TMPS物理道場 金沢医科大 物理2026
2026年度 一般選抜 前期 全3大問 解答番号1〜52全欄を数式処理+数値計算で検算そっくり類題セット

金沢医科大学
医学部 物理
2026年度 解答・解説

問題文は掲載できませんが、
解説を読むだけでどんな問題かもわかる!

さらに、そっくり類題PDFを見れば、実際の問題イメージもわかるよ!

各小問を「どういう問題か」から説明し、式は1行も飛ばさずに解説。最後に、本番と同じ3大問の構成で作ったそっくり類題セット(全問解答つき)で、2026年度を丸ごと演習できます。

Sora先生
解説:Sora先生(TMPS医学館) / 更新:2026.10.17 / 読了 約30分

📌 このページの使い方

  1. 過去問集をお持ちの方:本番と同じ時間(理科2科目で90分、物理は約45分)で解き、答え一覧で採点してから解説へ
  2. お持ちでない方:各小問の「どういう問題か」を読めば、問題の中身がそのまま分かります
  3. 最後にそっくり類題セット(PDF版あり)を45分で解き、初見でも同じ解き方ができるか確かめる

※ 著作権に配慮し、入試問題の本文・図は掲載していません。解答番号(1〜52)は、本番のマークシートとの対応を示すためのものです。※ 答えはTMPSが独立に導き、スクリプトで検算したものです(公式の解答は参照していません)。図の読み取りに関わる箇所には「要確認」を付けています。

⚠️ 問題等で誤りを発見された場合、修正しますので、TMPS医学館までLINEを下さい。(迅速に確認・更新いたします)

LINEで誤りを連絡
SUMMARY

3分で分かる 2026年度の金沢医科大の物理

Yuiちゃん
Yuiちゃん
1〜52もマークがあると、数が多くて大変そうです…。
Sora先生
Sora先生
1問ずつは小さいんだ。同じ式から出てくる欄が多いから、式を1つ立てれば何個もまとめて埋まるよ。例えば第3問は、温度比を出せば(1)〜(6)がほぼつながる。
Yuiちゃん
Yuiちゃん
分数や指数の欄は、約分を忘れそうです。
Sora先生
Sora先生
そこが落とし穴。「既約分数」の指示があるから、最後に必ず約分できないかをチェック。特に第3問は$\dfrac{2}{5}$や$\dfrac{3}{5}$みたいな指数が続くから、通分や約分は丁寧にね。
STRATEGY MAP

45分の立ち回りマップ

本番は理科2科目で90分。科目ごとの配分は決まっていないので、物理は約45分をTMPSの目安にします。時間配分はTMPSの目安です。

45分の時間配分。第1問12分、第2問15分、第3問15分、見直し3分
図A 45分の使い方(TMPS作成)
🧭 おすすめの解く順番
第3問 → 第2問 → 第1問 → 見直し3分(得意な大問から入ってよい)
第3問は式が立てば計算だけで進み、第2問は前半が数値代入で済みます。第1問の後半(凹レンズの式)は文字式の処理が重いので、先に他の大問で点を確保してから戻る方が安全です。順番を変えても、各大問の目標時間は変えない方がペースを保てます。
ANSWERS

本番の答え一覧(採点用)

解説を読む前の採点用です。全52個の解答欄を、数式処理と数値計算の両方で独立に確かめています(結果は下の注記)。

第1問(解答番号 1〜12)

1・2:423・4:2.05:③6:③7:⑧8・9:5/410:②11・12:30

第2問(13〜30)

13・14:10(0.10 A)15・16:1617・18:4019・20:20(0.20 H)21・22・23:2・0・2(2.0×10⁻² A)24・25・26:1・2・2(1.2×10⁻² A)27・28:3・2(3.2 V)29・30:3・2(3.2 V)

第3問(31〜52)

31・32:2/533:134・35:3/536・37:5/238・39:2/540・41:3/242・43:3/544・45:5/246・47:3/548・49:2/350:⑦51・52:2/5
⚠️ 要確認(スクリプトでは確かめきれない箇所):第2問24〜30は、図4の回路図(C₂がLと直列につながっている)を図から読み取った前提で解いています。第1問の凹レンズの位置関係(L₂がL₁の左側)も図から読み取った前提です。お手元の過去問集で図をご確認ください。

※ 検算:全52個の解答欄について、数式処理(sympy)と数値計算(光線追跡によるレンズの結像の数値解、LC回路の微分方程式のDOP853による数値積分、熱機関サイクルの状態量の追跡)の両方で一致を確認しました。公式の解答は参照していません。

採点したら → 30秒の得点診断へ
第1問 / 目標:12分(解答番号 1〜12)

第1問 レンズによる結像 ── 「像はL₁から$a_1$の位置の物体から出たように見える」

焦点距離の分からない凸レンズと、スクリーンまでの距離が固定された装置です。スクリーンまでの距離$b$が固定なので、鮮明な像ができる条件は「L₁に入る光が、L₁から$a_1$の位置の点から出たように見えること」の1つだけ。ここに気づけば、凹レンズを足しても式が1本ずつ増えるだけです。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第1問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標12分(1〜4は2分、5〜7は4分、8〜10は3分、11・12は2分、見直し1分)。1〜4と11・12は数値だけで答えが出る。
⚠️ 損切り・警戒ライン5〜7の凹レンズの式で4分たっても形が決まらないときは、5だけ答えて先へ。8・9は$d=0$を代入するだけなので、7が解けなくても計算できる。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は「$b$が固定 → 像の位置はいつも$a_1$の物体の結像と同じ」。レンズを足すたびに「L₁に入る光は、どこから出たように見えるか」を考える。
光軸上の点光源A、L2(凹)、L1(凸)、スクリーンの配置。A2は虚像で、L1からa1の位置にある
図B 凹レンズL₂を入れた配置(TMPS作成・縮尺は目安)

1〜4最初の結像:$a_1$と$f_1$(解答番号1〜4)

📝 どういう問題か?

凸レンズL₁とスクリーンを置き、スクリーンまでの距離$b$を固定したまま物体を動かす。像の大きさが物体の$\dfrac{1}{20}$になる位置で、物体の位置と焦点距離を求める基本問題。

  • 解答番号1・2:物体Aの位置$a_1$(cm、2桁の整数)
  • 解答番号3・4:凸レンズL₁の焦点距離$f_1$(cm、小数第1位まで)

倍率は $\dfrac{b}{a}$ です(物体が像の20倍の大きさ ⇒ 倍率は $\dfrac1{20}$)。$b=2.1$ cm を使うと

$$\frac{b}{a_1}=\frac1{20}\ \Rightarrow\ a_1=20b=20\times2.1=42\ \text{cm}$$
$$\frac1{f_1}=\frac1{a_1}+\frac1b=\frac1{42}+\frac1{2.1}=\frac{1+20}{42}=\frac12\ \Rightarrow\ f_1=2.0\ \text{cm}$$
🎯 1〜4の答え
1・2:423・4:2.0
⚠️ 「像が20倍」ではなく「物体が像の20倍」。倍率の分子・分母を逆にすると $a_1=\dfrac{b}{20}$ になってしまう。$b=2.1$ cm(レンズのすぐ近く)で物体が遠い、という図の感覚で確かめる。

5〜7凹レンズL₂を入れる:A₂の位置と$a_2$の式(解答番号5〜7)

📝 どういう問題か?

L₁の左に距離$d$離して凹レンズL₂を置く。スクリーン上に再び鮮明な像ができるときの物体位置$a_2$を、$a_1,d,f_2$の式で表す。

  • 解答番号5:A₂(L₂による物体Aの虚像)とL₂の距離(解答群から選択)
  • 解答番号6・7:$a_2=a_1-\dfrac{(6)^2}{(7)}$ の分子の中身と分母(解答群から選択)

スクリーンまでの距離$b$が変わらないので、L₁に入る光はL₁から$a_1$の位置から出たように見えなければなりません。それがL₂による虚像A₂です。L₂はL₁より$d$だけ左にあるので、

$$\overline{\mathrm{A_2L_2}}=a_1-d\qquad(\text{解答番号5は③})$$

凹レンズL₂の結像:物体距離 $a_2-d$、虚像距離 $a_1-d$ のとき、凹レンズの式は $\dfrac1{a_2-d}-\dfrac1{a_1-d}=-\dfrac1{f_2}$。これを $a_2$ について整理します。

$$a_2-d=\frac{(a_1-d)f_2}{f_2-(a_1-d)}$$
$$a_2-a_1=\frac{(a_1-d)f_2}{f_2-(a_1-d)}-(a_1-d)=\frac{(a_1-d)^2}{f_2-(a_1-d)}\ \Rightarrow\ a_2=a_1-\frac{(a_1-d)^2}{(a_1-d)-f_2}$$

分子は $(a_1-d)^2$ なので6は③、分母は $a_1-d-f_2$ なので7は⑧です。($f_2>a_1-d$ のとき分母は負になるので、$a_2>a_1$、つまり物体はL₁から遠ざかります。)

🎯 5〜7の答え
5:③6:③7:⑧
Yuiちゃん
Yuiちゃん
虚像って、見えているだけで本当は光がそこにないんですよね。どうして計算に使えるのですか?
Sora先生
Sora先生
凹レンズを通った光は、広がりながらL₁に入る。その広がり方は「虚像A₂から出た光」と全く同じなんだ。L₁から見れば、A₂が本物の物体と区別できない。だからA₂を物体として扱えるんだよ。
⚠️ 凹レンズの式は符号が命。「虚像なので像距離は負」と決めて $\dfrac1s+\dfrac1{s^{\prime}}=\dfrac1f$ に $f=-f_2$、$s^{\prime}=-(a_1-d)$ を入れても同じ結果。TMPSでは、この式を数値の光線追跡でも確かめ、$a_2$の式と一致しました。

8〜10$d=0$のとき:$f_2$の値と、平行光線を集める凹レンズ(解答番号8〜10)

📝 どういう問題か?

2つのレンズを重ねたとき($d=0$)の$a_2$と$f_2$の関係、そして物体を無限遠に置いたときにスクリーン上に像をつくる条件。

  • 解答番号8・9:$a_2=5a_1$になるときの$f_2$を$f_2=\dfrac{8}{9}\times a_1$の形で(8・9は1桁の数字)
  • 解答番号10:平行光線が光軸とスクリーンの交点に集まるようにするための凹レンズの焦点距離(解答群から選択)

$d=0$ を代入すると、$a_2=a_1-\dfrac{a_1^2}{a_1-f_2}=\dfrac{a_1f_2}{f_2-a_1}$ です。$a_2=5a_1$ とおいて

$$\frac{f_2}{f_2-a_1}=5\ \Rightarrow\ f_2=5f_2-5a_1\ \Rightarrow\ f_2=\frac54a_1$$

よって8は5、9は4です。次に、平行光線を凹レンズ(焦点距離$f^{\prime}$)に入れると、光はレンズから左へ$f^{\prime}$の位置の点から出たように広がります。L₁がこの光をスクリーン上の光軸との交点に集めるには、その点がL₁から$a_1$の位置にあればよいので、

$$f^{\prime}=a_1\ (=42\ \text{cm})$$

解答群で $a_1$ にあたるのは②です。

🎯 8〜10の答え
8・9:5/410:②
⚠️ 8・9は「$f_2=\dfrac{5}{4}a_1$」を $\dfrac{8}{9}\times a_1$ の欄に入れるので、分子が5、分母が4。欄の番号8・9と、答えの数字5・4をとり違えない。

11・12凸レンズL₃に取り替える:$a_3$(解答番号11・12)

📝 どういう問題か?

2つの凸レンズを重ねたときの結像。物体を$a_1$の位置から近づけると像が鮮明になる位置を求める。

  • 解答番号11・12:$d=0$でL₂の代わりに焦点距離105 cmの凸レンズL₃を置いたときの、鮮明な像ができる物体位置$a_3$(cm、2桁の整数)

$d=0$ なので、L₁とL₃は重なった1つの凸レンズとして扱えます。焦点距離の逆数は足し算になります。

$$\frac1{a_3}+\frac1b=\frac1{f_1}+\frac1{105}\ \Rightarrow\ \frac1{a_3}=\left(\frac1{f_1}-\frac1b\right)+\frac1{105}=\frac1{a_1}+\frac1{105}=\frac1{42}+\frac1{105}=\frac{5+2}{210}=\frac1{30}$$

$a_3=30$ cm。$a_1=42$ cm より小さいので、「$a_1$の位置から近づけて」という条件とも合います。

🎯 11・12の答え
11・12:30
Sora先生の総整理表

第1問:レンズの型

欄型着眼点
1〜4凸レンズの結像倍率$=b/a$。$\dfrac1a+\dfrac1b=\dfrac1f$
5〜7凹レンズ+凸レンズ$b$固定 ⇒ A₂はL₁から$a_1$。凹レンズの式 $\dfrac1{a_2-d}-\dfrac1{a_1-d}=-\dfrac1{f_2}$
8〜10$d=0$の代入$a_2=\dfrac{a_1f_2}{f_2-a_1}$。平行光線は$f^{\prime}=a_1$
11・12レンズの重ね合わせ$\dfrac1a=\dfrac1{a_1}+\dfrac1{f_3}$ で逆数を足す
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第1問で手が止まった人への処方箋

  • 1〜4倍率が逆になる → 倍率は 像÷物 $=b/a$。物体が像の20倍なら $b/a=1/20$
  • 5〜7式が立たない → 「$b$固定 ⇒ L₁に入る光は$a_1$の位置の点から出たよう」と書く。凹レンズの式は虚像距離を使って立てる
  • 8〜1010が決まらない → 平行光線は凹レンズで「焦点の位置から出たように」広がる。それがL₁から$a_1$の位置になるように
  • 11・12合成の式が不安 → $d=0$ ならレンズは重ねて足し算。$\dfrac1{f_1}-\dfrac1b=\dfrac1{a_1}$ を使うと速い
第2問 / 目標:15分(解答番号 13〜30)

第2問 コンデンサーとコイルの回路 ── 充電の電気量が、そのまま振動のエネルギー

直流電源・抵抗・コンデンサー・コイルとスイッチ2つの回路です。S₁を閉じる(充電)→ S₁を開いてS₂を閉じる(LC振動)という2段階を、「電気量とエネルギーの保存」だけで追います。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第2問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標15分(13〜18は3分、19〜23は4分、24〜30は7分、見直し1分)。13〜23は式が短く、数値を代入するだけ。
⚠️ 損切り・警戒ライン24〜30でC₂を入れたときの式に7分かけても立たないときは、24〜26を飛ばして27〜30だけ考える手もある(電流最大のときの電圧は等しい、が使える)。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は「S₁を閉じて十分時間 ⇒ C₁の電圧はEに等しい」。以後はそこで蓄えた電気量$Q=CE$とエネルギー$U=\tfrac12CE^2$を固定して使う。

13〜18S₁を閉じた直後と、十分時間がたったあと(解答番号13〜18)

📝 どういう問題か?

直流電源とコンデンサーを抵抗でつないで充電する基本問題。閉じた直後と、十分時間がたったあとの2つの状態を比べる。

  • 解答番号13・14:S₁を閉じた直後に流れる電流(0.□□ A)
  • 解答番号15・16:C₁に蓄えられる電気量(μC、2桁)
  • 解答番号17・18:C₁の静電エネルギー(μJ、2桁)

閉じた直後、C₁には電荷がないので、C₁の電圧は0。電源の電圧$5.0$ Vがそっくり抵抗にかかります。十分時間がたつと電流は0になり、抵抗の電圧も0なので、C₁の電圧が$5.0$ Vになります。

$$I_0=\frac{E}{R}=\frac{5.0}{50}=0.10\ \text{A}$$
$$Q=C_1E=3.2\times10^{-6}\times5.0=1.6\times10^{-5}\ \text{C}=16\ \mu\text{C}$$
$$U=\frac12C_1E^2=\frac12\times3.2\times10^{-6}\times25=4.0\times10^{-5}\ \text{J}=40\ \mu\text{J}$$
🎯 13〜18の答え
13・14:1015・16:1617・18:40
⚠️ 13・14は「0.□□ A」の欄に入れるので、0.10 A なら「10」。0.1 を「01」や「1」とマークしない。15・16の$\mu$Cの単位変換($10^{-6}$)も落としやすい。

19〜23S₁を開いてS₂を閉じる:LC振動の$L$と最大電流(解答番号19〜23)

📝 どういう問題か?

C₁とLだけの回路に角周波数$1250$ rad/sの電気振動が起きた。このときの$L$と、電流の最大値を求める。

  • 解答番号19・20:コイルの自己インダクタンス(0.□□ H)
  • 解答番号21・22・23:Lを流れる電流の最大値(□.□×10⁻□ A)
$$\omega=\frac1{\sqrt{LC_1}}\ \Rightarrow\ L=\frac1{\omega^2C_1}=\frac1{1250^2\times3.2\times10^{-6}}=\frac1{5}=0.20\ \text{H}$$

電流が最大になるのは、コンデンサーの電荷が0になる瞬間です。このとき、はじめのエネルギー$U$がすべてコイルのエネルギーになります。

$$\frac12LI_{\max}^2=U\ \Rightarrow\ I_{\max}=\sqrt{\frac{2U}{L}}=\sqrt{\frac{2\times4.0\times10^{-5}}{0.20}}=2.0\times10^{-2}\ \text{A}$$

別解:電気量が$Q\cos\omega t$で変わる振動なので、電流の最大値は $Q\omega=1.6\times10^{-5}\times1250=2.0\times10^{-2}$ A。2通りで一致を確かめられます。

🎯 19〜23の答え
19・20:2021・22・23:2・0・2
⚠️ $\omega$ を周波数や周期の値と取り違えない。問題の「角周波数」は$\omega=1/\sqrt{LC}$ に入れる量。$L=\dfrac1{\omega^2C}$ の計算で、$1250^2=1.5625\times10^6$ の桁を落とさないこと。

24〜30C₂を直列に入れる:最大電流と、そのときの電圧(解答番号24〜30)

📝 どういう問題か?

回路を元に戻し、Lに直列にC₂($1.8\ \mu$F)をつなぐ。C₁を$5.0$ Vで充電したあとS₁を開いてS₂を閉じる。C₂は最初電荷がなく、電気振動が起きたあとの電流の最大値と電圧を求める。

  • 解答番号24・25・26:C₁・C₂・Lの回路で、Lを流れる電流の最大値(□.□×10⁻□ A)
  • 解答番号27・28/29・30:電流が最大のときの、C₁とC₂にかかる電圧の大きさ(V、□.□)

C₁の電気量$Q=16\ \mu$Cが、C₂とLを含む回路に流れ出します。電流が最大になるのは、コイルにかかる電圧が0になる瞬間、つまりC₁の電圧とC₂の電圧が打ち消し合うときです(電流の向きから見て、C₁の電圧は電流を流そうとし、C₂の電圧は電流を止めようとします)。流れた電気量を$x$とすると、

$$q_1=Q-x,\quad q_2=x,\qquad \frac{q_1}{C_1}=\frac{q_2}{C_2}\ \Rightarrow\ \frac{16-x}{3.2}=\frac{x}{1.8}\ \Rightarrow\ x=\frac{1.8}{5.0}\times16=5.76\ \mu\text{C}$$
$$q_1=10.24\ \mu\text{C},\qquad V_1=\frac{10.24}{3.2}=3.2\ \text{V},\quad V_2=\frac{5.76}{1.8}=3.2\ \text{V}$$

電圧は2つとも3.2 V(27・28と29・30はどちらも3・2)です。次に電流の最大値を、エネルギー保存で出します。

$$\frac12LI_{\max}^2=U-\left(\frac{q_1^2}{2C_1}+\frac{q_2^2}{2C_2}\right)=40-\left(\frac{10.24^2}{2\times3.2}+\frac{5.76^2}{2\times1.8}\right)=40-(16.384+9.216)=14.4\ \mu\text{J}$$
$$I_{\max}=\sqrt{\frac{2\times14.4\times10^{-6}}{0.20}}=\sqrt{1.44\times10^{-4}}=1.2\times10^{-2}\ \text{A}$$

C₂が入ると、振動のエネルギーの一部がC₂に残るので、電流の最大値は$2.0\times10^{-2}$ A から$1.2\times10^{-2}$ A に小さくなります。

C1とLだけの振動と、C2を直列にしたときの電流の時間変化。最大値はそれぞれ2.0×10⁻²Aと1.2×10⁻²A
図C 電流の時間変化(数値計算・TMPS作成)
🎯 24〜30の答え
24・25・26:1・2・227・28:3・229・30:3・2 要確認
Yuiちゃん
Yuiちゃん
C₁とC₂の電圧が等しくなるのは、どうしてですか? 直列だと電気量が等しいはずでは…。
Sora先生
Sora先生
「直列で電気量が等しい」のは、はじめから両方に電荷があって同じ量が動くとき。今回はC₂が空で、C₁から電荷が移っていく。動いた分$x$はC₂に増え、C₁は減る。電流が最大のときは、コイルの電圧が0だから、2つの電圧が等しく打ち消し合う、と考えるんだ。
⚠️ 「電流最大 ⇔ C₁とC₂の電圧が等しい」の一点で式が立つ。検算では、微分方程式を数値積分して電流が最大になる時刻の$V_1,V_2$を調べ、どちらも$3.2$ Vになることを確かめた。図4の回路図の読み取り(C₂がLと直列)はスクリプトで確かめられない。 要確認
Sora先生の総整理表

第2問:回路の型

欄型着眼点
13〜18RC充電直後:$I=E/R$、十分後:$V_C=E$、$Q=CE$、$U=\tfrac12CE^2$
19〜23LC振動$\omega=1/\sqrt{LC}$、$I_{\max}=\sqrt{2U/L}=Q\omega$
24〜30C₁→C₂とLへ電流最大 ⇔ $q_1/C_1=q_2/C_2$。エネルギー保存で$I_{\max}$
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第2問で手が止まった人への処方箋

  • 13〜18直後の電流が出ない → 直後は電圧0のコンデンサー(導線と同じ)。$E=IR$ だけ
  • 19〜23$L$が出ない → $\omega=1/\sqrt{LC}$ を $L=1/(\omega^2C)$ に変形して代入するだけ
  • 19〜23$I_{\max}$が出ない → はじめのエネルギー$U$が全部コイルへ。$\tfrac12LI^2=U$
  • 24〜30式が立たない → 電流最大 ⇔ コイルの電圧0 ⇔ $q_1/C_1=q_2/C_2$。動いた電気量を$x$とおく
第3問 / 目標:15分(解答番号 31〜52)

第3問 熱機関のサイクル ── 温度比を$P$で表せば、あとは連鎖

単原子分子理想気体1 molが、断熱変化2つと定圧変化2つで一巡するサイクルです。圧力比$P=p_2/p_1$だけで、温度・熱量・仕事・熱効率がすべて決まります。

現場戦略試験会場でのリアルな立ち回り(第3問)
⏱ 目標時間 & 死守ライン目標15分((1)は5分、(2)〜(4)は計5分、(5)は1分、(6)は3分、見直し1分)。(1)の温度比が出れば、(2)〜(6)は式を代入するだけ。
⚠️ 損切り・警戒ライン(1)で指数が出ないときは、$P=2$ などの数値を代入して手計算で確かめるのは時間のむだ。「断熱 $Tp^{-2/5}$一定」と「状態1と3は体積が同じ ⇒ $T\propto p$」の2つだけを書く。
💡 初手の思考トリガー最初の一手は状態1と3は体積が同じ。$pV=RT$ から $T_3/T_1=p_2/p_1=P$。断熱の2区間は問題文の関係式で指数が決まる。
状態1→2→3→4のp–V図。1→2と3→4は断熱変化、2→3と4→1は定圧変化。状態1と3の体積は等しい
図D サイクルのp–V図(TMPS作成・$P=3$の例)

(1)温度比と指数$a,b,c$(解答番号31〜35)

📝 どういう問題か?

1→2は断熱圧縮、2→3は定圧膨張、3→4は断熱膨張、4→1は定圧圧縮。状態1と3の体積は等しい。温度の比を、圧力比$P$の指数で表す。

  • 解答番号31・32:$a$($T_2/T_1=P^a$)、33:$b$($T_3/T_1=P^b$)、34・35:$c$($T_4/T_1=P^c$)

1→2は断熱変化なので、$Tp^{-2/5}$が一定。

$$T_2p_2^{-2/5}=T_1p_1^{-2/5}\ \Rightarrow\ \frac{T_2}{T_1}=\left(\frac{p_2}{p_1}\right)^{2/5}=P^{2/5}\qquad(a=\tfrac25)$$

状態3の体積は状態1と等しく、状態3の圧力は$p_2$です。$pV=RT$ より、

$$\frac{T_3}{T_1}=\frac{p_2V_1}{p_1V_1}=P\qquad(b=1)$$

3→4も断熱で、4の圧力は$p_1$です。

$$\frac{T_4}{T_3}=\left(\frac{p_1}{p_2}\right)^{2/5}=P^{-2/5}\ \Rightarrow\ \frac{T_4}{T_1}=P^{1-\frac25}=P^{3/5}\qquad(c=\tfrac35)$$
🎯 (1) の答え
31・32:2/533:134・35:3/5
⚠️ $T_4/T_1$の指数は、$T_3/T_1=P^1$に $P^{-2/5}$ を掛けるので $1-\dfrac25=\dfrac35$。「$P^{2/5}$ が2回」ではない。$T_4$は、状態4と1が同じ圧力$p_1$であることから、$V_4>V_1$ なので $T_4>T_1$ であることも確認しておく($P^{3/5}>1$ ✓)。

(2)過程2→3の吸収熱量$Q_{23}$(解答番号36〜39)

📝 どういう問題か?

定圧膨張のとき気体が吸収する熱量を、$RT_1$との比で表す。

  • 解答番号36・37:係数($Q_{23}/(RT_1)=\dfrac{36}{37}\times(P-P^d)$)
  • 解答番号38・39:指数$d$

定圧変化の熱量は、定圧モル比熱を使って $Q=C_p\Delta T$。ここで $C_p=\dfrac52R$ です。

$$Q_{23}=\frac52R(T_3-T_2)=\frac52RT_1\left(P-P^{2/5}\right)\ \Rightarrow\ \frac{Q_{23}}{RT_1}=\frac52\left(P-P^{2/5}\right)$$
🎯 (2) の答え
36・37:5/238・39:2/5

(3)過程3→4の仕事$W_{34}$(解答番号40〜43)

📝 どういう問題か?

断熱膨張のとき気体が外部にする仕事を、$RT_1$との比で表す。

  • 解答番号40・41:係数($W_{34}/(RT_1)=\dfrac{40}{41}\times(P-P^f)$)
  • 解答番号42・43:指数$f$

断熱変化では熱の出入りがないので、仕事は内部エネルギーの減少に等しくなります($W=-\Delta U$)。定積モル比熱は $C_v=\dfrac32R$。

$$W_{34}=\frac32R(T_3-T_4)=\frac32RT_1\left(P-P^{3/5}\right)\ \Rightarrow\ \frac{W_{34}}{RT_1}=\frac32\left(P-P^{3/5}\right)$$
🎯 (3) の答え
40・41:3/242・43:3/5
⚠️ 断熱変化の仕事に、定圧モル比熱$\dfrac52R$を使ってはいけない。仕事は $C_v\Delta T$、吸熱・放熱は(定圧変化なので)$C_p\Delta T$。

(4)過程4→1の放熱量$Q_{41}$(解答番号44〜47)

📝 どういう問題か?

定圧圧縮のとき気体が外部に放出する熱量を、$RT_1$との比で表す。

  • 解答番号44・45:係数($Q_{41}/(RT_1)=\dfrac{44}{45}\times(P^g-1)$)
  • 解答番号46・47:指数$g$
$$Q_{41}=\frac52R(T_4-T_1)=\frac52RT_1\left(P^{3/5}-1\right)\ \Rightarrow\ \frac{Q_{41}}{RT_1}=\frac52\left(P^{3/5}-1\right)$$
🎯 (4) の答え
44・45:5/246・47:3/5

(5)断熱変化の$TV^h$(解答番号48・49)

📝 どういう問題か?

$Tp^{-2/5}=$一定という関係を、$T$と$V$の関係に書き直す。

  • 解答番号48・49:指数$h$($TV^h=$一定、分数)

$pV=RT$ より $p=\dfrac{RT}{V}$。これを$Tp^{-2/5}$に代入します。

$$T\left(\frac{RT}{V}\right)^{-2/5}=R^{-2/5}\,T^{3/5}\,V^{2/5}=\text{一定}\ \Rightarrow\ T^{3/5}V^{2/5}=\text{一定}\ \Rightarrow\ TV^{2/3}=\text{一定}$$

両辺を$\dfrac53$乗して、$h=\dfrac23$ です。単原子分子の断熱変化 $TV^{\gamma-1}$($\gamma=\dfrac53$)の $\gamma-1=\dfrac23$ とも一致します。

🎯 (5) の答え
48・49:2/3

(6)熱効率(解答番号50〜52)

📝 どういう問題か?

サイクルの熱効率を、まず$Q_{23},Q_{41}$の式で、次に$P$だけの式で表す。

  • 解答番号50:熱効率$e$を$Q_{23},Q_{41}$で表した$e=1-\boxed{50}$の中身(解答群から選択、7通り)
  • 解答番号51・52:$e=1-P^i$ の指数$i$($i=-\dfrac{51}{52}$)

熱効率は「した正味の仕事 ÷ 吸収した熱」。吸収した熱が$Q_{23}$、放出した熱が$Q_{41}$なので、正味の仕事は $Q_{23}-Q_{41}$ です。

$$e=\frac{Q_{23}-Q_{41}}{Q_{23}}=1-\frac{Q_{41}}{Q_{23}}\qquad(\text{解答番号50は⑦})$$

(2)と(4)の結果を使うと、共通因子が約分されます。

$$\frac{Q_{41}}{Q_{23}}=\frac{P^{3/5}-1}{P-P^{2/5}}=\frac{P^{3/5}-1}{P^{2/5}\left(P^{3/5}-1\right)}=P^{-2/5}\ \Rightarrow\ e=1-P^{-2/5}\qquad\left(i=-\tfrac25\right)$$

数値で確かめると、$P=3$ のとき $e=1-3^{-0.4}\approx0.356$。断熱圧縮の温度上昇が大きいほど($P$が大きいほど)効率が高くなります。

🎯 (6) の答え
50:⑦51・52:2/5
Yuiちゃん
Yuiちゃん
どうして $P^{3/5}-1$ が約分されるのか、ピンときませんでした。
Sora先生
Sora先生
$P-P^{2/5}$ を $P^{2/5}$でくくると $P^{2/5}(P^{3/5}-1)$。分子の $P^{3/5}-1$ とちょうど同じ形が出てくるんだ。こういう「くくって同じ形を探す」は、指数が分数の式の定番だよ。
Sora先生の総整理表

第3問:熱機関サイクルの型

欄型着眼点
(1)温度比断熱:$Tp^{-2/5}$一定。体積が同じ ⇒ $T\propto p$
(2)(4)定圧の熱$Q=C_p\Delta T$、$C_p=\tfrac52R$
(3)断熱の仕事$W=C_v(T_3-T_4)$、$C_v=\tfrac32R$
(5)$TV^h$$p=RT/V$ を代入。$h=\gamma-1=2/3$
(6)熱効率$e=1-Q_{41}/Q_{23}=1-P^{-2/5}$。共通因子でくくる
TMPSコーチング診断

🩺【自己診断】第3問で手が止まった人への処方箋

  • (1)指数が出ない → 「断熱は$Tp^{-2/5}$一定」「状態1と3は体積が同じ」の2つだけを使う
  • (2)〜(4)係数を取り違える → 定圧の熱は$\tfrac52R$、断熱の仕事は$\tfrac32R$(内部エネルギーの減少)
  • (5)$h$が出ない → $p=RT/V$ を代入して $T^{3/5}V^{2/5}$ を作り、$\tfrac53$乗
  • (6)$e$が簡単にならない → $P-P^{2/5}=P^{2/5}(P^{3/5}-1)$ と、くくって約分
TMPS ORIGINAL

金沢医科大2026型 そっくり類題セット
(全3大問・解答解説つき)

2026年度の本番と同じ3大問・同じ解答番号の数(1〜52)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。式を先に作る力と、45分の立ち回りを確かめられます。入試問題ではありません。

試験時間の目安 45分(理科2科目で90分)レンズ・コンデンサーとコイル・熱機関サイクル
📄 本番形式の問題冊子PDFをダウンロード(全6ページ)

印刷して本番と同じように45分で解けます。解答・解説はこのページの下に掲載しています。

※ 金沢医科大学の入試問題ではありません。本文・設問・人物・団体(架空)はすべてTMPS医学館が作成したオリジナルで、出典のある引用ではありません。

類題 第1問 レンズによる結像
  • 解答欄 1〜52 には,問題の指示に従って数字(0〜9)をマークする。分数形で答える場合は,それ以上約分できない形(既約分数)で答える。
  • 数値を計算した結果は,指示のある問題では有効数字2桁で答える。選択肢を選ぶ解答欄は,解答群の番号①〜⑨から選ぶ。

以下の文章中の解答欄 1〜4,8,9,11,12 に当てはまる数字をマークしなさい。数値を計算した結果は有効数字2桁として解答すること。解答欄 5〜7,10 は解答群から選択しなさい。

焦点距離$f_1$($f_1>0$)の凸レンズL$_1$を光軸上に置く。図1のように,L$_1$の左側の光軸上に点光源Aを,右側の光軸上に光軸と垂直なスクリーンを置く。L$_1$からスクリーンまでの距離$b$は$3.0$ cm に固定されている。Aを光軸に沿って動かし,L$_1$からAまでの距離$a$($a>0$)を変えたところ,$a=a_1$のときにスクリーン上にAの鮮明な実像A$_1$ができた。このとき,スクリーン上の像A$_1$の大きさはAの大きさの$\dfrac{1}{9}$であったとすると,$a_1=$ 12 cm,$f_1=$ 3.4 cm である。

光軸上の点光源A、凸レンズL1、スクリーンと、L1の左に凹レンズL2を加えた配置(図1・図2)
図1・図2 レンズの配置(TMPS作成)

次に,図2のようにL$_1$から左側に距離$d$($d>0$)離れた位置に,焦点距離$f_2$($f_2>0$)の凹レンズL$_2$を光軸に垂直に置く。Aを光軸に沿って動かしたところ,$a=a_2$のときにスクリーン上に鮮明な実像ができた。このとき,Aから出た光は,L$_2$によってできるAの虚像A$_2$から出たかのようにしてL$_1$に入る。したがって,A$_2$とL$_2$の距離は 5 であり,$a_2$は次の式で表される。

$\displaystyle a_2=a_1-\dfrac{\bigl(\,\boxed{\text{6}}\,\bigr)^2}{\boxed{\text{7}}}$

L$_1$とL$_2$の間隔が十分小さいときは,$d=0$とみなしてよい。以降は$d=0$として考える。$a_2$が$a_1$の3倍になるのは,$f_2=\dfrac{\boxed{\text{8}}}{\boxed{\text{9}}}\times a_1$ のときである。また,Aの代わりに左から光軸に平行な光線を入射し,光が光軸とスクリーンの交点に集まるようにするには,L$_2$を焦点距離が 10 の凹レンズに取り替えればよい。

次に,図2のL$_2$の代わりに焦点距離$54$ cm の凸レンズL$_3$を光軸に垂直に置く。Aを$a=a_1$の位置から光軸に沿ってL$_3$に近づけると,$a=a_3$のときにスクリーン上に鮮明な実像ができた。このとき,$a_3=$ 1112 cm である。

5,6,7 の解答群
① $a_1+d$② $a_1-d$③ $a_1-f_2$④ $a_1$⑤ $a_1+f_2$⑥ $a_1-d-f_2$⑦ $a_1+d+f_2$⑧ $a_1+d-f_2$⑨ $a_1-d+f_2$
10 の解答群
① $a_1+b$② $f_2$③ $a_1$④ $f_2+b$⑤ $a_1-b$⑥ $f_2-b$
▶ 第1問 の答えと解説を見る

第1問 レンズによる結像 の答えと解説

1〜4($a_1$,$f_1$)
1・2=273・4=2.7
  1. 像の大きさが物体の$\dfrac19$なので倍率は $\dfrac{b}{a_1}=\dfrac19$。よって $a_1=9b=9\times3.0=27$ cm。
  2. レンズの式 $\dfrac1{a_1}+\dfrac1b=\dfrac1{f_1}$ より $\dfrac1{f_1}=\dfrac1{27}+\dfrac13=\dfrac{10}{27}$,$f_1=2.7$ cm。
5〜7(A$_2$とL$_2$の距離,$a_2$の式)
5=②6=②7=⑥
  1. L$_1$は$b$が固定なので,L$_1$に入る光は「L$_1$から$a_1$の位置の物体」から出たように見える必要がある。これがA$_2$で,L$_2$からの距離は $a_1-d$ → ②。
  2. 凹レンズL$_2$の式:物体距離 $a_2-d$,虚像距離 $a_1-d$ として $\dfrac1{a_2-d}-\dfrac1{a_1-d}=-\dfrac1{f_2}$。これを $a_2$ について解くと $a_2=a_1+\dfrac{(a_1-d)^2}{f_2-(a_1-d)}=a_1-\dfrac{(a_1-d)^2}{a_1-d-f_2}$。
  3. したがって6は $a_1-d$ → ②,7は $a_1-d-f_2$ → ⑥。
8・9($f_2$と$a_1$の比)
8=39=2
  1. $d=0$ で $a_2=\dfrac{a_1f_2}{f_2-a_1}$。$a_2=3a_1$ とおくと $f_2=3(f_2-a_1)$,$f_2=\dfrac32a_1$。
10(平行光線を集める凹レンズ)
10=③
  1. 平行光線は凹レンズ$f'$を通ると,レンズから左へ$f'の位置にある点から出たように広がる。これをL$_1$がスクリーン上に集めるには,その点がL$_1$から$a_1$の位置にあればよい。よって $f'=a_1$ → ③。$
11・12($a_3$)
11・12=18
  1. L$_1$とL$_3$を重ねた合成レンズでは $\dfrac1a+\dfrac1b=\dfrac1{f_1}+\dfrac1{54}$。$\dfrac1{f_1}-\dfrac1b=\dfrac1{a_1}=\dfrac1{27}$ を使うと $\dfrac1{a_3}=\dfrac1{27}+\dfrac1{54}=\dfrac1{18}$,$a_3=18$ cm。
類題 第2問 コンデンサーとコイルの回路

以下の文章中の解答欄 13〜30 に当てはまる数字をマークしなさい。数値を計算した結果は有効数字2桁として解答すること。

図3のように,端子電圧$4.0$ V の直流電源E,$50\ \Omega$ の抵抗R,電気容量$2.5\ \mu$F のコンデンサーC$_1$,コイルL,スイッチS$_1$,S$_2$をつないだ回路がある。最初,S$_1$,S$_2$は開いており,C$_1$には電荷がないものとする。S$_1$を閉じると抵抗に電流が流れる。閉じた直後の電流の大きさは $0.$1314 A であり,時間が経つにつれて徐々に減少する。十分時間が経ったあと,C$_1$に蓄えられている電気量と静電エネルギーはそれぞれ 1516 $\mu$C,1718 $\mu$J になる。

電源E、抵抗R、コンデンサーC1、コイルL、スイッチS1・S2の回路(図3)と、Lに直列にC2をつないだ回路(図4)
図3・図4 回路(TMPS作成)

次に,S$_1$を開き,その後S$_2$を閉じると,C$_1$とLからなる回路に角周波数$1000$ rad/s の電気振動が生じた。このとき,Lの自己インダクタンスは $0.$1920 H である。また,Lに流れる電流の大きさの最大値は 21.22$\times10^{-\boxed{\text{23}}}$ A である。

回路を図3の状態に戻し,図4のように電気容量$1.5\ \mu$F のコンデンサーC$_2$をLと直列に接続する。最初,S$_1$,S$_2$は開いており,C$_1$,C$_2$には電荷がないものとする。S$_1$を閉じて十分時間が経った後,S$_1$を開き,その後S$_2$を閉じると,C$_1$,C$_2$,Lからなる回路に電気振動が生じた。Lに流れる電流の大きさの最大値は 24.25$\times10^{-\boxed{\text{26}}}$ A である。また,電流の大きさが最大になるとき,C$_1$,C$_2$にかかる電圧の絶対値はそれぞれ 27.28 V,29.30 V である。

▶ 第2問 の答えと解説を見る

第2問 コンデンサーとコイルの回路 の答えと解説

13〜18(S$_1$を閉じたあと)
13・14=0815・16=1017・18=20
  1. 閉じた直後はC$_1$に電圧がないので,Rにかかる電圧がEに等しい。$I=\dfrac{4.0}{50}=0.080$ A。
  2. 十分時間後,C$_1$の電圧は$4.0$ V。$Q=CV=2.5\times10^{-6}\times4.0=1.0\times10^{-5}$ C $=10\ \mu$C,$U=\dfrac12CV^2=\dfrac12\times2.5\times10^{-6}\times16=2.0\times10^{-5}$ J $=20\ \mu$J。
19〜23(LとC$_1$の振動)
19・20=4021・22・23=102
  1. $\omega=\dfrac1{\sqrt{LC_1}}$ より $L=\dfrac1{\omega^2C_1}=\dfrac1{10^6\times2.5\times10^{-6}}=0.40$ H。
  2. 電流の最大値は $I_{\max}=Q\omega=1.0\times10^{-5}\times1000=1.0\times10^{-2}$ A。(エネルギー保存 $\dfrac12LI_{\max}^2=U$ でも同じ。)
24〜30(C$_2$を直列に入れたとき)
24・25・26=61327・28=2529・30=25
  1. C$_1$の電気量$Q=10\ \mu$C が,C$_2$(はじめ0)とLの回路を流れる。電流が最大のときは $\dfrac{dI}{dt}=0$,つまりLの電圧が0で,$\dfrac{q_1}{C_1}=\dfrac{q_2}{C_2}$(両方の電圧が等しい)。
  2. 電荷の移動を$x$とすると $q_1=Q-x$,$q_2=x$。$\dfrac{Q-x}{2.5}=\dfrac{x}{1.5}$ より $x=\dfrac{1.5}{4.0}Q=3.75\ \mu$C,$q_1=6.25\ \mu$C。電圧は $\dfrac{6.25}{2.5}=\dfrac{3.75}{1.5}=2.5$ V(どちらも)。
  3. エネルギー保存:$\dfrac12LI^2=20-\left(\dfrac{6.25^2}{2\times2.5}+\dfrac{3.75^2}{2\times1.5}\right)=7.5\ \mu$J より $I^2=\dfrac{2\times7.5\times10^{-6}}{0.40}=3.75\times10^{-5}$,$I=6.1\times10^{-3}$ A。
類題 第3問 熱機関のサイクル

$1$ mol の二原子分子理想気体の圧力$p$と体積$V$を,次の図に示すように,状態1→状態2→状態3→状態4→状態1→…と繰り返し変化させる熱機関のサイクルを考える。

状態1→2→3→4を回る熱機関サイクルのp–V図。1→2と3→4は断熱変化、2→3と4→1は定圧変化
図 サイクルのp–V図(TMPS作成)

気体は,過程1→2では断熱圧縮,過程2→3では一定の圧力$p_2$を保ちながら膨張,過程3→4では断熱膨張,過程4→1では一定の圧力$p_1$($p_1<p_2$)を保ちながら圧縮される。状態1と状態3の体積は等しい。ここで,状態1,2,3,4の温度を,それぞれ$T_1$,$T_2$,$T_3$,$T_4$とし,$p_1$と$p_2$の比を$P=\dfrac{p_2}{p_1}$と定義する。気体定数を$R$とすると,この気体の定積モル比熱は$\dfrac{5}{2}R$,定圧モル比熱は$\dfrac{7}{2}R$となる。

断熱変化では圧力$p$と温度$T$の間に,$Tp^{-\frac{2}{7}}=$一定 の関係が成り立つものとして,解答欄 31〜49,51,52 に当てはまる数字をマークしなさい。50 は解答群から選択しなさい。

(1) $T_2$,$T_3$,$T_4$と$T_1$の比 $\dfrac{T_2}{T_1}$,$\dfrac{T_3}{T_1}$,$\dfrac{T_4}{T_1}$ を,それぞれ$P$を用いて表すと,$\dfrac{T_2}{T_1}=P^{a}$,$\dfrac{T_3}{T_1}=P^{b}$,$\dfrac{T_4}{T_1}=P^{c}$ となる。ここで指数$a$,$b$,$c$は $a=\dfrac{\boxed{\text{31}}}{\boxed{\text{32}}}$,$b=$ 33,$c=\dfrac{\boxed{\text{34}}}{\boxed{\text{35}}}$ である。

(2) 過程2→3において,気体が外部から吸収した熱量$Q_{23}$($Q_{23}>0$)と$RT_1$の比 $\dfrac{Q_{23}}{RT_1}$ を,$P$を用いて表すと,$\dfrac{Q_{23}}{RT_1}=\dfrac{\boxed{\text{36}}}{\boxed{\text{37}}}\times(P-P^{d})$ となる。ここで指数$d$は $\dfrac{\boxed{\text{38}}}{\boxed{\text{39}}}$ である。

(3) 過程3→4において,気体が外部にした仕事$W_{34}$($W_{34}>0$)と$RT_1$の比 $\dfrac{W_{34}}{RT_1}$ を,$P$を用いて表すと,$\dfrac{W_{34}}{RT_1}=\dfrac{\boxed{\text{40}}}{\boxed{\text{41}}}\times(P-P^{f})$ となる。ここで指数$f$は $\dfrac{\boxed{\text{42}}}{\boxed{\text{43}}}$ である。

(4) 過程4→1において,気体が外部に放出した熱量$Q_{41}$($Q_{41}>0$)と$RT_1$の比 $\dfrac{Q_{41}}{RT_1}$ を,$P$を用いて表すと,$\dfrac{Q_{41}}{RT_1}=\dfrac{\boxed{\text{44}}}{\boxed{\text{45}}}\times(P^{g}-1)$ となる。ここで指数$g$は $\dfrac{\boxed{\text{46}}}{\boxed{\text{47}}}$ である。

(5) 断熱変化では,$TV^{h}=$一定 となる。ここで指数$h$は $\dfrac{\boxed{\text{48}}}{\boxed{\text{49}}}$ である。

(6) 本サイクルの熱効率$e$は$Q_{23}$と$Q_{41}$を用いて $e=1-$ 50 で表せる。また,$P$を用いて表すと,$e=1-P^{i}$ となる。ここで指数$i$は $-\dfrac{\boxed{\text{51}}}{\boxed{\text{52}}}$ である。

50 の解答群
① $\dfrac{Q_{23}-Q_{41}}{Q_{23}}$② $Q_{23}\times Q_{41}$③ $\dfrac{Q_{23}}{Q_{41}}$④ $\dfrac{Q_{41}-Q_{23}}{Q_{41}}$⑤ $\dfrac{Q_{41}}{Q_{23}}$⑥ $\dfrac{Q_{23}-Q_{41}}{Q_{41}}$⑦ $\dfrac{Q_{41}-Q_{23}}{Q_{23}}$
▶ 第3問 の答えと解説を見る

第3問 熱機関のサイクル の答えと解説

31〜35(温度比の指数)
31・32=2/733=134・35=5/7
  1. 1→2は断熱:$\dfrac{T_2}{T_1}=\left(\dfrac{p_2}{p_1}\right)^{2/7}=P^{2/7}$。
  2. 状態1と3は体積が等しいので,$pV=RT$ より $\dfrac{T_3}{T_1}=\dfrac{p_2}{p_1}=P$($b=1$)。
  3. 3→4は断熱:$T_4=T_3\left(\dfrac{p_1}{p_2}\right)^{2/7}=T_1P^{1-2/7}=T_1P^{5/7}$。
36〜39($Q_{23}$)
36・37=7/238・39=2/7
  1. 定圧変化の吸熱量 $Q_{23}=\dfrac72R(T_3-T_2)=\dfrac72RT_1(P-P^{2/7})$。
40〜43($W_{34}$)
40・41=5/242・43=5/7
  1. 断熱変化では仕事=内部エネルギーの減少。$W_{34}=\dfrac52R(T_3-T_4)=\dfrac52RT_1(P-P^{5/7})$。
44〜47($Q_{41}$)
44・45=7/246・47=5/7
  1. 定圧圧縮の放熱量 $Q_{41}=\dfrac72R(T_4-T_1)=\dfrac72RT_1(P^{5/7}-1)$。
48・49($TV^h$)
48・49=2/5
  1. $p=\dfrac{RT}{V}$ を $Tp^{-2/7}=$一定 に代入すると $T\left(\dfrac{RT}{V}\right)^{-2/7}\propto T^{5/7}V^{2/7}$。これが一定なので,両辺を$\dfrac75$乗して $TV^{2/5}=$一定。
50〜52(熱効率)
50=⑤51・52=2/7
  1. 吸収した熱が$Q_{23}$,放出した熱が$Q_{41}$なので $e=\dfrac{Q_{23}-Q_{41}}{Q_{23}}=1-\dfrac{Q_{41}}{Q_{23}}$ → ⑤。
  2. $\dfrac{Q_{41}}{Q_{23}}=\dfrac{P^{5/7}-1}{P-P^{2/7}}=\dfrac{P^{5/7}-1}{P^{2/7}(P^{5/7}-1)}=P^{-2/7}$。よって $e=1-P^{-2/7}$,$i=-\dfrac27$。

※ 類題は、本番の解き方の骨格は残しつつ、題材・数値・条件を変えて作っています(例:第1問は倍率を9倍に、第2問はE=4.0 V・C₁=2.5μF・C₂=1.5μFに、第3問は単原子分子を二原子分子に変えました)。全52欄を数値計算と記号計算で独立に確かめています。

CHECK

30秒 得点診断

本番の過去問、またはそっくり類題セットを45分で解いた結果を選んでください。次にやるべきことを表示します。

第1問(レンズ・解答番号1〜12)
第2問(コンデンサーとコイル・13〜30)
第3問(熱機関サイクル・31〜52)
FOR PARENTS

保護者の方へ:金沢医科大の物理で知っておきたい3つのこと

① 「理科2科目で90分」という配分
物理と、もう1科目(化学か生物)を合わせて90分です。科目ごとの配分は決まっていないので、物理にかける時間をあらかじめ決めておく練習が必要です。
② 答えは「数字を1桁ずつマーク」
分数や指数、小数がすべて数字の欄に分かれます。計算が合っていても、約分やマークの位取りを間違えると0点。最後に欄の形を確かめる習慣が得点を守ります。
③ 秋からは「答案を見てもらう」
45分で3大問をまとめる配分は、独学では直しにくい部分です。どこで時間を失ったか、第三者の目で見ると最短で伸びます。
FAQ

よくある質問

Q. 金沢医科大学 医学部の物理2026年度(一般選抜 前期)は、どの順番で解くのがよいですか?

理科は2科目で90分なので、物理は45分前後が目安です。TMPSのおすすめは、第1問(レンズ)12分、第2問(コンデンサーとコイルの回路)15分、第3問(熱機関のサイクル)15分、見直し3分です。どの大問も前半の式は短く、数値だけで答えが出る欄が多いので、先に取れる欄を取ってから後半に進みます。

Q. 問題文が載っていなくても、どんな問題か分かりますか?

分かります。著作権に配慮して問題本文・図は掲載していませんが、各小問の最初に「どういう問題か」として、設定・何を答えるか・解答番号の形をTMPSの言葉で説明しています。

Q. 答えは、どうやって確かめていますか?

本番の全52個の解答欄を、数式処理(sympy)と数値計算(レンズの結像の数値解、LC回路の微分方程式、熱機関サイクルの状態量の追跡)の両方で独立に確かめています。公式の解答は参照していません。図の読み取りに関わる箇所は「要確認」を付けています。

Q. そっくり類題セットとは何ですか?

2026年度と同じ3大問・同じ解答番号の数(1〜52)で、題材・数値・設定を変えたTMPSオリジナル問題です。全問の答え・解説をこのページに掲載し、本番形式の問題冊子PDF(6ページ)も無料で配布しています。

Q. 解説に誤りを見つけたらどうすればいいですか?

公式LINEからお知らせください。確認のうえ修正し、更新日を記載します。

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