}\cdot\text{m}^2/\text{C}^2$、$e = 1.602 \times 10^{-19} \fallingdotseq 1.6 \times 10^{-19}\text{ C}$、および $r_{\min} = 3.2 \times 10^{-15}\text{ m}$ を代入します。

$$\begin{aligned} \frac{16 k_0 e}{r_{\min}} &\fallingdotseq \frac{16 \times (9.0 \times 10^9) \times (1.6 \times 10^{-19})}{3.2 \times 10^{-15}} \\ &= \frac{16 \times 9.0 \times 1.6}{3.2} \times 10^{9 - 19 + 15} \\ &= 8 \times 9.0 \times 10^5 \\ &= 72 \times 10^5\text{ [eV]} = 7.2 \times 10^6\text{ [eV]} = 7.2\text{ [MeV]} \end{aligned}$$

したがって、求める条件は $7.2\text{ MeV} \leqq K_1$ となり、【オ】は選択肢 ⑥ です。

【オ】の解答:⑥ $7.2\text{ MeV} \leqq K_1$

問3 衝突前後の以下の量の変化を表すグラフの概略図として最も適切なものを選びなさい。ただし,グラフの横軸は時間を表し,最初と最後の時点(グラフの両端)で,粒子1と2はじゅうぶん離れている状態とする。

粒子1の速度:【 カ 】 粒子2の速度:【 キ 】 粒子1と2の運動エネルギーの和:【 ク 】 粒子1と2の間の距離:【 ケ 】

【カ】粒子1の速度:⑤ 接近時のみ急減速 【キ】粒子2の速度:③ 接近時のみ急加速 【ク】運動Eの和:⑦ 最接近時に静電Eへ変換 【ケ】粒子間の距離:⑥ 一定速で接近→最接近→遠ざかる

問3 Step 1:各物理量の時間変化を1つずつ吟味する

  • 【カ】粒子1の速度:
    最初はクーロン力がほとんどはたらかないので一定速度 $v_1$ を保ちます。原点の粒子2に近づいた短い時間だけ強いクーロン斥力(左向き)を受けて急激に減速し、離れた後は再び一定の速度になって進みます。よって階段状に下がるグラフ ⑤ です。
  • 【キ】粒子2の速度:
    最初は静止(速度 $0$)していますが、粒子1が最接近する前後の短い時間だけ右向きの強いクーロン斥力を受けて急激に加速し、その後は一定の速度になります。よって階段状に上がるグラフ ③ です。
  • 【ク】粒子1と2の運動エネルギーの和:
    全エネルギー $E = (\text{運動エネルギーの和 } K) + (\text{静電エネルギー } U)$ は常に一定($K_1$)です。最初と最後はじゅうぶん離れているので $U = 0$ となり、運動エネルギーの和は $K_1$ で同じ値です。最も近づいた瞬間だけ静電エネルギー $U = k_0 \dfrac{q_1 q_2}{r_{\min}}$ が最大になるため、その分だけ運動エネルギーの和 $K = K_1 - U$ は鋭く減少(谷型に低下)します。よってグラフ ⑦ です。
  • 【ケ】粒子1と2の間の距離:
    最初は一定の相対速度 $v_1$ で近づくため距離は直線的に減少し、最接近時に極小値 $r_{\min}$ をとった後、一定の相対速度 $v_1$ で遠ざかるため直線的に増加します。よってV字型のグラフ ⑥ です。
【カ】:⑤ 【キ】:③ 【ク】:⑦ 【ケ】:⑥
中問 III

熱力学:ばね付きピストンで封入された単原子分子理想気体

Sora先生
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中問IIIは医学部入試の超王道「ばね付きピストンの熱力学」だよ!
受験生が一番ひっかかる罠は2つ!1つ目は問1の選択肢にある「$T_0$ がついたダミー選択肢」。2つ目は問3の「気体がした仕事 $W$」でうっかり $W = p\Delta V$ を使ってしまうこと!ばねが伸びると気体の圧力 $p$ も直線的に増えるから、$p$-$V$ グラフの台形の面積(または大気圧への仕事+ばねの弾性エネルギー増加分)で求めるのが鉄則だよ!

【問題 III】

図1のように,大気圧 $p_0$ の空間に断面積 $S$ の断熱容器がある。この容器の内部には,なめらかに動く軽いピストンと加熱用のヒーターがあり,ピストンと容器は軽いばねでつながれている。単原子分子理想気体を容器内に封じ込めたところ,初期状態として,容器内の気体の温度が $T_0$,容器の底とピストンの距離が $L$ となり,このときばねは自然長であった。次に,この気体をヒーターで加熱したところ,ピストンは容器の底との距離が $3L$ のところまでゆっくりと動いた後に静止し,気体の圧力は $3p_0$ となった。

加熱後のピストンの力のつり合い(距離 3L) 気体:3p0 S ばね:k(2L) 大気:p0 S つり合い: 3p0 S = p0 S + k(2L) p-V グラフ(仕事 W = 台形の面積) V p p0 3p0 SL 3SL 面積 W = 4p0 SL

問1:初期状態のときの気体の内部エネルギー【コ】

初期状態では、ばねは自然長なので弾性力は $0$ です。したがって、ピストンの力のつり合いより、初期の気体の圧力 $p_{\text{初}}$ は大気圧 $p_0$ と等しくなります($p_{\text{初}} = p_0$)。
また、初期の気体の体積は $V_{\text{初}} = SL$ です。
単原子分子理想気体の内部エネルギー $U_0$ は、状態方程式 $p_0 V_0 = n R T_0$ を用いて、

$$U_0 = \frac{3}{2} n R T_0 = \frac{3}{2} p_{\text{初}} V_{\text{初}} = \frac{3}{2} p_0 (SL) = \frac{3 p_0 S L}{2}$$

となります(※すでに $p_0 SL = n R T_0$ の中に $T_0$ の情報が含まれているため、さらに $T_0$ を掛けた ⑥ $\dfrac{3p_0 SL T_0}{2}$ を選ばないように注意しましょう!)。よって、【コ】は選択肢 ② です。

【コ】の解答:② $\dfrac{3p_0 SL}{2}$

問2:ばね定数 $k$ を求める【サ】

ピストンが容器の底から距離 $3L$ の位置で静止したとき、ばねは自然長(距離 $L$ のとき)から

$$x = 3L - L = 2L$$

だけ伸びています。容器の内部にあるばねが伸びているため、ばねはピストンを左向き(容器の底の向き)に大きさ $k \cdot 2L$ の力で引きます。
このときの気体の圧力は $3p_0$ なので、ピストンにはたらく水平方向の力のつり合いの式は、

$$(\text{右向きの気体の力}) = (\text{左向きの大気圧の力}) + (\text{左向きのばねの弾性力})$$ $$3p_0 S = p_0 S + k(2L)$$

これを $k$ について解くと、

$$2kL = 2p_0 S \quad \Longleftrightarrow \quad k = \frac{p_0 S}{L}$$

となり、【サ】は選択肢 ② です。

【サ】の解答:② $\dfrac{p_0 S}{L}$

問3:ピストンが動き終わるまでに気体が外部にした仕事 $W$【シ】

ばねの弾性力は伸び $x$ に比例して一次関数的に変化するため、ゆっくり加熱している間の気体の圧力 $p$ も、体積 $V = SL$($p=p_0$)から $V = 3SL$($p=3p_0$)まで直線的に増加します。
【解法A:$p$-$V$ グラフの台形の面積から求める】

$$W = \frac{(\text{上底 } p_0 + \text{下底 } 3p_0) \times (\text{高さ } 3SL - SL)}{2} = \frac{4p_0 \times 2SL}{2} = 4p_0 SL$$

【解法B:外気にした仕事+ばねに蓄えられた弾性エネルギーから検算】
気体が外部にした仕事 $W$ は、「大気圧 $p_0$ に逆らってした仕事 $p_0 \Delta V$」と「ばねに蓄えられた弾性エネルギー $\dfrac{1}{2}k(2L)^2$」の和になります。問2の $k = \dfrac{p_0 S}{L}$ を代入すると、

$$W = p_0 S(3L - L) + \frac{1}{2}\left(\frac{p_0 S}{L}\right)(2L)^2 = 2p_0 SL + 2p_0 SL = 4p_0 SL$$

どちらで計算しても完全に一致します!よって、【シ】は選択肢 ⓪ です。

【シ】の解答:⓪ $4p_0 SL$

問4:ピストンが動き終わったときの気体の温度 $T$【ス】

容器内の気体の物質量 $n$ は一定なので、ボイル・シャルルの法則 $\dfrac{pV}{T} = \text{一定}$ を立てます。

  • 初期状態: 圧力 $p_0$、体積 $SL$、温度 $T_0$
  • 最終状態: 圧力 $3p_0$、体積 $3SL$、温度 $T$
$$\frac{p_0 \cdot SL}{T_0} = \frac{3p_0 \cdot 3SL}{T} \quad \Longleftrightarrow \quad T = 3 \times 3 \times T_0 = 9T_0$$

圧力が $3$ 倍、体積も $3$ 倍になったので、絶対温度は $3 \times 3 = 9$ 倍になります。よって、【ス】は選択肢 ⑨ です。

【ス】の解答:⑨ $9T_0$

問5:ヒーターから気体に加えられた熱量 $Q$【セ】

まず、最終状態の気体の内部エネルギー $U_{\text{後}}$ を求めます。圧力 $3p_0$、体積 $3SL$ の単原子分子理想気体なので、

$$U_{\text{後}} = \frac{3}{2} (3p_0)(3SL) = \frac{27}{2} p_0 SL$$

したがって、初期状態($U_0 = \dfrac{3}{2}p_0 SL$)からの内部エネルギーの変化量 $\Delta U$ は、

$$\Delta U = U_{\text{後}} - U_0 = \frac{27}{2} p_0 SL - \frac{3}{2} p_0 SL = \frac{24}{2} p_0 SL = 12 p_0 SL$$

熱力学第一法則 $Q = \Delta U + W$ に、$\Delta U = 12 p_0 SL$ と問3で求めた $W = 4 p_0 SL$ を代入すると、

$$Q = 12 p_0 SL + 4 p_0 SL = 16 p_0 SL$$

となり、【セ】は選択肢 ⓪ です。

【セ】の解答:⓪ $16p_0 SL$
中問 IV

波動(光学):ガラス面上の薄膜による光の干渉

Sora先生
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中問IVは薄膜干渉の定番問題だけど、問3の反射の位相変化と問4の暗線条件に最大のトラップが隠れているよ!
普通のシャボン玉(空気→膜→空気)なら裏面反射は自由端反射だけど、今回は「空気(屈折率 $1$)$\to$ 薄膜($n$)$\to$ ガラス($n'$)」で $n' > n > 1$(無反射コーティングと同じ配置)なんだ!だから表面Eでも裏面Dでも「屈折率が小さい方から大きい方への反射(どちらも位相が $\pi$ ずれる固定端反射)」になるよ!ここを見抜けば満点確定!

【問題 IV】

図2のように,屈折率 $n$,厚さ $d$ の薄膜が屈折率 $n'$ の平坦なガラス面上に広がっている。空気中から波長 $\lambda$ の単色光が,薄膜に入射角 $i$ で入射している。このうち $\text{A}\to\text{B}\to\text{D}\to\text{E}\to\text{F}$ のように薄膜の裏面で反射した光①と,$\text{A}'\to\text{E}\to\text{F}$ のように薄膜の表面で反射した光②について考える。ただし,2つの光は,同じ光源から出た光で,点 $\text{B}$,$\text{B}'$ で同位相である。また,$\angle\text{DCE} = \angle\text{BB}'\text{E} = 90^\circ$ である。空気の屈折率を $1$,$n' > n > 1$ として,次の問いに答えなさい。

空気(屈折率 1) 薄膜(屈折率 n,厚さ d) ガラス(屈折率 n' > n > 1) 観測点 F(光①+光②) B B' C D (n→n' 固定端反射: 位相πずれる) E (1→n 固定端反射: 位相πずれる) 厚さ d (BD cos r = d)

問1:経路 $\text{B}'\to\text{E}$ と同じ光路長の経路【ソ】

薄膜の表面における屈折角($\angle\text{CBD}$ の法線となす角)を $r$ とおきます。
直角三角形 $\triangle\text{BB}'\text{E}$($\angle\text{BB}'\text{E}=90^\circ$)において、$\angle\text{B}'\text{BE} = i$ なので、空気中(屈折率 $1$)の経路 $\text{B}'\text{E}$ の光路長は、

$$(\text{経路 }\text{B}'\to\text{E}\text{ の光路長}) = 1 \times \text{B}'\text{E} = \text{BE} \sin i$$

一方、直角三角形 $\triangle\text{BCE}$($\angle\text{BCE}=90^\circ$)において、$\angle\text{BEC} = r$ なので、幾何学的な長さ $\text{BC}$ は $\text{BC} = \text{BE} \sin r$ です。
ここに屈折の法則(スネルの法則)$\mathbf{1 \cdot \sin i = n \sin r}$ を用いると、薄膜中(屈折率 $n$)の経路 $\text{B}\to\text{C}$ の光路長は、

$$(\text{経路 }\text{B}\to\text{C}\text{ の光路長}) = n \times \text{BC} = n \cdot \text{BE} \sin r = (n \sin r) \text{BE} = \text{BE} \sin i$$

となり、空気中の $\text{B}'\to\text{E}$ の光路長と薄膜中の $\text{B}\to\text{C}$ の光路長が完全に等しくなります!(ホイヘンスの原理より、波面 $\text{BB}'$ から波面 $\text{CE}$ まで光が同時に到達することを意味しています)。よって、【ソ】は選択肢 ①($\text{B}\to\text{C}$) です。

【ソ】の解答:① $\text{B}\to\text{C}$

問2:光①と光②の光路差 $\Delta l$ を式で表す【タ】

問1より、点 $\text{B}$、$\text{B}'$ で同位相だった光①と光②は、光①が点 $\text{C}$ に達した瞬間に光②が点 $\text{E}$ に達するため、点 $\text{C}$ と点 $\text{E}$ でも同位相です。したがって、光①と光②の経路の差は薄膜中の経路 $\text{C}\to\text{D}\to\text{E}$ となります。
屈折角を $r$ とすると、よく知られた薄膜の幾何学的距離の公式(鏡像点 $\text{D}'$ をとる作図、または $\text{BD} = \text{DE} = \dfrac{d}{\cos r}$ と $\text{BC} = \text{BE}\sin r = 2d\tan r \sin r$ の引き算)より、

$$\text{CD} + \text{DE} = (\text{BD} - \text{BC}) + \text{DE} = \frac{2d}{\cos r} - 2d \frac{\sin^2 r}{\cos r} = 2d \frac{1 - \sin^2 r}{\cos r} = 2d \cos r$$

薄膜の屈折率は $n$ なので、光路差 $\Delta l$ はこれを $n$ 倍した $\Delta l = 2nd \cos r$ です。
ここで、屈折の法則 $1 \cdot \sin i = n \sin r$ より $\sin r = \dfrac{\sin i}{n}$ なので、$\cos r = \sqrt{1 - \sin^2 r}$ に代入すると、

$$\Delta l = 2nd \cos r = 2nd \sqrt{1 - \sin^2 r} = 2nd \sqrt{1 - \frac{\sin^2 i}{n^2}}$$

となり、【タ】は選択肢 ⑦ です。

【タ】の解答:⑦ $2nd \sqrt{1 - \dfrac{\sin^2 i}{n^2}}$

問3:点Dと点Eで反射する場合の位相の変化【チ】【ツ】

光の反射における位相変化のルールは「屈折率小 $\to$ 屈折率大 の境界での反射は位相が $\pi$ ずれる(固定端反射)」、「屈折率大 $\to$ 屈折率小 の境界での反射は位相が変化しない(自由端反射)」です。
問題文の条件より、空気の屈折率は $1$、薄膜は $n$、ガラスは $n'$ であり、大小関係は $n' > n > 1$ です!

  • 【チ】光①が点D(薄膜とガラスの境界面)で反射する場合:
    薄膜(屈折率 $n$)からガラス(屈折率 $n'$)へ向かう反射です。$n < n'$(小 $\to$ 大)なので固定端反射となり、位相は $\pi$ ずれる(①)。
  • 【ツ】光②が点E(空気と薄膜の境界面)で反射する場合:
    空気(屈折率 $1$)から薄膜(屈折率 $n$)へ向かう反射です。$1 < n$(小 $\to$ 大)なのでこちらも固定端反射となり、位相は $\pi$ ずれる(①)。
【チ】の解答:① $\pi$ ずれる 【ツ】の解答:① $\pi$ ずれる

問4:観測点Fで光が最も暗くなる(弱めあう)光路差 $\Delta l$ の条件【テ】

問3で確認した通り、光①も光②も反射によってともに位相が $\pi$ ずつずれるため、反射による両者の位相差の変化は相殺されて $0$(同位相のまま)となります!
したがって、観測点Fで2つの光が最も暗くなる(干渉して弱めあう=逆位相で重なる)ための条件は、光路差 $\Delta l$ が半波長 $\dfrac{\lambda}{2}$ の奇数倍になるときです。

$$\Delta l = \left(m + \frac{1}{2}\right)\lambda \qquad (m = 0, 1, 2, \cdots)$$

となり、【テ】は選択肢 ⑥ です。

【テ】の解答:⑥ $\left(m + \dfrac{1}{2}\right)\lambda$
中問 V

原子物理:2種類のウラン同位体($^{235}\text{U}$ と $^{238}\text{U}$)の放射性崩壊と半減期

Sora先生
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ラストの中問Vは、半減期が $T$ の $^{235}\text{U}$ と、半減期が $6T$ の $^{238}\text{U}$ の個数変化を追う問題!
一番のコツは、どんな時刻 $t$(未来 $t>0$ でも過去 $t<0$ でも!)に対してもそのまま使える万能公式
$^{235}\text{U}\text{ の数} = n \left(\dfrac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}$、$^{238}\text{U}\text{ の数} = m \left(\dfrac{1}{2}\right)^{\frac{t}{6T}}$
を書いてしまうこと!指数法則を使えば、過去($t=-6T$)の個数も問4の比率もミスゼロで一気に解けるよ!

【問題 V】

$^{235}\text{U}$ の半減期を $T$,$^{238}\text{U}$ の半減期を $6T$ とする。時刻 $t = 0$ の $^{235}\text{U}$ の数を $n$,$^{238}\text{U}$ の数を $m$ とし,時刻 $t = -6T$ の $^{235}\text{U}$ の数を $n'$,$^{238}\text{U}$ の数を $m'$ とする。また,$t = 0$ での $m$ に対する $n$ の割合は,$\dfrac{n}{m} = r$ であった。次の問いに答えなさい。ただし,それぞれの原子核の数は,放射性崩壊のみで変化するものとする。

ウラン235(半減期 T)と ウラン238(半減期 6T)の時間変化タイムライン 過去 t = -6T 235U: n' = 64n 238U: m' = 2m (割合 32r) t = -(12/5)T ★割合が 4r! 現在 t = 0 235U: n 238U: m 割合 n/m = r 未来 t = 3T 235U: (1/8)n 238U: (1/√2)m

問1・問2:時刻 $t = 3T$ における $^{235}\text{U}$【ト】と $^{238}\text{U}$【ナ】の数

時刻 $t$ における $^{235}\text{U}$(半減期 $T$)の数 $N_{235}(t)$ と、$^{238}\text{U}$(半減期 $6T$)の数 $N_{238}(t)$ は、半減期の公式より次のように表されます。

$$N_{235}(t) = n \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}, \qquad N_{238}(t) = m \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{6T}}$$

① 問1($t = 3T$ のときの $^{235}\text{U}$ の数):
$t = 3T$ を代入すると、半減期 $T$ のちょうど $3$ 回分の時間が経過しているので、

$$N_{235}(3T) = n \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{3T}{T}} = n \left(\frac{1}{2}\right)^3 = \frac{1}{8}n$$

よって $n$ の $\dfrac{1}{8}$ 倍(③) です。

② 問2($t = 3T$ のときの $^{238}\text{U}$ の数):
$t = 3T$ を代入すると、半減期 $6T$ の半分($\dfrac{1}{2}$ 回分)の時間が経過しているので、

$$N_{238}(3T) = m \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{3T}{6T}} = m \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{1}{2}} = \frac{1}{\sqrt{2}}m$$

よって $m$ の $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$ 倍(⑦) です。

【ト】の解答:③ $\dfrac{1}{8}$ 【ナ】の解答:⑦ $\dfrac{1}{\sqrt{2}}$

問3:時刻 $t = -6T$ における数 $n'$【ニ】と $m'$【ヌ】

時刻 $t = -6T$(現在より $6T$ だけ過去)では、崩壊する前の状態なので原子核の数は現在より多くなっています。上の公式に $t = -6T$ をそのまま代入すると、

$$\begin{aligned} n' &= N_{235}(-6T) = n \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{-6T}{T}} = n \left(\frac{1}{2}\right)^{-6} = n \times 2^6 = n \times 64 \\ m' &= N_{238}(-6T) = m \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{-6T}{6T}} = m \left(\frac{1}{2}\right)^{-1} = m \times 2^1 = m \times 2 \end{aligned}$$

(※直感的にも、$t=-6T$ から $t=0$ までの時間 $6T$ の間に、半減期 $T$ の $^{235}\text{U}$ は $6$ 回半減して $\dfrac{1}{64}$ になり、半減期 $6T$ の $^{238}\text{U}$ は $1$ 回半減して $\dfrac{1}{2}$ になるので、逆にたどれば $64$ 倍と $2$ 倍ですね!)
よって、【ニ】は選択肢 $\ominus$($64$)、【ヌ】は選択肢 ⑨($2$) です。

【ニ】の解答:$\ominus$ $64$ 【ヌ】の解答:⑨ $2$

問4:$^{238}\text{U}$ の数に対する $^{235}\text{U}$ の数の割合が $4r$ となるときの時刻 $t$【ネ】

任意の時刻 $t$ における、$^{238}\text{U}$ の数 $N_{238}(t)$ に対する $^{235}\text{U}$ の数 $N_{235}(t)$ の割合を計算します。指数法則 $\dfrac{a^p}{a^q} = a^{p-q}$ を用いると、

$$\begin{aligned} \frac{N_{235}(t)}{N_{238}(t)} &= \frac{n \left(\dfrac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T}}}{m \left(\dfrac{1}{2}\right)^{\frac{t}{6T}}} \\ &= \frac{n}{m} \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{t}{T} - \frac{t}{6T}} \\ &= r \left(\frac{1}{2}\right)^{\frac{5t}{6T}} = r \cdot 2^{-\frac{5t}{6T}} \end{aligned}$$

この割合が $4r$($= 2^2 r$)となるとき、

$$r \cdot 2^{-\frac{5t}{6T}} = 4r = 2^2 r$$

両辺を $r$ で割り、底が $2$ の指数部分を比較すると、

$$-\frac{5t}{6T} = 2 \quad \Longleftrightarrow \quad t = -\frac{12}{5}T$$

となり、【ネ】は選択肢 ⑦($-\dfrac{12}{5}T$) です。

【ネ】の解答:⑦ $-\dfrac{12}{5}T$
Sora先生

Sora先生 & ニックニ先生からの総括メッセージ

2025年度の川崎医科大学・物理は、素粒子・クーロン衝突・ばね付きピストン熱力学・薄膜干渉・半減期と、全分野の最重要エッセンスが凝縮された良問セットでした!特に中問IIの「最接近=同速度」、中問IIIの「ばね付きピストンの台形面積」、中問IVの「$n'>n>1$ の両面固定端反射」は医学部入試で繰り返し狙われる黄金パターンです。1ステップずつ自分の手で再現できるようになるまで復習して、本番で満点を勝ち取ろう!

Sora先生
Sora先生 ✕ ニックニ(新国)先生からのメッセージ

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